初心者がヨガスタジオに行くと、よくハタヨガを勧められます。しかし、なぜハタヨガが初心者におすすめなのかよくわからない人もいるでしょう。
ハタヨガは現代ヨガのルーツとも呼ばれ、基礎が詰まっています。初めてヨガを体験する人におすすめです。
今回は、ハタヨガについてお話ししていきます。初心者やヨガのレッスンを探している人は参考にしてください。
目次
1. ハタヨガの歴史や特徴
ハタヨガとは、ポーズと呼吸法に重点をおいたヨガです。現代ヨガのルーツとなるヨガで、16世紀に編纂された「ハタヨガプラディーピカ」によって、世に広がりました。
ここでは、ハタヨガについて詳しく紹介します。
ハタヨガとはバランスを整えるヨガ
ハタヨガのハ(ha)は、太陽または陽のエネルギー、タ(tha)は月または陰のエネルギーを意味します。
また、太陽と月のエネルギーは、「活動力と落ち着き、分析力と共感力、吸う息と吐く息、暑さと寒さ、男と女、右と左、心と身体」などの相反するものを示唆しています。
左鼻から入ってくるエネルギーであるイダーと、右鼻から入ってくるピンガラーというエネルギーも陰と陽を表します。
ハタヨガは、あらゆる相反する二つのエネルギーのバランスを調和させることを目的としています。
ハタヨガの歴史
ハタヨガは、心を止滅の状態に導くために生まれました。ヨガの歴史は古く、第1期から4期あると伝えられています。
第1期であるヴェーダ時代、人々の心は必要な時だけ働き、それ以外は止滅の状態を保てていました。
第2期以降は、徐々に心の止滅ができなくなり、第4期に入ると、人々の心は集中することも師の話や経典を理解することも難しい状態になります。
つまり、心は外見やお金などのことでいっぱいになり、本来の自分がわからない状態です。
自分で心をコントロールすることが難しい人々を、第1段階の心の状態へと導くための方法としてハタヨガが誕生します。
16世紀ごろにハタヨガの原典である『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』が編纂されました。ヨガのポーズ、呼吸法、浄化法など、体を変えることで心をコントロールしようとする具体的な実践方法が紹介されています。
ハタヨガの代表的な6つの流派
ヨガ人口が増えると共に、4つの道を元にしたヨガの流派が誕生しました。これらも全てハタヨガをルーツにしています。
②アシュタンガヨガ:パタビ・ジョイス師により南インドで始まる
③アイアンガーヨガ:アイアンガー師によりインドで始まる
④シヴァナンダヨガ:シヴァナンダ師の教えに基づき考案する
⑤クンダリーニヨガ:アメリカを中心に広まる
⑥クリシュナマチャリヤのヨガ:アイアンガー師やパタビ・ジョイス師の師であり、近代ヨガの父と言われているクリシュナマチャリヤ師が考案する
2. ハタヨガが初心者にオススメな理由と5つの効果
呼吸とポーズを合わせて行うハタヨガは、年齢など関係なく初心者の方でも安心して取り組むことができます。
ハタヨガをルーツに派生したヨガの中にはアシュタンガヨガなど運動量の多いヨガクラスもあります。初めはハタヨガレッスンから参加してみてください
① 体の柔軟性が高まる
身体の正しい使い方を知ることで、歪みや慢性痛を解消するとともに普段使っていない筋肉を効果的に刺激します。日常生活では行わない動きもあり、身体の柔軟性の向上が期待できます。
② しなやかな筋肉がつく
インナーマッスルを使った一呼吸一動作のゆっくりとした動きや、バンダ(引き締め)を使った動きは、体幹を効果的に鍛えます。
また、ヨガでは自重トレーニングしか行わないので、筋肉が付きすぎることはありません。ストレッチと筋トレを同時に行うのでしなやかな筋肉がつきます。
③ バランスを整える
深い呼吸と全身を使ったポーズは、自律神経や身体のバランスを整えるのに効果的です。自立神経は、副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られることが分かっています。
身体を正しく使ったポーズは背骨や骨盤を整え、血流をスムーズにします。
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjske/advpub/0/advpub_TJSKE-D-22-00037/_pdf
④ ストレス解消
ヨガは動く瞑想とも呼ばれます。瞑想効果により、ストレスホルモンのコルチゾールが減少することが研究で明らかにされています。
呼吸や自分の身体の各部位を意識してヨガを行うことで、日頃見落としている自分の身体の状態や心の状態に気づけるでしょう。
加えて、ヨガの深い呼吸は、睡眠の質を高めるのにも効果的です。脳を休めることはストレスの解消に繋がります。
参考:https://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/pdf/yoga/kenjoujin-1.pdf
⑤ 集中力アップ
不眠や運動不足は、集中力の低下にもつながると言われています。
ヨガは睡眠導入などにも効果的。運動不足の身体を動かし巡りもよくする効果もあります。ヨガは、集中力の低下を防ぎ、集中力向上にも効果が期待できます。
3. 初心者にオススメ!ハタヨガの代表的なポーズ
初心者でも行いやすいハタヨガのポーズを紹介します。ヨガインストラクターとして初めて行うレッスンでも取り入れられるハタヨガ。ぜひ行ってみてください。
初心者向け簡単な「ねじりのポーズ」
ねじりのポーズは、肩こりや腰痛、柔軟性の向上に効果的です。足を伸ばした初心者向けの「ねじりのポーズ」を紹介します。
2.右足の膝を立てて、左足のひざの外側に足裏を置く
3.左手で膝を抱え、吸う息で背筋は伸ばす
4.息を吐きながら、右後ろを覗き込みながら胸を広げる
5.反対側も行う
血流促進する「三角のポーズ」
三角のポーズは血流を促し、疲労回復などに効果的です。初心者は膝や上半身の倒し具合を調整して行いましょう。
2.両手を肩の高さに広げる
3.上半身を前足の方にスライドさせて倒す
4.ひざは軽く緩める
5.倒せるところで、前のうでをおろし足に添える
6.後ろのうでは天井へ伸ばし上げる
7.胸は横にひらいた状態、目線は天井に上げる
8.深呼吸を5回する
9.反対も行う
リフレッシュにおすすめ「コブラのポーズ」
胸を開くコブラのポーズは、すっきり感が味わえる人気のポーズです。猫で呼吸が浅くなっている人にもおすすめします。
2.両手を胸の横に置き、脇をしめる
3.あごを胸に寄せて、背筋を伸ばす
4.恥骨でゆかを押して、胸を浮かせる。両手で床を押しゆっくりと胸を開く
5.最後に目線を正面に向ける
6.深呼吸を5回する
緊張をほぐす「猫のポーズ」
「猫のポーズ」は、背中や肩の緊張をほぐすポーズです。初心者でも簡単に行えます。
2.指先をしっかりと開く
3.両ひざは骨盤幅に広げる
4.すう息で胸に呼吸を送る
5.吐く息で、両手と足で床を押しながら背中を丸める
6.目線はおへそを覗くようにする
7.すう息でゆるめ、吐く息で丸めるを繰り返す
4. ハタヨガの学び方
ハタヨガのポーズは、動画や書籍で学ぶこともできますが、対面で指導してもらいたい方にはヨガスタジオのクラスに参加することをオススメします。
一人で行う場合は無理をして身体を痛めることもありますので、呼吸が浅くなっていないかなど確認しながら、ゆっくりとしたペースで進めるようにしてください。
YouTubeで学ぶハタヨガ
ハタよがを気軽に始めてみたい方におすすめのYoutube動画です。まずは挑戦してみてください。
【永久保存!】初心者でもOK!中井まゆみ先生の太陽礼拝!|講師:中井まゆみ
【身体の硬い方向け】やさしいハタヨガ〜初心者さんにもオススメです〜
書籍で学ぶハタヨガ
ヨガスタジオで学ぶハタヨガ
FLOW ARTS Yogaスタジオ
インド人の講師から直接指導をしてもらえる「FLOW ARTS Yogaスタジオ」。中目黒駅からも近く、通いやすいスタジオです。
オハナスマイル ヨガスタジオ
→https://www.ohanasmile.jp/schedule/
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