社会人として仕事をしているけど、趣味のヨガの楽しさを「誰かに伝えてみたい!」と思った人は、ヨガインストラクターを副業にするという方法もあります。
今回は、副業でヨガインストラクターとして働く方法について説明していきます。
目次
ヨガスクールMAJOLIがヨガビジネス講座を開催!
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ヨガインストラクターの副業の始め方
1. まずは本業で副業が認められているかどうかを確認しよう
会社勤めの方が最初に行わないといけないことは、本業である会社の就業規則です。
そこで副業が許可されているかどうかを確認しましょう。許可されていても手続きや申し出が必要な場合は、社会人として規則に違反することのないように手続きを行いましょう。
就業規則をあまり見ることがないアルバイトやパートタイムで働いている方も、上司にひとこと伝えておくことをオススメします。また、家族など同居している人がいる場合、その人たちとも話し合い、相手の意向を聞いておきましょう。
2. 本業との兼ね合いはどう?
本業で副業が認められたら、実際にどれくらいの時間をヨガインストラクターとしての副業にあてることができるのかを具体的に考えていきましょう。
ここで注意することは、欲張らないことです。あくまで副業ですので、本業に支障が出ない範囲で考えていきます。
当たり前ですが、副業を始めると就労時間が増えるので自分の時間は減ります。その辺りも考えて、副業にあてることができる曜日と時間を書き出していきましょう。
また、副業の所得は記録できるようにしておきましょう。
所得が20万円を超える場合は確定申告が必要となりますので、税金のことも併せて本業との兼ね合いを考えていく必要があります。税金のことを今まで会社任せにしていて何も気にしていなかった方も、副業を始めるなら自分で管理する意識を持ちましょう。
3. 「開業届」を出すかどうか
上記のふたつの条件をクリアした後に気になるのが「開業届」(正式には「個人事業の開業・廃業等届書」)を出すかどうかということです。
一般的には、個人事業主は事業を始めて1ヶ月以内に「開業届」を税務署に提出する義務があります。また、「開業届」に併せて「青色申告特別控除」の手続きをすると、最大65万円の控除を受けることができるので節税につながります。さらに、法人用の銀行口座を作ることができるので、社会的な信用度も高くなります。
しかし控除を受けるには、収入が事業収入と認められた場合に限られますので、そのタイミングを見極めてから提出してもよいかと思います。
また「開業届」を出すと、本業の失業給付を受けることができなくなる場合や、健康保険の被扶養者から外れてしまう可能性がありますので、「開業届」を提出する前に、ハローワークや健康保険組合に相談した方がよいでしょう。
ヨガインストラクターが副業に向いている理由3選
1. 教えながら自分も学べる
ヨガを練習することが大好きでも、人に教えるとなるとまた違うテクニックが必要となります。自分が意識せずにできることや簡単に思えるポーズでも、生徒にとっては初めての経験かもしれません。
ですので、短い言葉で的確に伝えるインストラクション(誘導)のテクニックが必要となります。そのためには、クラスで教えるアーサナの基本ポイントを自分なりに整理しておくことが重要となってきます。
また、クラスに合わせたシークエンス作りも、自分自身がヨガのアーサナを理解することにとても役に立ちます。
もし、クラスの前後にヨガに関する話をするのであれば、ヨガ哲学やアーユルヴェーダなどの知識を深めていく勉強もできますので、教えながら自分も学び続けることができます。
2. 時間の管理がしやすい
副業でヨガのインストラクターをする場合、自分が受け持つクラスの時間とその前後の時間が働く時間となります。ヨガのクラスは毎週同じ時間に行うことが多いので、本業との時間調整も含めて時間の管理がしやすい職業です。
3. 体ひとつで楽々移動
ヨガスタジオで働く場合、ヨガマットやプロップス類は全てヨガスタジオにありますので、着替えだけを持って移動することができます。本業との掛け持ちの日は、荷物が少ないのは嬉しいですね。
教えたい対象や内容について
自分が教えたい対象や、教えることができるクラスの内容を明確にしていきましょう。
朝から元気に動けるようなパワーのあるクラスにしたいのか、仕事帰りの人がリラックスできるクラスにしたいのか、マイソールスタイルのクラスを教えたいのか、マタニティやキッズヨガといった対象を限定したクラスにしたいのかなど具体的に考えていきましょう。
そして、そのクラスを自分が責任を持って教えていくことができる基礎的な知識があるかどうかを自分自身に聞いてみましょう。教え初めの時点で完璧である必要はありませんが、間違ったことを伝えないようにする心構えが必要です。
働きたい場所を考えよう!
1. スタジオで働く場合
ヨガスタジオなどで働く場合は、スタジオまでの通勤時間や交通費も考えながら選びましょう。委託業務の場合は、交通費は自分もちになります。
また体調を崩した時に、代わりのインストラクターを探してもらえるかどうかも確認しておくと安心です。スタジオで探してもらえない時には、自分で探さないといけないので、助け合えるインストラクター仲間を見つけておきましょう。
教えることに不安がある場合、ホットヨガのインストラクターから始めてみることをオススメします。ホットヨガは他のヨガスタジオと比べて安定して求人があり、シークエンスも決まっていることが多いので、熱い環境が苦手でなければ教えることが初めての方にもやりやすいのではないでしょうか。
2. 個人で教える場合
どこにも属さずにインストラクターとして働く場合、まずはスペースを確保する必要があります。ヨガをしている時に大きな音や過剰な明るさなど、感覚が刺激されることがない場所を選ぶことがとても重要です。
公的なスペースを借りる
教える生徒数にもよりますが、公的なスペースを借りる場合はレンタル代や広さ、空調、明るさなどに加え、生徒が集まりやすい地域か、天候が悪い時でも生徒が通いやすい場所にあるかなどを考えて探すことが大切です。
ヨガマットやブランケットなどを置いておく保管場所があるかなども確認しておきましょう。場所が決まったら、管理者と内容を確認しながら契約書を交わしておきましょう。
自宅で教える
場所を借りずに自宅で教える方法もあります。自宅で教える場合、スペースのレンタル代がかからず、移動する必要もないので無駄がないように思いがちですが、プライベートスペースを提供することになるので注意が必要です。
まず、女性限定など生徒の対象をあらかじめ決めておくのもいいでしょう。SNSなどで告知する際にも、住所まで書かずに希望者とやり取りをしてから教えるなど、ワンクッション置くことをオススメします。玄関からヨガスペースまでと、トイレや洗面所などの掃除に時間が割かれることも頭に入れておきましょう。
自宅でヨガを教えることが不安な場合は、まずは知人に教えることから始めて、参加人数が増えていけば公的スペースを借りて不特定多数を対象に教えるという方法もあります。
どちらの場合も、ヨガマットやブロック、ブランケットなどを教室側が準備しておくのか、生徒に持ってきてもらうのかといった細かいことも含めて始めに考えておきましょう。
3. オンラインヨガ講師
SNSをフル活用してオンラインヨガ講師として教える方法もあります。この場合は、パソコンの環境を整えることは必要ですが、ヨガマット2枚分ぐらいのスペースさえあればいいので省スペースで始めることができます。
オンラインヨガ講師は生徒の動きを対面で見ることができないので、スタジオ以上に安全に行えるシークエンスを作ることやインストラクションの高いテクニック、プロップスの代用、画面を通してポーズの確認ができる能力などの高いスキルが必要となります。
ヨガインストラクターの仕事を探そう!
副業で働ける時間と、教えたい場所のイメージができたら仕事を探していきましょう。
こちらにもヨガの求人をまとめているので参考にしてください。
→ヨガインストラクター求人一覧【2024年】各ヨガスタジオの求人募集まとめました
1. スタジオなどのオーディションを受ける
ヨガインストラクターの求人の探し方はいろいろありますが、一般的にはオーディションを受けることではないでしょうか。
「都道府県 ヨガインストラクター 募集」とネットで検索すると、募集しているヨガスタジオやフィットネスジム、高齢者施設などが見つかります。
「indeed」や「YOGA ROOM」のホームページでも探すことができます。また、気になるスタジオがある場合は、そのスタジオのホームページで求人募集があるかチェックしたり、直接連絡をしたりして聞いてみる方法もあります。
2. 出張ヨガインストラクターに登録する
最近はヨガ人口が増えているので、出張ヨガインストラクターという選択肢もあります。出張ヨガインストラクター専門の会社に登録し、オフィスや介護施設、イベント会場や公民館などの指定された場所に行ってヨガを教えます。
スタジオとは違った場所でヨガを教えることが多くなります。参加人数が多いクラスを受け持つときは、数名のインストラクターで行うこともあります。
3. 自分で教室を開く
副業として使える時間が、スタジオなどの募集内容と合わないということもよくあります。その場合は、自分でヨガ教室を開くという方法があります。スペースさえあれば開業できるので、個人で教室を開いている方もたくさんいます。
自分で教室を開く場合は、教える内容、日時、場所、対象や人数、料金などを決めていきます。また、集客も自分で行わないといけないので、無料で作ることができるFacebook、Twitter、InstagramなどのSNSはフル活用しましょう。
ヨガ専門の検索サイトに登録するのもいいですね。資金に余裕があるなら、ホームページやチラシを作って宣伝する方法もあります。
場所は、自宅以外に、公民館などの公共スペースを借りるほか、カフェやお寺などを借りて教室を開く方法があります。
関連記事:ヨガインストラクター向け!レッスン自主開催の方法とメリット・デメリット、注意点まとめ
4. オンラインヨガ講師になる
コロナ禍になってから、オンラインヨガは特に需要が高まりました。複数人が集まってヨガをするとマスクは必須ですし、不特定多数の人とヨガをすることに不安を覚える人を中心に急速に受け入れられていっています。また、地域を問わず参加できることも需要を高めている要因のひとつです。
オンライヨガ講師は、個人で始める方法とオンラインヨガ講師として登録する方法があります。個人で始める場合は、教室を開く時と同じようにSNSをフル活用して集客していきましょう。
個人で始めることが難しいと思う場合は、オンラインヨガインストラクターとして登録できる「SOELU」「YOGATIVE」、スキルを提供する「ココナラ」「カフェトーク」などを活用し、自分に合ったサービスを選んで始めることもできます。
関連記事:体験談「オンラインヨガSOELU」にヨガインストラクターとして合格するための方法
ヨガインストラクターの気になる収入は?
副業で働く場合に限らず、ヨガインストラクターとして生徒の前に立つ時間より、そのクラスの準備に費やす時間の方が長いということがよくあります。
日頃からヨガの知識を増やすためにヨガの哲学書を読んだり、解剖学の勉強をしたり、シークエンスを考えたりとすることは沢山あります。しかしこの時間は、収入にはすぐには結びつきません。
また、教える時間以外の準備や後片付け、質問を受けている時間なども収入に反映されないことを知っておきましょう。
1. スタジオなどで働く場合
スタジオで働く場合、働く地域や経験にもよりますが、1レッスン2,000円程度からのスタートが多いようです。「時給などの固定給+参加人数の歩合制」や、「固定給+レッスンフィー」「1レッスンの固定給」など勤務先によって様々です。いずれにしても、経験や能力があると収入もアップします。
2. 出張ヨガインストラクターとして働く場合
出張ヨガインストラクターとして働く場合も経験が考慮されます。こちらは派遣された先の規模にもよりますが、1回につき多くて1〜2万円ぐらいの収入となるようです。派遣先から指名されるなど、継続して行えるようになれば安定した収入が期待できます。
3. 自分で教室を開く場合
自分で教室を開く場合は、参加者の料金からスペースのレンタル代などの経費を引いた額が収益になります。1レッスン500円というクラスもありますが、後々値上げをしにくいので初めから納得のいく料金設定を行いましょう。
価格が安いと人が集まるイメージもありますが、ヨガを学びたい人の多くはクラスの内容に魅かれて参加しますので、価格を下げて集客することを目標とするのではなく、充実した内容で魅力のあるクラスにすることを目標にしましょう。
また、最近ではプライベートレッスンを気軽に受ける人も増えているので、個人の希望に合わせた高額のクラスも需要が高まりつつあります。
4. オンラインヨガ講師の場合
自分の空いている曜日や時間で自由に働けることが多い登録制のオンラインヨガ講師は、1レッスン1,500円からのスタートが主流です。また、「ココナラ」などでスキルを提供する場合は、1レッスン1,000円から3,000円ぐらいが多く掲載されています。
ヨガインストラクターとして働く場合、ヨガの知識はもちろんのこと、経験やコミュニケーション能力など、個人の魅力を生かすことが収入にもつながりますので、自分の魅力を活かせる場所を選んでヨガを教えていくことをオススメします。
副業ヨガインストラクターのメリットと、厳しい現実
1. 好きなことを仕事にできる
副業でヨガインストラクターとして働く場合、何よりの魅力は好きなことを仕事にできることではないでしょうか?自分の好きなことをしている時は、誰もがイキイキと輝いています。そのような時間を週に何回か持つ事ができる副業があれば、日常にも良い影響があります。
しかし、クラスでの教え方がいつも同じだと生徒に飽きられてしまう危険があります。シークエンスが同じだとしても、毎回フォーカスしていくことを変えていく、季節に合わせた内容にしていくなど、生徒の皆さんがワクワクするような内容にしていきましょう。
そのためにも、インストラクターとしての向上心を忘れずに保ちましょう。
2. いろいろな人との出会い
ヨガスタジオなどには、年齢を問わずいろいろな人が訪れます。時には、自分よりも年配の方もいらっしゃるでしょう。そして、その人たちがクラスに求める内容も人それぞれ違います。
まずは全ての人に対して親切に丁寧に話すことを心がけましょう。そして、誰が何を求めているかを察していく能力を高めていけるように、注意深く観察していきましょう。特定の人に向かって何度も教えるのではなく、クラス全員と平等に接するように心がけていきます。
いろいろな人と接することはインストラクターとしてだけでなく、それ以上に良い経験をもたらしてくれます。
3. 生活にメリハリがつく
本業と副業を持つことで時間的に忙しくなりますが、自分が嫌な忙しさではない場合、生活にメリハリがつきます。何よりも大切なことは、本業と副業のバランスです。副業のために本業がおろそかになるなら、どちらを主にするか考え直すタイミングだといえるでしょう。
誰かが仕事量のバランスを見てくれているわけではないので、意識して自分を管理していきましょう。
また本業だけの時とは違い、自分がリラックスする時間や遊ぶ時間、ヨガを習う時間も減っていきます。それがストレスとなり、ヨガを教えることがイヤになることもありますので、せっかく始めた好きな仕事で自分を苦しめないように気をつけましょう。
4. 身体への意識が高くなる
本業があってヨガを習いに行っている場合、どうしても本業を優先してヨガをする時間が減っていくことになる時もあるかと思います。しかし、自分がインストラクターだと休むことはできません。
もちろん、鈍った身体や疲れた顔でインストラクターとして、生徒の前に立つことも出来ません。本業で疲れた時でも、自分の身体を意識したヨガ的生活を送ることができるような余裕のあるスケジュールを考えておきましょう。
5.体調管理に常に気を配る
インストラクターは個人で行う仕事なので、基本的には休む事がないようにします。だからといって、体調が良くない時に教えていいわけではありません。体調が悪くなくても、睡眠不足で疲れているなどもインストラクターとしてはよくありません。
常に安定した体調と精神でいられるように、最低限、睡眠と食事には気を配りましょう。また、手洗いやうがいなどリスクを減らすことができることは必ず行い、常に自分の体調を自分自身で管理することを意識して行動しましょう。
関連記事:ヨガインストラクターの現実【仕事がない?】ヨガ資格を活かす方法とは?
全米ヨガアライアンスRYT200”を取ろう
副業でヨガインストラクターとして働くには、確かな知識と経験、教えるスキルが必要不可欠です。そのためには、ヨガ業界で信頼度の高い“全米ヨガアライアンスRYT200”の取得をオススメします。
これは、ヨガインストラクターが取得する基本の資格のひとつです。
授業では基礎的なアーサナの説明はもちろんのこと、解剖学やアーユルヴェーダ、ヨガ哲学、シークエンスの組み方などを体系的に学ぶことができます。
座学と実践があり、毎回宿題が出されるので簡単な資格ではありませんが、授業をしっかりと聞いてヨガの理解を深め、練習を重ねていけば取得できる資格です。またRYTスクールの中には、資格取得後にスクール内で行われるオーディションに合格すれば、仕事を紹介してくれるところもあります。
スクールで出会った仲間は、実際に教え始めた時の代行仲間やヨガの疑問について話し合える仲間にもなるので心強いですね。
また、ヨガインストラクターは経験を重要視される仕事ですが、“RYT200”の資格を持っていると基本的な知識と能力があると認められるので夢にも近づきやすくなります。
自信を持って生徒に指導し、生徒から信頼されるヨガインストラクターになるためにも“全米ヨガアライアンスRYT200”の資格を取得することをオススメします。