腰痛という言葉は、かなり聞きなじみのある言葉ですよね。座りっぱなしや、重たいものを持って腰が痛くなったという経験は、皆さんも一度はあるのではないでしょうか。
ですが、日数が経ってもなかなか治らない、特に原因が分からないとなると、普段の生活にも響いていきます。
人生100年と言われるこの時代、いつまでも背筋を伸ばして元気に過ごしたいですよね。
原因の分からない慢性的な腰痛には、ヨガが効果的です。腰痛の原因や症状、ヨガの動きと腰痛の関係、そして腰回りをほぐす5つのヨガポーズをご紹介します。
目次
日本の国民病と言われている腰痛
日本人が自覚するけがや痛みによる症状の男性第1位、そして女性第2位が腰痛で、およそ5人に1人が何らかの腰痛の悩みを抱えています。
また最近では、20代以下の年代にも身近な症状となっているのです。
さまざまな原因がある腰痛ですが・・・
腰痛の原因には、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎変成すべり症、また内臓の病気などが隠れている場合がありますが、はっきりと原因が特定できるものは、わずか15%と言われています。
その他にも、デスクワークや重いものを持つ、前かがみの姿勢が続くなど、仕事からくる腰の痛み、運動不足による筋力低下、肥満や冷え性、ストレスからも腰痛は起こります。
腰痛についての詳しい内容はこちらをご覧ください。
→理学療法士が教える【腰痛予防】実はヨガの呼吸法で改善できる!?
まずは診断を受けてみよう
腰痛は様々な原因によって発症するので、痛みが気になる場合はまず整形外科を受診して、命に関わる病気がないか、検査によって原因が特定できるかを確認することが大切です。
手術が不要で原因を特定できない腰痛は、日常生活の中において予防や改善ができる症状もあります
ヨガが腰痛に効くと言われるのは
体の歪みや筋力バランスの低下、また同じ姿勢でいることで、腰や腰の周辺の筋肉が緊張した状態が続き、筋疲労や血行不良から、腰痛が起こりやすくなります。
また、運動不足による筋肉の衰えは、背骨を支えられず、腰椎にかかる負担が増えて痛みを引き起こします。
ヨガは、筋肉のこわばりや緊張をほぐしたり、筋力をアップする動き、背骨を伸ばしたり捻じる動きが多くあります。血流促進やリラックス効果も高く、それらは腰痛の症状を緩和、予防にも効果があるとされています。
ただ、症状の段階によってはヨガが適切でない場合もあるので、診断を受けた場合は医師に相談してから行うようにしましょう。
では睡眠の前にできる、腰回りをほぐすヨガポーズをご紹介していきます。
腰回りをほぐすおすすめヨガポーズ
背骨を動かして伸ばすキャットアンドカウ
2.両膝は拳1つ分ほど広げて、お腹を少し引き締めます。
3.背筋を伸ばして息を吸いながら、尾てい骨をやや天井に向け骨盤を床方向に傾けながら背骨を動かします。
4.少しずつ背中を反るようにして胸の中心と目線を前方に向け、首の後ろを長く伸ばします。
5.息を吐きながら、今度は尾てい骨を床方向に向け、お腹を引き込みながら骨盤を持ち上げるように背中を丸めていきます。
6.両手で床を押し胸の中心を持ち上げて、目線はおへそをのぞき込みます。
7.この動きを5~10回ほど、呼吸に合わせて繰り返します。
8.四つん這いに戻り、お尻をかかとに乗せて、両手を手前に歩かせながら正座の状態になり、一呼吸整えます。
お腹の力が抜けると、腰に負担がかかり逆効果になります。反る動きの時も、お腹がだらんと下がらないように引き締めておくことで、インナーマッスルが鍛えられ腰痛予防にもつながります。
最初は、背骨が動いている感覚が掴みにくいかもしれませんが、椎になっている背骨をイメージししながら繰り返しましょう。
チャイルドポーズで背中のリラックス
2.両手を前方の床に置き、息を吐きながら手を前に歩かせて、骨盤から胴体を倒していき、おでこを床につきます。
3.お尻はかかとに乗せ、首や肩の力を抜いて、体の重みを感じながら30秒~1分、ゆったりと呼吸を続けます。
4.戻るときは、息を吸いながら、両手を体の方に歩かせ頭が最後になるように起き上がり、一呼吸整えます。
5.肩回りの力が抜きにくい場合は、両腕を体の横に置いて手のひらを上に向けましょう。
6.また、お尻がかかとにつかない時は、その間に畳んだタオルを入れます。
下を向き丸くなる姿勢が、背中から腰にかけて大きくストレッチされ、硬くなった筋肉を緩めます。また、重力に任せて背骨が伸びることで、心身へのリラックス効果があります。
ねじりのポーズは呼吸で深めよう
2.両手を太ももの上に置き、息を吸いながら背筋を伸ばして、両手を横から天井に向かって伸ばします。
3.息を吐きながら、腰の一番低いところから右側に上半身を捻じっていき、右手はお尻の後ろに、左手は右の腿の上に置きます。
4.3~5呼吸繰り返し、息を吸いながら両腕を上に伸ばして正面に戻り、吐きながら降ろします。
5.反対側も同様に行います。
6.骨盤が後ろに倒れる場合は、お尻の下に畳んだタオルを敷いて高さを作りましょう。
キープしている時は、吸う息で背骨を縦に長く伸ばし、吐く息で背骨の一番下から捻じることで、詰まった背骨の間にスペースができ、痛みの緩和につながり、自律神経を整える効果があります。
ベビーコブラで痛みとストレスにサヨナラ
2.お腹と両脇を少し締めて、拳1個分ほど足を開いて、足全体と足の甲で強く床を押します。
3.息を吸いながら、おでこから体をめくっていくようにみぞおちあたりまで持ち上げます。
4.首の後ろを長く伸ばし、目線はまっすぐ正面を見て3~5秒キープします。
5.息を吐きながら、今度はみぞおちから順番にうつぶせに戻り、この動きを2~3回繰り返します。
お腹の力が抜けていると、腰の部分から折れてしまい逆効果になります。お腹を引き締め両足で床を押して、腰を長く伸ばしましょう。
胸を開いて呼吸を取り込むことで、心身共に活性化してリフレッシュできるポーズです。
お尻からほぐす半分の鳩のポーズ
2.左足は、つま先まで意識して後方にまっすぐ伸ばします。
3.息を吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら、上半身を前に倒していきます。
4.両腕は前方に伸ばすか、おでこの下に両手を置いて数呼吸繰り返します。
5.息を吸いながら、上半身を起こして四つん這いに戻り、反対側も同様に行います。
骨盤をできるだけ平行に保ちたいので、曲げた側のお尻が沈んだりずれる場合は、お尻の下にクッションか畳んだタオルを敷いて高さを作ります。
また、完全にうつぶせになる事が難しい場合は、肘をついた状態でキープしましょう。
腰痛は腰だけでなく、骨盤のゆがみや周辺筋肉のこわばりが影響して、腰の痛みが発生することがあります。お尻周辺の筋肉をほぐし、股関節を伸ばすことで腰への負担を和らげます。
背骨を伸ばしたり捻じることはリラックス効果も高いですが、お腹を引き締める少しの意識が、姿勢改善や腰痛予防にもつながります。
また、反る動きの時は、充分に気をつけて行いましょう。
眠っても疲れが取れにくい時は、腰回りの筋肉や関節がこわばっているかもしれません。体の凝りやこわばりがほぐれると緊張がゆるみ、睡眠にも良い影響を与えてくれます。
寝る前5分のリラックスヨガで、質の高い睡眠と、スッキリした朝を迎えませんか?
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