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椅子のポーズが苦手?ヨガ講師が教える快適にとるための【四つの方法】

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「初心者の方もできます!」と紹介されている椅子のポーズ(ウトゥカタアーサナ)ですが、実際には、

「両膝がグラグラして不安定になる」
「腰がつらい」
「両手を上に伸ばそうと思っていても伸ばせない」など、

実はこのポーズが苦手だと思っておられる方は多いのではないでしょうか?

今回、そんな皆様に向けて椅子のポーズを快適にとるための四つの方法についてお伝えしたいと思います。椅子のポーズの練習をする時に気を付けたいポイントや、体の扱い方などをお話していきます。

椅子のポーズは、両股関節や両膝関節を曲げながら重心を下げてバランスをとることが必要なため、体の構造や足の関節の扱い方、重心の位置などを踏まえて練習することが大切です。

今回、直立姿勢から椅子のポーズへと少しずつ深めていきながら、それぞれのフレーズで気を付けたいポイントなどをお伝えしていきますね。

1.椅子のポーズをとるためのスタートポジション:ポーズに入る前に大切にしたいこと

立位のポーズの基本は、山のポーズ(タダアーサナ)です。

このポーズは直立姿勢のことで、全ての立つポーズの基本です。

まず両足を腰幅に開いて両足裏でしっかりと床を踏みましょう。両膝を前に向け左右の腰骨もそろえて体を支える土台を作ります。

次に、背骨を真上に伸ばし胸を開いて顔は前を向けておきましょう。この時の体の重心の位置は、おへその位置からおよそ握りこぶし一つ分下あたりです。この重心の位置を感じながら静かに立ち続けます。

ここから椅子のポーズへと入っていきたいと思います。

2.椅子のポーズでの強い土台を作る:両足の関節を動かす時に大切にしたいこと

さあ、ここから椅子のポーズに入っていきます。両股関節や両膝関節を動かすことで、骨盤の位置や姿勢全体が変わっていきます。この時、体のバランスを保ちながら進めていきましょう。

①両股関節を後ろに引く

両足裏でしっかりと床を踏み、おへそを背中側に引き込んだ状態で両股関節を真後ろに引いてお尻を下げていきます。この時のイメージは、後ろの丸椅子に座りにいこうとする感じです。少しずつお尻の位置を変化させていきましょう。

②足の位置と方向に気をつける

お尻を真後ろに下げていく時、両膝が内側や外側に向きやすいので注意が必要です。つま先と膝の方向は一致させて前に向けながら、両膝をゆっくりと曲げていきます。

また、膝は前に滑っていく力に弱いので、両膝はつま先よりも前に出ない位置へとコントロールしていくことが必要です。無理にお尻を下げようとするのではなく、両足の位置や方向に気を付けながら、バランスよく支えられる位置を見つけましょう。

3.椅子のポーズでの重心の安定:骨盤や背骨を動かす時に大切にしたいこと

①骨盤の位置や姿勢の安定を作るための腹筋活動

股関節を真後ろに引いて重心を下げていきます。お尻の先は斜め下を向き、背骨は斜め上方向に伸びていきます。

この時、体の中心にある骨盤の位置を安定させるためには、両足裏でしっかりと床を踏み両足の筋力を使うことや、おへそを背中側に引き込んで腹筋を効かせることが重要です。腹筋を使うことで腹圧が高まり、体の中心にある骨盤の位置が安定します。

②背骨を心地よく伸ばすこと

腹筋を効かせて骨盤の位置や重心を安定させることで、背骨を自然な状態で真っすぐに伸ばしやすくなります。おなかの力を保ち腹圧を高めながら背骨を伸ばしていきましょう。

この時気を付けておきたいことは、頑張って背骨を伸ばそうしないことです。なぜなら、頑張って背骨を上に伸ばそうとすると、背中の脊柱起立筋の過剰な働きが生じて、腰が反り違和感を感じることがおきてくるからです。

背中の筋肉に頼りすぎず腹筋を使って体の中心を安定させることが、自然な背骨の伸びにつながっていきます。背骨が伸びる時の心地良さを大切にしましょう。

4.椅子のポーズでの快適さを感じる:両手を動かす時に大切にしたいこと

背骨がすうっと伸びてきたら、両手も気持ち良く真上に伸ばしてみたいと思いますよね。両足や骨盤の位置、背骨の伸びを感じながら両手をゆっくりと体の前へと伸ばしてみましょう。両手を上に伸ばすことができますか?

この時も少し気にかけていただきたいことがあります。もし、両手を上に伸ばしにくいと感じたら、無理に伸ばそうとしないことが大切なのです。

なぜなら両手を上に伸ばしにくいと感じたら、その代わりに背骨を強く反らせようとする反応がおこってくるからです。

特に腰骨を反らせることで腰に違和感や痛みがおきたり、肩まわりの筋肉も硬くなって、余計に両手が上がりにくくなることや、呼吸も浅くなっていくことでしょう。

こんなふうに体に違和感を感じているのに、頑張ってポーズをキープし続けるなんて、つらいですよね。

こんな時、一度立ち止まってみましょう。まわりの人たちに合わせてヨガのポーズを練習する必要はありません。もし、体に無理をさせていると感じているのであれば、どこに無理が生じているのか、ご自身の心と体を観察し修正してみましょう。

まず足の関節の位置や方向を見て、体の土台としての状態を見て感じてみます。

次に、体の真ん中にある骨盤の位置や背骨が無理なく伸びているかを確認してみてください。そして両手の位置です。両手は姿勢全体のバランスを保ちながら、楽に伸ばせるところに伸ばしていけばいいのです。

そのため、両手を伸ばす方向は、前でも斜めに上方向でも構わないのです。

大切なことは、両手を真上に伸ばすことではなく、ポーズ全体の安定を保てているか、ご自身の心と体が快適であるかどうかです。

まとめ

今回、椅子のポーズを快適にとるための四つの方法についてお伝えしました。

1)椅子のポーズでのスタートポジション:椅子のポーズに入る前に大切にしたいこと。
2)椅子のポーズでの強い土台を作る:両足の関節を動かす時に大切にしたいこと。
3)椅子のポーズでの重心の安定:骨盤や背骨を動かす時に大切にしたいこと。
4)椅子のポーズでの快適さを感じる:両手を動かす時に大切にしたいこと。

いかがだったでしょうか?

椅子のポーズを快適に行うためには、体の各部位をコントロールしながら呼吸や心の状態も観察し続けることが必要です。

また、体が硬くて難しいとか、筋力がないから姿勢を保てないと思う方もおられるかもしれませんが、そういった思いをそのまま素直に受け取って、今のご自身の心と体の状態に合った方法を選択しましょう。

そして、ご自身の個性を大切にして、どこにも無理をさせることがないように、愛情深く見守ってあげてくださいね。

椅子のポーズ、楽しんでみてください。

Kou ヨガ講師 / 理学療法士
Kou ヨガ講師 / 理学療法士
<経歴>
4年制大学を卒業後、会社員となるが、数年後、理学療法士を目指して、専門学校に通い理学療法士となる。その後、手術後から慢性期、在宅ケアまで、リハビリテーション全般を経験する。
その後、体調不良となり、一度、理学療法士を辞めて、ヨガインストラクター養成校に通い、ヨガインストラクターとして活動を開始する。
現在は、主にヨガインストラクターと理学療法士、ライターとして活動している。1男の母。

<資格>
理学療法士
RYT200ヨガインストラクター

<得意なテーマ>
①理学療法士として
主に整形外科的な肩こり、腰痛、膝痛などの痛みに対しての治療が得意で好きな治療分野です。身体の捻じれや姿勢不良などに対して、骨格や骨盤矯正、姿勢を整えて痛みの緩和 や改善を目指す治療を行っております。

②ヨガインストラクターとして
ハタヨガを中心に行っております。理学療法士としてのスキルも活かせるものが得意だと 個人的には思っております。そのため、肩こり改善、腰痛改善ヨガや骨盤矯正ヨガなどの体調不良や姿勢改善のためのヨガを得意としております。
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