なかなか寝付けなくて眠りが浅い、疲れが取れない日々を送っていませんか?
それはもしかすると、慢性的なストレスや不安、スマホ依存などで脳が疲れているかもしれません。
運動すると筋肉痛が起こるように、使いすぎると脳も疲労しますが、脳が疲れた!とはっきり感じにくいため、気付いた時には様々な不調に襲われてしまうこともあります。
日常的なストレスを緩和して脳をリラックスさせるには、呼吸や動きで心と体にアプローチするヨガが効果的です。
気分がすっきりしない、脳の疲れが気になるという方はぜひ見てくださいね。
脳疲労に要注意を!
以前のように集中できない、的確な判断が出来なくなっている、頭の中で過去の後悔や将来の不安が常にグルグルしているという時は、脳が疲れだす一歩手前まで来ているかもしれません。
ストレス解消にお酒を飲んだり、カラオケに行ったり、睡眠時間をたっぷり取ろうとしても、なかなか疲れが取れないのではないでしょうか?
私たちの脳は、理性と本能、自律神経とホルモンがバランスを取って働いています。
スマホの情報やSNSなど入ってくる情報が多すぎて、頭の中が常にフル回転の状態になると脳が情報処理をしきれなくなり、正常な判断や働きが出来なくなっていきます。
感情をコントロールすることが難しくなり、注意力は散漫として、常に不安が付きまとうようになり、不眠症のような症状が出てきます。
理解力や判断力が低下している、集中できなくなっていると感じたら、脳が疲れているサインだと感じ取りましょう。
そこで、注目すべきは呼吸と脳の関係性!
ゆったりと深い呼吸をすると、ざわついた感情が落ち着いてリラックスしたという経験はありませんか?
イライラや不安を感じると、脳の一部である危険を察知する偏桃体が活発になり、更に不安を感じやすくなりますが、意識してゆったりと深い呼吸を行うことで偏桃体の働きが鎮まり、意志や集中を司る大脳皮質が働き始めるということが、実際の実験で示されています。
深い呼吸というのは、なんとなくリラックスできるだけでなく、脳の状態に変化をもたらすものと言えるでしょう。
また、ゆったりと深い呼吸を行うと副交感神経が優位になり、自律神経のバランスを整えてホルモンや免疫を正常にする働きもあります。
ヨガで(呼吸やポーズで)脳をリラックス
ヨガは呼吸や、動かしている体の細かな部分に意識を向け、呼吸に合わせて動いていくことで深い集中へと導いていきます。
その間、普段使っている脳は休んでいる状態になるので、ヨガをした後には頭がスッキリと解放されたようなリフレッシュ感を得られるのです。
そんなに集中できるだろうか?と疑問や不安に感じるかもしれませんが、ポーズの最中に考え事や悩み事が出てきても、気にすることはありありません。
流れてくる頭の中のおしゃべりをキャッチせずに、聞き流しながら体の状況に意識を向けることが大切で、呼吸や体への内観を続けて脳を休めることで、普段の生活の中でも感情をコントロールしやすくなり、ストレスや不安を軽減するのに役立ちます。
何をしても疲れが取れない、呼吸が浅い気がする、普段運動をしていないという方におススメです。
ここからは、脳のリフレッシュに効果的なヨガポーズを紹介していきますね。
脳をリフレッシュするヨガポーズ5選
手を上にあげるポーズから深い前屈で脳のリラックス
2. 掌が上を向くように両腕を外側へ回し、息を吸いながら、天井方向に上げて、合掌か両腕を平行にして伸ばします。
3. 肩が痛い、丸まってしまう場合は丸まる手前で止めましょう。
4. 足裏で強く床を押しながら、背骨を長く伸ばします。
5. 肋骨が出ないようにお腹を締めて、指先まで意識して伸ばし、可能であれば首の後ろを圧迫しないように目線を指先に向けて、数呼吸ホールドします。
6. 息を吐きながら、両腕を前方か左右に開いて下ろしていき、股関節から背骨を長く伸ばしたまま前屈していきます。
7. 両手は肩の真下か足の横に置き、30秒~2分ほどホールドします。
8. 足裏で床を踏み、腿裏からお尻は真っすぐ天井方向に引き上げながら、腰が丸まらないように、吸う息で背骨を長く伸ばし、吐く息でおでこを脛に近づけていきます。
9. 息を吸いながら、両腕を前方か左右に広げながら上体を起こし、吐きながら両腕を下ろして一呼吸整えます。
両手が床に付かない、腿裏が痛い場合は、やや前方に手を置き、膝を少し緩めるところから始めましょう。
頭を下ろして、背骨が強く伸ばされる前屈のポーズは脳を休ませ、ストレスや不安な気持ちを緩和してくれます。
長めにホールドすると落ち込んだ気分を引き上げ、気力を沸き上がらせてくれるポーズです。
プランクポーズで“今、ここ“に集中する
2. お腹を引き締めたら片足ずつ足を後ろに引いていき、両足を拳一個分ほどに広げてつま先を立てます。
3. お尻が上がったりお腹が落ちたりしないように、おへそを背骨に近づける意識で真っすぐの姿勢を保ちます。
4. かかとと頭頂を引っ張り合い、両手で強く床を押して胸を持ち上げ、目線と同様に前方に向けて、30秒~1分ホールドします。
5. 息を吐きながら、両膝を床に付き、呼吸を整えます。
体幹を強く働かせて全身を鍛えるプランクは、キツいポーズだからこそ散漫になりやすい意識が集中しやすく、今、この瞬間を感じるのにピッタリなポーズです。
筋肉が働いて血流が上がり、体の内側からエネルギーが沸き上がってきて、頭も心もスッキリとリフレッシュできるでしょう。
脳に新鮮な酸素を送るドルフィンポーズ
2. 両膝を床から持ち上げ、ダウンドッグのようにお尻を天井方向に向けて背骨を伸ばします。
3. 前腕と肘は真下に強く床を押し続けて、耳から肩を離します。
4. 膝は伸ばしますが、背中が丸くなる場合は膝を少し曲げておきましょう。
5. 可能な場所まで足を肘の方へ近づけていき、踵は床に下ろすか、下ろせるとことでキープして、30秒~1分ホールドします。
6. 肘が肩よりも広くならないように真下に向かって押し、頭は上腕の間に保っておきます。
肘や肩を痛めている場合はこのポーズを避けるか、両膝を曲げて行いましょう。肘を付いた状態で両手を組むか、掌を合わせるバージョンもあります。
頭を下ろして血流をアップし、全身の強化とストレッチのほどよいバランスで脳を休めて、ポーズのリリース後は心地よい開放感と爽快感を感じられます。
安楽座で呼吸に意識を向ける
2. 両膝を外側に開いて、踵が体の中心ラインに揃う位置にセットし、足首は90°に曲げます。
3. 左右の座骨で床を押し、腸骨を床と水平に保ち、背骨を長く伸ばします。
4. 肩の力を抜いて胸を開き、両手は腿の上に置いて目を閉じたら、30秒~1分ほど、ゆっくりと呼吸を続けます。
5. 呼吸を通る鼻腔や鼻先、掌の暖かさに意識を向け、息を吸う、吐くことに集中していきます。
1分以上行う場合は、途中で左右の足を組み替えて行います。
腰や背中が丸くなる場合は、タオルかブランケットを厚く畳んだ20㎝ほどの高さの土台を作り、膝が浮く場合は、浮いた膝の下に畳んだタオルを敷き、重心を整えましょう。
左右のバランスを整えて体を安定させ、呼吸で心が落ち着き緩やかな感情へ導きます。
屍のポーズで究極のリラックスを
2. 両足はリラックスできる幅に広げ、顎を少し引いて目を閉じます。
3. 腰や肩、背中の力を抜いてマットに委ね、喉の奥や奥歯のかみしめを緩めて、瞼や目の奥、顔の力もほどいていきます。
4. つま先や指先、お腹の奥などの細かな部分の力も抜いていき、3分~10分ほど自然呼吸を続けて脱力していきます。
5. つま先や指先を動かし、全身を伸ばして起きる準備をしていき、少しずつ感覚や意識を戻していきます。
6. 両膝を立てて手を付き、頭が最後になるようにゆっくりと上体を起こし、意識がはっきりするまで、余韻を味わいましょう。
膝の下に丸めたタオルを敷くと、体の力が抜けやすくなります。
仰向けになることで、血液を体に均等に循環させやすくなり、筋肉、内臓、神経を休め、全身の疲労回復につながります。
上から自分を俯瞰するように観察して、普段の思考を手放すことで脳の疲れを取り、心と体の深い部分からリラックスできます。
脳がリラックスすることで心身共にクリアになり、明日からまた頑張ろう!というエネルギーが満ちていきます。時間がない時は休憩時間や合間に、深い呼吸を数回行だけでも気持ちがリセットできますよ。
1日数分のヨガタイムで脳をリフレッシュする新習慣、始めませんか?