ヨガをするのに最も適した時間帯と言われる朝。とはいえ1分でも寝ていたい朝は、ゆっくりヨガの時間をとるのが難しいのも事実ですよね。
ですが、やはり朝のヨガは色々な効果があり、やらないと損!そんな朝ヨガの効果をお伝えするとともに、簡単にできて朝におすすめのヨガポーズをご紹介します。
朝のほんのちょっとの時間、ヨガをすることで素敵な1日になること間違いなし!初心者でもチャレンジしやすいポーズですので、ぜひ実践してみてください。
1.朝ヨガの5つの効果
朝は最もエネルギーに満ち溢れている状態と言われています。その状態でヨガを行うことで、様々な効果が期待できます。
具体的には以下の5つの効果になります。
1)心と身体をすっきりと目覚めさせる
2)基礎代謝がアップし、やせ体質になる
3)身体の凝り、むくみを解消する
4)腸を活性化し、排泄を促す
5)メンタルを強化し、心を安定させる
では、詳しくご紹介していきます。
1)心と身体をすっきりと目覚めさせる
朝ヨガをすると、深い呼吸で新鮮な空気を取り込むことができます。さらに背骨を柔軟に動かすことで自律神経が刺激されて活動的な働きをする交感神経が活発化します。交感神経が活発化するとやる気も出て、すっきりとしたスタートを切ることができます。
特にヨガでは背骨にはエネルギーの経路があると考えられており、とても大切な身体の部位です。そのエネルギーの経路をスムーズにすることで、生命エネルギーが活発化し1日元気に過ごすことができるのです。
2)基礎代謝がアップし、やせ体質になる
朝ヨガに限りませんが、朝に身体を動かすことで、基礎代謝がアップし1日の消費カロリーは格段に上がります。自然に動いていても日中は交感神経が活発化して体温が上がっていくのですが、朝身体を動かすことでその活動が早まり、結果1日の消費カロリーに差が出てくるのです。
3)身体の凝り、むくみを解消する
夜はほとんど同じ姿勢で寝ているため、朝起きた直後は血液やリンパの流れが滞り筋肉も凝り固まった状態です。朝ヨガで身体をほぐしてあげれば、血流やリンパの流れもスムーズになり、身体の凝りも軽くなります。
また、血流が良くなることで顔や手足のむくみもすっきりします。冷え対策などにも効果的です。
4)腸を活性化し、排泄を促す
女性なら悩んでいる人も多い便秘ですが、便秘には2つの要因があります。1つは腸の動き自体が弱っていること。そしてもう1つは自律神経の乱れです。自律神経には交感神経と副交感神経があり、腸の動きは副交感神経が優位になっているときに活発になります。
ただ、単純に副交感神経を優位にするだけでは便秘の解消にはならず、この2つのバランスが整っていることが大切です。上手に切り替えていく癖をつけていかなければなりません。
朝は交感神経と副交感神経のスイッチの入れ替わりの時間帯なので、この時間にヨガを取り入れることで、夜寝ている間に優位になっていた副交感神経から昼間に向けて交感神経へとスムーズに切り替えができるようになります。
そうすることで、便秘解消にも効果が期待できます。
5)メンタルを強化し、心を安定させる
実は朝のヨガは心にも良い効果をもたらします。朝の陽ざしを浴びながらヨガをすることで、幸せホルモンと言われるセロトニンが活発化します。
セロトニンが減少すると、不安や鬱々とした気分に偏ってしまう傾向に。
特に女性は女性ホルモンのバランスが崩れるとセロトニンが減少し、心の状態も不安定になってしまいます。そうしたとき、セロトニンを増やしてくれる朝ヨガをすることで、心の安定を保つことができるのです。
2.10分でできる!朝ヨガおすすめポーズ5選
忙しい朝は、あまりゆったりとヨガをしている時間はありませんよね。そんなときには、10分でできるヨガを取り入れてみてはいかがでしょうか。たった10分ですが、朝にするヨガは効果抜群!初心者の方も簡単に取り組めるポーズばかりです。好きなポーズを組み合わせて行ってみてください。
1)合せき(がっせき)のポーズ
朝起きたらそのままベッドの上でできる取り入れやすいポーズです。こわばった股関節をほぐし、下半身の血液とリンパの流れをスムーズにしてくれます。
・両膝をたてて座る。
・両膝を外に開き足裏を合わせ、骨盤を立てて背筋を伸ばす。
・両手で足の甲を持ちながら両もものつけねから前屈する。背骨は長く伸ばす。
2)あお向けのチャイルドポーズ(ガス抜きのポーズ)
こちらもベッドのなかでもできるポーズです。あお向けの状態で膝を抱えるという簡単なポーズですが、腰をストレッチでき、リラックスすることができます。また、夜中にたまった腸内ガスを抜き、お腹の動きも促してくれるので便秘にも効果があるポーズです。
・あお向けになり、両膝を曲げて身体へ引き寄せる。
・両手で膝を抱え、さらに胸のほうへ近づける。
・肩の力を抜き、両肩は床に近づける。
3)あお向けの英雄のポーズ
英雄座の姿勢であお向けになるポーズです。腹部と骨盤周りを心地よく伸ばすことができ、内臓の働きを高めます。
・割り座になり、両手を身体の後ろにおろす。
・手を後方へ歩かせながらゆっくりと上体を後ろにおろす。
・両腕を頭上に伸ばし、左右の手でそれぞれ反対の肘をもつ。
4)キャットアンドカウ
朝起きて背中のこわばりを感じたときにおすすめなのが、キャットアンドカウです。このポーズは肩こりや腰痛の緩和、背骨のゆがみや姿勢の改善、さらにはリラックス効果もある万能なポーズです。
・四つん這いになり、両手は肩幅、両膝は腰幅に開く。
・息を吸いながら背中を反らせ、目線を斜め上に向ける。
・息を吐きながらおへそを覗き込むように背中を丸める。
・背中を反らせる、丸めるポーズを繰り返す。
5)太陽礼拝
朝に最もおすすめなのが太陽礼拝という太陽への感謝を表す一連の動きです。12のヨガポーズからできており、一通り行うことで全身をバランスよく動かすことができます。
ここでは、ベーシックな太陽礼拝の動きについてご紹介します。
1.山のポーズ:基本となるポーズ。正しく行うことで、身体の中心軸が整って姿勢が良くなり、心身に安定感が生まれます。
・両足を腰幅に開いて立ち、尾骨を下げて下腹部に軽く力を入れてまっすぐに立つ。
・肩の力は抜き、両手は合掌もしくは体側におろし、視線はまっすぐ遠くを見る。
2.上向きの礼拝のポーズ:両腕を上げ、肩回りをほぐして気持ちを前向きにします。
・息を吸いながら、両腕を上へ伸ばし、胸を軽く引き上げる。
・首の後ろは長く伸ばし、目線は手の先へ送る。
3.立位前屈のポーズ:上半身を深く前に倒して、身体の背面を伸ばすポーズ。精神を落ち着かせる、内臓の調子を整えるといった効果が期待できます。
・息を吐きながら股関節から折りたたむように前屈する。
・指先を床につけて押す。 ※つらい人は膝を曲げる
4.半分前屈するポーズ:前屈から半分だけ上半身を起こすポーズ。背骨を伸ばすことが目的なので、背中を丸めず体側を伸ばすことを意識します。
・息を吸いながら背骨を斜め前へ長く伸ばす。
・首の後ろも伸ばし、目線は足先30cmほどのところを見つめる。
5.板のポーズ:両手、両足の4点で身体を支えるポーズ。身体のラインを一直線に保つことで体幹が鍛えられます。
・息を吐きながら手を床につき、息を吸いながら片足ずつ後ろに引いてつま先をたてる。
・下腹部を引き上げ、耳からくるぶしまでを一直線に保つ。
6.4点杖のポーズ:両手足の4点で身体を支え、両肘を曲げるポーズ。手首、腕、腹筋、背筋を強化します。
・息を吐きながら脇を閉めたままひじを曲げ、板のポーズの状態から身体をゆっくり下ろす。
※難しい場合は両膝を床につける
7.コブラのポーズ:身体の前面をストレッチするポーズ。
・4点杖のポーズから、おなか、両足を床につけ、つま先を伸ばす。
・息を吸いながら下腹に力を入れて両ひじを伸ばし、上体を起こす。
8.下向きの犬のポーズ:手と足で身体を支えながら身体の背面をストレッチするポーズ。全身の疲れをとる効果があります。
・息を吐きながら両手で床を押し、骨盤を上に押し上げる。
・身体全体が三角形になるように上体をしっかり伸ばす。
9.半分前屈するポーズ(4と同じポーズ)
・息を吸いながら視線を両手のあいだに移し、片足ずつ手と手の間に踏み込む
10.立位前屈のポーズ(3と同じポーズ)
・息を吐きながら前屈する。
11.上向きの礼拝のポーズ(2と同じポーズ)
・息を吸いながら両手を上にあげる。
12.山のポーズ(1と同じポーズ)
・息を吐きながら両手をおろす。
3.おわりに
朝ヨガの効果、おすすめポーズをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。朝ヨガはハードルが高いというイメージがありますが、今回ご紹介したポーズは時間もかからず、初心者にも取り入れやすい簡単なポーズばかりです。
朝なかなか起きられないという方も、まずはベッドのなかでできるポーズからぜひチャレンジしてみてください。続けていくうちに朝ヨガの心地よさを実感できるかと思います。
朝からヨガを気軽に取り入れて、気持ちのいい毎日を送ってみませんか?