ヨガのレッスンでよく出てくる三日月のポーズ(アンジャネーアーサナ)。気持ちよく股関節を伸ばすことができるので、好きな人も多いのですよね。
三日月のポーズが人気あるのは、初心者でも簡単に行え、骨盤調整や下半身のむくみなどの改善に効果があるからです。さらに、気持ち良さも感じさせてくれるポーズ。その効果は、ヨガをする人なら知らない人はいません。
今回は、大人気の三日月のポーズについてご紹介します。
三日月のポーズ(アンジャネーアーサナ)とは?
三日月のポーズは、サンスクリット語でAnjaneyasana、英語では、Low Lunge(ローランジ)やCrescent Moon Pose(三日月)と訳されています。
日本では、三日月のポーズ、または、アンジャネーアーサナ/アンジャネーヤーサナなどと呼ばれていることが多いですね。
鼠蹊部を伸ばし、全身を使ったダイナミックなポーズなので、様々な効果が期待できるポーズです。
それでは、魅力溢れる三日月のポーズの効果について触れていきましょう。
腸腰筋を伸ばそう!三日月のポーズの効果
・むくみや足の疲れを改善してくれる
・骨盤や股関節の矯正に効果が期待できる
・体幹を引き締め、お尻の筋力などにも効果がある
・猫背など姿勢の改善
・胸を開くことで、気分を明るくしてくれる
三日月のポーズは、様々な効果をもたらしてくれるポーズです。鼠蹊部のリンパ節にアプローチし、全身の巡りをよくしてくれることで、婦人科系の不調改善にも期待できます。
さらに、上半身を引き上げ、胸を開くことで姿勢の改善や、体幹を引き締める効果も期待できるのです。
普段使われていることを意識しにくい腸腰筋のストレッチにも効きます。長時間同じ姿勢での仕事が多い人におすすめのポーズです。
三日月のポーズが人気の理由
三日月のポーズの人気は絶大です。人それぞれによって感じ方が違うとは思いますが、様々な効果は魅力溢れるものばかり。さらに、初心者でも簡単にポーズに入れるのが嬉しいポイントです。
むくみや足の疲労感で悩む人は多く、ヨガを通して骨盤周りや股関節を動かすときには、必ずと言っていいほど行うポーズが三日月のポーズです。
女性の悩みである生理痛などの改善にも効果を発揮してくれるのも人気の理由の一つ。身体を支える下半身から巡りをよくして、全身の疲労を回復しましょう。
三日月のポーズのやり方
それでは、三日月のポーズのやり方についてご紹介します。股関節の前を伸ばし、身体全体を使う三日月のポーズ。まずは、体験してみてください。
2. 身体をおこし、両手を膝の上に置きましょう。腰を落として膝や股関節に痛みがないのを確認します。
3. 吸う息で両手を上に引き揚げ、耳の脇に伸ばします。肩はリラックスしたままです。
4. 骨盤を落とし、股関節の前を伸ばします。この時、骨盤は後傾させましょう。
5. 目線をあげ、胸を開きます。上半身は上へと伸び上がるように意識します。
6. 5〜10呼吸ほどキープしましょう。
7. 両手をマットにつき、後ろ足をマットの前に戻して1に戻ります。反対も同様に行いましょう。
前足の膝は、爪先と同じ方向に曲げます。膝が内側に入りやすいので、気をつけましょう。後ろ足でもマットを押すことで、体幹が安定してポーズをキープしやすくなります。上半身は、後ろに反るのではなく、上に引き上げることを意識することがポイントです。
三日月のポーズのコツ
三日月のポーズは、目線を上げてをキープするので、バランスを崩しやすいポーズです。柔軟性が足らず、うまくポーズに入れない人もいるでしょう。三日月のポーズのコツをご紹介します。
しっかりと安定した土台を作ろう
前足は、親指の付け根とかかとでマットをしっかりと押します。膝の曲げる向きを爪先に向けるとバランスが取りやすくなります。後ろ足もマットを押す意識を持ちましょう。
膝などがあたって痛い人は、ブランケットなどを敷いて対処します。どうしてもフラフラする時は、両手を膝に置いてポーズをとりましょう。
骨盤を後傾させ股関節を伸ばす
前足の股関節が骨盤とあたって痛い時は、骨盤の後傾を意識すると良いでしょう。それでも、気になる時は、無理に骨盤を下ろさないように気をつけます。
深く落さなくても、上半身を引き上げることで、伸びてきます。骨盤や骨の作りは人によって違うので、気になる時には、無理は禁物です。
バランスが崩れないよう体幹を安定させよう
体幹を安定させる下腹部の力を抜いてしまうと、バランスが取れにくく、股関節に無理な負荷がかかりやすいです。上体を上に引き上げることで自然と力が入りますが、柔らかさに任せて力を抜かないようにすることをおすすめします。
三日月のポーズのバリエーション〜ねじりのポーズ〜
三日月のポーズには、ねじりを入れたバリエーションがあります。パリヴルッタアンジャネーヤーサナです。
下半身は、三日月のポーズをキープしながら、両手を合掌。左肘を右膝にかけて膝と肘で押し合い、ねじりを深めていきます。お腹周りの引き締めにも効果があるポーズです。
バランスがキープできるなら、後ろ足の爪先をたて、膝を持ち上げてキープしてみてください。背中が丸まらないようにしっかりと背筋を伸ばすことが重要です。
三日月のポーズをする時に気をつけたいこと
膝や腰に痛みや違和感を感じる方は、無理に行わないようにしましょう。足の置く位置を調整したり、両手を膝の上や腰に置いたりと軽減しながら行うのもおすすめです。
上半身を反りすぎて腰に負担がかかることもあります。下半身がしっかりと安定すると、両手を上げても体幹が安定し、上半身の引き揚げがしっかりとできます。
全身の柔軟性や筋力を必要とするポーズです。初心者でも簡単に行えるポーズですが、気持ち良さだけで伸ばしてしまうと、怪我に繋がりやすいので気をつけましょう。
苦手な人もいる?インストラクターの気をつけたいポイント
簡単に見える三日月のポーズですが、全身を使い大きく引き伸ばすポーズです。注意することが多く、なかなか全てのポイントを生徒さんに伝えにくいポーズでもあります。
インストラクターとしては、気持ち良さと同時に体幹の安定などをしっかりと伝えたいところ。伸びの気持ち良さにお腹の力を抜いて体重をかけてしまう人も多いです。
自分の股関節の伸びや足の置く位置を把握していない内に、ポーズへと進んでしまわないように気をつけましょう。
初心者がいるか、柔軟性はどうか。参加する生徒さんに目を配りながら、丁寧に案内をしたいですね。
股関節をスッキリ!三日月のポーズは夜にもおすすめ
1日の疲れを癒す夜には、股関節周りを動かして、身体の巡りを良くしてあげたいですよね。お風呂にゆっくりつかってもすっきりしない時は、三日月のポーズや下半身のストレッチを行うことがおすすめです。
身体は、一日中立ちっぱなしでも、座りっぱなしでも、下半身に疲れが溜まりやすいもの。寝る前にゆっくりと時間を作ってみませんか?
ねじりを入れたバリエーションなどは、デトックス効果もあるので、朝にもおすすめです。股関節をすっきりさせて、気持ちの良い朝を迎えましょう。