ヨガインストラクターとして活動し始めたばかりの方や、突然担当クラスのレッスン変更に出くわした方は、「どんなレッスンにしよう…」と悩んでしまいますよね。
レッスンには、基本(初心者向け、ベーシック)のクラスから、リラックス系、ハード系、骨盤調整ヨガや姿勢改善などの調整系などがあります。
これらのレッスンの構成やおすすめポーズなどをしっかりと把握していれば、スムーズにレッスンに取り組めます。
今回はクラス別にレッスンの構成や注意点、オススメのポーズを紹介するのでご覧ください。
目次
1.ヨガ基本のクラス(初心者・ベーシック)
「はじめてのヨガ」「ベーシックヨガ」などのクラス名で、比較的初心者の方に好まれるクラス。
座位のポーズから立位のポーズまでバランスよく行う構成が多いです。
構成
①呼吸を深める
→初心者の方は呼吸が浅い方が多め。ゆっくりカウントに合わせて深めてあげましょう。
②簡単なストレッチ
→首や肩、胸や背中などをほぐします。
③座位のポーズ
→ストレッチの延長で座位のポーズを入れると◎キャット&カウなどもオススメです。
④膝立ちのポーズ
→慣れてきたら徐々に姿勢の高いポーズを。
⑤立位のポーズ・バランスポーズ
→体がほぐれて温まり、コアの準備ができてきた頃に一番強度の強いポーズを入れます。
⑥座位のポーズ
→ピークが過ぎたら再びゆったりしたポーズを。
⑦臥位のポーズ
→シャバーサナへの導入のイメージで、横になって行うポーズを入れましょう。
⑧シャバーサナ
→最低でも5分は行いましょう。
注意点
初心者の方が多い可能性があるので、体をほぐすところから丁寧に行いましょう。いきなり立位のポーズなど、強度の高いものを行うのは危険なのでNG。
体のバランスが偏らないよう、カウンターポーズをバランスよく入れてみてくださいね。また、スタジオによってはベーシッククラスでも高めのレベル設定をしているケースがあります。
その時は立位のポーズやバランスポーズを増やして強度を調節してみてください。
オススメのポーズ
合せきのポーズ
股関節が硬い人は意外と多いもの。優しく股関節を開く「合せきのポーズ」は初心者向けのクラスにオススメです。
キャット&カウ
肩甲骨、背骨、体幹、股関節と様々なところにアプローチできる動作。
まだヨガに慣れていない人はもちろん、強度の高いクラスのウォーミングアップにも◎
ダウンドッグ
ヨガの代表的なポーズの一つ。苦手な方が多いですが、どのクラスにも必ず行われるポーズなので、ビギナークラスで丁寧に教えてあげましょう。
2.ヨガリラックス系のクラス
「リラックスヨガ」「ゆったりヨガ」などのクラス名で親しまれるレッスン。ダイエットや体力UPを目的としたクラスではないので、座った状態や寝たままゆっくり行うことが多いです。
構成
①呼吸を深める
→深い呼吸or吐く息がやや長めの呼吸を行うと◎。副交感神経が優位になりリラックスできます。
②簡単なストレッチ
→首や肩など凝りやすい部分をほぐしましょう。
③座位のポーズ
→ストレッチの延長で全身をゆったりほぐしていきます。
④膝立ちのポーズ
→なくてもOK。やるとしても強度の低いものや胸を開くようなものを中心に。
⑥座位のポーズ
→寝た状態で行うポーズの前に1~2つ入れると構成がクリアになります。
⑦臥位のポーズ
→シャバーサナへの導入。ワニのポーズなどがオススメ。
⑧シャバーサナ
→通常クラスよりやや長めに行うのもオススメです。
注意点
交感神経が活発になるような力強いポーズは控えましょう。立位のポーズよりも、座って行うポーズを中心に構成してみてください。
もし音楽を流すのであれば、鳥の鳴き声や水の流れる音などが入ったゆったりとした音楽や、オルゴール音源のものを選ぶとリラックス効果が高まりますよ。
オススメのポーズ
ワニのポーズ
肩、胸、腰、お尻など体全体を気持ちよく伸ばすことができます。クラスの最後の方に入れるといいでしょう。
コブラのポーズ
胸が開くので呼吸が深まり、自律神経を整える効果も。腰に負担がかかりすぎないよう注意しながら行いましょう。
チャイルドポーズ
腰周りを気持ちよく伸ばすことができるポーズ。ゆっくりと呼吸を深めてもらうと◎
3.ヨガ調整系のクラス
「骨盤調整ヨガ」「姿勢改善ヨガ」など、体のズレや歪みを改善するクラス。
猫背や体のバランスに悩んでいる人は多く、とても人気があります。
構成
①体の状態を確認する
→鏡で姿勢を見る、股関節の開き具合や肩の回り具合を感じるなど、ヨガ前の体の状態をチェックします。
②呼吸を深める
→ゆったりと深めるイメージ。完全呼吸やカウントに合わせて呼吸を深めていくのがオススメ。
③簡単なストレッチ
→まずは首や肩などをほぐしましょう。
④座位のポーズ
→ストレッチの延長で上半身や下半身を満遍なく伸ばします。
⑤膝立ちのポーズ
→入れるならこのタイミングで。立位のポーズを入れるなら積極的に行いましょう。
⑥立位のポーズ
→体が温まったピークの頃に行うと安全です。
⑦座位のポーズ
→横になるポーズの前に取り入れ、クラスの流れをスムーズにします。
⑧臥位のポーズ
→シャバーサナへの導入。動いた体をいたわるイメージで。
⑨シャバーサナ
→5〜10分が目安。
⑩体の変化を確認する
→クラス前のチェックからどのくらい変わったか感じてもらいましょう。
注意点
お客様が体の変化を体感できることがポイント。
ヨガを行えば一時的に改善されるので、変化を感じられるようレッスンの前後で体の調子を比較するようなインストラクションを入れるといいでしょう。
レッスン全体の流れは基本クラスと同じイメージで行ういいでしょう。
いきなり立位のポーズなどは行わず、座位のポーズから行うようにしてみてくださいね。
オススメのポーズ
猫の伸びのポーズ
姿勢改善や肩こり解消のクラスにオススメ。
肩甲骨周辺が刺激されるので胸が開き、様々な不調を改善できます。
三日月のポーズ
骨盤調整のクラスに取り入れたいポーズ。
骨盤周辺の筋肉や足周りの筋肉を伸ばすことができます。
ツイストポーズ
背骨の位置を整えるのにオススメ。座った状態で行うものをチョイスするとどなたでもラクに行えます。
4.ヨガパワー、フロー系のクラス
「パワーヨガ」「フローヨガ」など、呼吸に合わせて流れるように動く強度の高いクラス。
ヨガ中級者〜上級者の方や、しっかり体を動かしたい方が好んで参加します。
構成
①呼吸を深める
→フロー系のヨガは呼吸が重要。まずは深めましょう。
②簡単なストレッチ
→首や肩、手首や股関節を念入りにほぐします。
③太陽礼拝
→フローへ入るウォーミングアップとして行うと◎。太陽礼拝AだけでOKです。
④フロー1
→ポーズを2~4つ組み合わせましょう。
⑥フロー2
→強度をあげたければポーズ数を増やしてもOK。フロー1の内容を発展させるのもオススメ。
⑦座位のポーズ
→たくさん動かした体を徐々に休める方向へ導きます。
⑧臥位のポーズ
→シャバーサナへの導入。全身を伸ばしましょう。
⑨シャバーサナ
→やや長めがオススメ。10分前後ゆっくり瞑想してもらいましょう。
注意点
フローは2つくらいに分けて行うのがオススメ。運動強度が高いので、水分補給や休憩を適宜入れるよう注意しましょう。
最後のシャバーサナも少し長めに行うのがオススメです。また、自身が動きすぎると疲れてしまうので、口頭でのインストラクションを増やすといいですよ。
オススメのポーズ
ステップイン
ダウンドッグ から足を一歩前に出す動作のこと。
勢いで行ってしまう人が多いので、しっかりとコアでコントロールすることを教えてあげましょう。
太陽礼拝
フローヨガやパワーヨガの基本とも言える動作。ウォーミングアップとして取り入れるのもオススメです。
ヴィンヤサ
太陽礼拝のプランク〜ダウンドッグ の部分だけを指します。ポーズの繋ぎとして取り入れるとスムーズなフローを作ることができます。
5.まとめ
クラス別の構成や注意点、オススメのポーズなどをご紹介しました。
ご紹介したものはあくまで一例です。慣れてきたら徐々にオリジナリティーのあるレッスンを作ってみてください。きっとお客さんにも喜ばれるはずですよ。
ポイントは、その日の天気やレッスンの時間、参加者のレベルや体調の合わせること。
基本をしっかりと身につけて、臨機応変に対応できるようにしましょう!
ヨガレッスン前に!こちらも合わせてご覧ください。
→ヨガレッスン時にインストラクターが注意すべき3つのこと