前回の記事では私の人生の大きな節目とヨガとの出会い、ヨガとともに生きていくことの始まりのについてお話ししました。
今回は、人生の大きな節目を迎えて、ヨガの道を歩き出した私のヨガスクールでの活動についてお話していきます。
ここから私は、アメリカのRYT200ヨガインストラクターというライセンスを取得するため、自宅から電車で約2時間程のヨガスクールまで、2か月間毎日通学することとなりました。
RYT200ヨガインストラクターについて
スクールでのお話の前にまず、RYT200ヨガインストラクター資格について、ご紹介をさせてください。
ご存じの方も多いと思いますが、RYTとはRegisterd Yoga Teacherの略で、アメリカのヨガ協会のようなところが、ある一定のヨガの学びを終えることのできたヨガインストラクターに与えるライセンスのことで、世界70か国で認知されています。
RYT200についての詳しい記事はこちら。
→【RYT200特集01】 なぜヨガ資格はRYT200がおすすめなのか?取得のメリット5選
このライセンスではヨガインストラクターの質を高め、レベルを統一するために世界で共通した基本的なカリキュラムを採用しています。ヨガの実技練習100時間、指導技術練習25時間、哲学30時間などを組み込み、全プログラム200時間で構成されているそうです。
私の通うことになったヨガスクールは、先に述べた内容に加えて、解剖学、アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)がそのカリキュラムに含まれていることから、それぞれのスクールによってカリキュラムの特色が少しずつ違っているようでした。
もし皆さんが今後、RYT200ヨガインストラクター取得を目指されるようでしたら、スクールによってヨガの学びの内容が多少異なっていたり、ヨガの流派自体もそれぞれ違うことがありますので、一度説明会などに参加して頂いて、カリキュラムの内容やスクールが目指している方向性などを確認したほうがいいかもしれませんね。
加えて更に学びを深めたい方は、合計500時間のトレーニングを受けることで得られるRYT500ヨガインストラクターライセンスや、キッズ、マタニティに特化したライセンスもありますので、ご興味があれば是非目指してみてください。
また、後々にわかったことですが、世界で通用するこれらのライセンスを持っていることで、お仕事を得やすくなるような私個人の印象もあります。良かったらご参考になさってみてくださいね。
初めてのスクール
そうは言っても初めの頃は、私もこの言葉の意味をきちんと理解したわけでもなく、スクールに通いながら少しずつその仕組みを知っていくこととなります。
私が通わせて頂いたヨガスクールにはプレスクール制度というものがあって、スクールに入ることを決めた学生は授業が始まるまでの2週間、スクールに併設されている会員制ヨガスタジオでのレッスンに参加できる権利を与えられていました。
私はその権利を使ってレッスンを受けるために、まずスクールに行ってみようと思いました。
自宅から最寄りの駅まで徒歩10分、電車を乗り継いで駅から歩くこと10分、トータルで約2時間程度かかりましたが、私が思っていたよりもアクセスが良く、電車を降りた後に駅構内を歩いてスクールのあるビルまで雨に濡れることもなく驚くほどスムーズでした。
そして、ようやく到着。
ヨガスクールの第一印象は、とてもきれいでピカピカしていておしゃれで、こんなところに来てよかったのかなと戸惑う私がいました。ドアがなく開かれたままの明るいフロント、おしゃれなヨガウエアが売られていてとても感じがいい印象でした。
また、スタジオには大きな窓があって太陽の光が差し込み気持ちがよく、ヨガマットやヨガブロックなどの道具もきちんと整理されていました。
たくさんの方々の話す声も賑やかで生き生きとしていて、大半は女性の方々でしたが、身に着けるものもおしゃれで洗練されていて、とてもきれいな人たちがそこにはたくさんいらっしゃいました。
正直にお話すると、あの頃、病気になったりおしゃれもせず、自分にかまうことも忘れていて自分に自信がなかった私は一瞬、逃げ出したい気持ちになったんです。
気後れするといった感じでしょうか。私はここで馴染むことが出来るのだろうか、やっていけるのかな、そんな思いを巡らせていました。
しかしながら、幸い私は学びたい気持ちがかなり強かったからでしょうか、心の中は心臓がバクバクとしていながらも、何もないふりをしてそこに留まることが出来ました。
そうしてすぐに私は自分からスタッフの方に声をかけて、体験レッスンに参加してみることにしました。怖いもの知らずですね。実はこれが最初の洗礼でした。
最初の洗礼
「ちょうどこれから、レッスンがありますよ、よかったらご参加されますか?」スタッフの方の一言で私は、ここで初めてのヨガレッスンに参加することになりました。
星が3つ付く上級者クラスだとは知らずに。
スタジオに入ると、初めての私でもわかるくらい空気がぴんっと張り詰めていて、厳しいまなざしを向けている先生がそこにいました。
なんとなくでしたが「あっ、これは間違えたかな」そう思ったものの時すでに遅しで、一度スタジオに入ってしまったら出る勇気もなく、やりきるしかなさそうでした。
身体のことを扱う理学療法士をしていたことや、学生の頃スポーツには自信があったこともあって、何とか乗り切れるだろうと甘い考えを抱きながら。
レッスンがスタートして、先生や周りの方々にとってはいつもの雰囲気だったであろうその厳しさの中でヨガの練習が始まりました。
なんとなく予想はしていましたが、私は先生の声掛けや誘導には反応できず、すぐに緊張して身体が硬く呼吸も浅くなり、きっとその場の空気も濁していたと思います。だんだん頭が真っ白になり、理解力も低下していきました。
そして突然、その時はやってきました。
「誰ですか、こんな方を入れたのは」
ただでさえぴりっとしている雰囲気なのに、先生のイライラとした気持ちを最大限に表現していたその一言で更に周囲の空気がぴりりと張り詰め、そこにいた全員が緊張しだして、みんな私のほうをそっと見ていました。
怖かった、辛かった、厳しかった、甘かった、恥ずかしかった、いろいろな思いが私の中に沸き上がり、私は先生に「すみません、間違えて参加してしまいました」と伝えました。
その後もレッスンはそういった雰囲気を残したまま続きましたが、なんとも言えない厳しい雰囲気のクラスでした。
レッスンの後、先生から星1つの基本練習のクラスから始めなさいと言われました。
恥ずかしくて、辛くて、厳しくて、色々な気持ちになりましたし、ヨガはただ単に楽しく行う習い事ではないということをいきなり知ることになり、その後のスクール生活への不安がよぎりました。
後でインストラクター仲間に聞いたところ、その先生はとても厳しい指導をすることで有名な方で、私がしたことはみんなからすると恐れ多く、先生の怒りの地雷を踏むような、とんでもないことのようでした。
今そのお話は、友人の間での笑い話になっています。
またその後、その先生のレッスンにも参加出来るようになったので、振り返ると少し怖い経験だったもののいい経験だったと思えるようになり、心からよかったと安堵しています。
ヨガスクール開講を迎えて
授業が始まる前からとんでもない経験した私でしたが、後はどんどん上を向いてやるしかない、かえって今の自分の立ち位置がわかってよかった、そんな気持ちへと自分自身を切り替えていきました。
この時、「ヨガは単なるおしゃれなエクササイズではない」そのことだけは嫌というほど私の中ではっきりとしていました。ここから本当のヨガを知っていく学びが始まることとなります。
さあ、ようやくヨガスクールのカリキュラムが始まります。いよいよスタートです。
このお話の続きは、また次の機会でお話しますね。一緒にヨガの旅に出ましょう。
幸せを願って。
【ヨガインストラクターになった私#02】会員制ヨガスタジオで受けた洗礼(今回の記事)
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