陰ヨガって聞いたことはあるけど、ヨガの種類は多くて違いがわからないこともありますよね?
陰ヨガは、筋肉の緊張を緩め自分の体と呼吸を感じながらじっくりと取り組み、体の奥をほぐしてくれます。普段忙しい方や、動くヨガをしている方におすすめです。
今回はヨガをより深めたい方にもおすすめな、陰ヨガの魅力やメリットについて紹介します。
陰ヨガの魅力!おすすめする理由
陰ヨガの魅力はシンプルに自分の体を感じることにあります。1ポーズを3〜5分と長い間ホールドするので、ポーズもシンプルなものが多く初めての人やお年寄りにも挑戦しやすいヨガです。
ホールドしている間は、出来るだけ脱力して重力に身をまかせ深い呼吸を楽しみます。
体が硬い人
眠りが浅い人
慌ただしい時間を過ごしている人
ヨガをより楽しみたい人
自分の体のどこが硬く伸ばしやすいのかじっくりと見つめることができ、様々な効果を期待できる陰ヨガ。アクティブなヨガを取り組んでいる方にもぜひ試して欲しいヨガです。
陰ヨガ特徴やポーズについて
それでは、陰ヨガとはどんなヨガか見ていきましょう。
陰ヨガの特徴は?「陰」と「陽」のバランスを考える
陰ヨガは、座位のポーズを中心に1つのポーズを長くホールドすることが特徴。そして、中国の陰陽五行思想の考えや経絡、気功などの要素と結びついたヨガと言えます。
陰陽思想では、全てのものは「月と太陽」「昼と夜」など相対するものがあると考えられています。五行思想では、自然界は「木、火、土、金、水」の要素で成り立ち、五行は巡りながら万物が作られているとされています。
陰ヨガは、この陰陽五行思想の考えを基本にし、「アクティブなヨガは陽」「マインドに目を向ける静かなヨガを陰」として体のバランスを調整していきます。
両方のヨガを同時に行うことで、柔軟性や集中力などがより効果を得やすくなるでしょう。
陰ヨガのポーズ
陰ヨガは、骨盤周りや股関節の柔軟さへとアプローチするポーズが多いです。プロップス(ブロックなどの道具)も多く使います。
陰ヨガのポーズにはどのようなものがあるのでしょう?その一部をご紹介します。
スリーピングスワンのポーズ:Sleeping swan
シューレースのポーズ:Shoelace
ドラゴンのポーズ:Dragon
など
1ポーズを長く取るには、決して体に負荷をかけすぎた状態ではいけません。程よい伸びや刺激を感じる程度に調整をして、1ポーズずつ取り組むことがポイントです。
深い呼吸と体の奥へと意識を向けることで、瞑想状態へと入りやすく精神的にもリラックスしていくことが期待できます。
それでは、たくさん魅力のある陰ヨガがどのように広がってきたのかを見ていきます。
陰ヨガのはじまりは?
陰ヨガを初めて体験した、アシュタンガなどの動くヨガをしていたヨギー達は、1ポーズをじっくりと取り組む陰ヨガに衝撃を受けたと言います。
陰ヨガはどのようにはじまったのでしょう?
創始者:ポーリー・ジンク
第一人者:ポール・グリレィ
命名者:サラ・パワーズ
ヨガを若い頃から学んでいたポール・ジンク氏は、カンフーのマスターと出会い武道を学び始めます。その後、陰ヨガの元となるタオイストヨガにも精通し、さらに実践や研究を重ねていきました。
その後、ジンク氏のスタイルに影響を受けたポール・グリレィ氏は、経絡や中国の鍼治療の考え、インドのタントラヨガの考えなどを統合し、陰ヨガを確立していきます。
陰ヨガと名前をつけたサラパワーズ先生は、ポール・グリレィ氏のレッスンを受け衝撃を受けたと言います。その後、陰ヨガを習得し、世界各地で陰ヨガを教え広めています。日本へも何度か来日し、陰ヨガのティーチャートレーニングを開催していました。
陰ヨガの嬉しい5つのメリット
バランスを考えた陰ヨガを取り入れたら、どんな効果が得られるのでしょう?年齢や硬さに関係なく取り組める陰ヨガのメリットについてご紹介します。
忙しい人こそリラックスできる陰ヨガ
普段から忙しく過ごしている人は、交感神経が優位になっており、なかなかリラックス状態に入るのが難しくなっていることがあります。
深い呼吸とともに程よい刺激を感じながらの陰ヨガは、内面を見つめ体の奥へと意識を向けることで、瞑想状態にも入りやすいです。いろいろなことを考えている自分を落ち着かせることができるでしょう。
また、横隔膜を使った深い呼吸は、副交感神経を優位しやすく体全体をリラックスへと導いてくれます。
筋膜や関節にアプローチ?柔軟性が高まる陰ヨガ
関節を支えている筋肉は、普段の姿勢や繰り返し行われる運動によって負荷がかかり続けることで、筋肉が固まり動きを制限をすることがあります。
陰ヨガでは、筋肉と筋膜を伸ばし刺激を与えることで関節周りの組織に潤いを取り戻し、柔軟性を高めてくれるでしょう。
なかなか柔らかくならないと感じている方にもおすすめ。もちろん十分に自分の体を気をつけながら行うことが必要です。
自分の気持ちと向き合うことで集中力UP
ポーズに入り自分の体の様子を感じ呼吸を深くすることで、自分の内面を見つめる時間を作ることができます。
ポーズを長く取っていると体が不快感を感じたり不安に思うこともでてきます。そんな自分の気持ちを落ち着かせ、心と体の順応を繰り返していきます。
1つのことへと意識を向けることは、集中力を高めてくれる手助けになるでしょう。
骨盤周りを中心に左右のバランスを整える
体の癖などで緊張が入る体はいつしか左右のバランスに違いが出ているもの。陰ヨガをして自分の体を感じることで左右の違いなどにも気づいてきます。
ヨガを続けていくことで、緊張や癖が抜けて左右のバランスが整います。自然と伸びしなやかになる体を感じていくことができるでしょう。
血行やリンパの流れを促進してくれる
陰ヨガでは、体を巡る流れが悪くなるとむくみやコリなどの不調を感じ、経絡が滞ると考えます。
陰ヨガのポーズでは、じっくりとコリ固まった筋膜の癒着を伸ばし全身にじわじわと刺激を与えます。柔らかくなった関節は、流れがよくなり体に溜まる水分や毒素なども排出されやすくなります。
全体の流れがよくなれば、むくみやコリも解消され、気持ちの良い朝を迎えられるでしょう。
陰ヨガをする時に気をつけたいこと
最後に陰ヨガをする時に注意をしたいことを考えてみましょう。
同じポーズを長くとることは、刺激が多く意外と違和感を感じることもあります。3分程度のキープから徐々に時間を長くしていくことをおすすめします。そして、痛みがでないように自身の体にしっかりと耳を傾けることも必要です。
陰ヨガを始めたばかりの時は、じっとしていることに違和感を感じることもあるでしょう。不快感が続くようであれば、ポーズから離れることをおすすめします。
関節周りは、思っているよりデリケートです。気になるところはインストラクターに相談したり、楽な姿勢で行うようにしましょう。
じっくりと取り組む陰ヨガを取り入れよう
初めは、ハタヨガやフローのヨガなど動くヨガから取り組む方も多いと思います。陽のヨガと合わせると相乗効果が期待できる陰ヨガは、次のステップにもおすすめです。
怪我のないように、伸ばすのが苦手な部分は時間を短くするかプロップスを使ってゆるく伸びるように調整して取り組みましょう。
陽のヨガをやればやるほど、陰ヨガの良さを実感しています。その日その日の体調に合わせて組み合わせてみるのも楽しいですね。
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