前回の特集では、オフラインでの講座、合宿について詳しく説明しました。
今回のこの記事では、オンラインでのRYT200資格取得・ヨガティーチャートレーニングについて深掘りしていきます。
現在、新型コロナウィルス感染症の影響により、通常のヨガクラスについてもオンラインで開講される機会が多くなっています。
前回でも述べたとおり、古くからヨガは師から弟子へ、講師から生徒へと同じ空間、同じ時を過ごすという直接的なふれあいを大切に伝えられてきました。
ですが、前例のない新型ウィルスの脅威により、新しい生活様式への変化と共に、ヨガの学び方についても変化せざるを得ない状況となりました。
こうした現状に、RYT200などのカリキュラム作成やヨガ団体の育成をおこなうアメリカの非営利団体・ヨガアライアンスは、ヨガティーチャートレーニングの開催について、生徒の健康を第一と考え、さらに継続的な学びのためにオンラインや動画でのトレーニングを、新型コロナウィルス感染症の治療法が確立されるまでの間、推奨すると発表しました。
そのため、期間限定での全時間オンライン受講によるRYT200ヨガティーチャートレーニングが可能となりました。
それでは早速、オンライン受講のメリット&デメリットとともに、オンラインでのヨガティーチャートレーニングの様々な選択肢をご紹介します!
なぜオンライン受講は期間限定なのか?
ヨガアライアンスは、2022年よりカリキュラム基準やヨガティーチャートレーニングをメインでリードする講師の基準の改定を既に発表しています。
新基準では、解剖学・生理学30時間のうち20時間、ヨガ哲学30時間のうち20時間はオンラインでの受講を可能としています。
そして、先も述べたようにコロナ禍の期間限定で、全てのカリキュラムをオンラインで受講可能とする緊急措置が発表され、日本でも全時間オンラインでのティーチャートレーニングを開催する大手ヨガスクールが登場しました。
こうした状況に、全時間オンラインでの受講のみでRYT200取得を許可して良いのか、生徒一人一人の違いを考慮し、怪我を防ぎ安全なヨガクラスを提供するための学び(特にアーサナ(ポーズ)や実践的な指導技術についてなど)が、オンラインで可能なのかと疑問視する声もあります。
だからこそ、学びの継続の大切さを踏まえた上で、ヨガアライアンスはあくまでも「期間限定」でのRYT200ティーチャートレーニングを推奨したと言えるでしょう。
RYT200オンライン受講のデメリットとは?
まずはデメリットから見てみます。
1,アジャストの指導の難しさ
座学であるヨガ哲学やテキスト上での解剖学、生理学についてはオンラインでも問題はないと考えられますが、先に述べたアーサナや対面式クラスでの実践的な指導技術については、オンラインでの指導には限界があると言わざるを得ません。
特に生徒さんに触れて身体への意識を養うアジャストに関しては、生徒さんへの介入が大きいため、その触れ方や力の入れ具合、方向性などオフラインでは感覚がつかみにくいというデメリットがあります。
2,雰囲気作りの難しさ
また、実際のクラスの雰囲気づくり、声の出し方やボリューム、緩急、生徒さんとのコミュニケーションなどにおいてもリアルな対面式での受講でしか理解し難いことも多いのではないでしょうか。
オンラインヨガはオフラインヨガのように目の前で授業はできませんので、授業の質や一人ひとりのきめ細かさ、そして信頼関係の構築で劣ると思われがちですが、実はそんなことありません。
オンラインでは場所の共有はできませんが、同じ時を共有することはできます。そして、実際にオフラインでもオンラインでもヨガを教えてきた私の経験上、場所の共有ではなく、同じ時を過ごすことのほうが重要だと感じました。
よって、オンラインでもオフラインに負けない、先生と生徒、生徒と生徒の信頼関係や絆の深さを感じています。
RYT200オンライン受講のメリットとは?
オンライン受講のデメリットに対して、メリットももちろんあります。
1,通う必要がない
遠方にお住まいの方や、お子様がいらっしゃるなどでなかなかご自分の時間を確保しづらい方にも通学時間が無いため、より受講しやすいというのがまず1点目のメリットです。
2,有名講師のクラスを受講できる
また、有名講師などのトレーニングに自宅にいながら参加できるということも、忙しい方にとって大きなメリットと言えます。
3,オンラインクラスに慣れる事ができる
さらにアフターコロナにおいてもオンラインでのヨガクラスは継続的な需要が想定されるため、画面越しでも生徒さんに誤解なく正確に、さらに安全に指導できるスキルを身につけるには、同じオンライン上で学んだほうが生徒さんの立場に寄り添える可能性が大きくなるでしょう。
4,集中して学ぶことができる
ご自分のためにヨガを深く学びたいとお考えの方にとっては、ご自宅などの安心する環境で集中して受講ができるということもメリットと言えるのではないでしょうか。
5,費用が安く収まる
一般的にオンライン受講は通学型に比べて費用が安くなる傾向があります。受講料が安く収まるだけでなく、通学型でかかっていた交通費や移動の時間コストもかからないため、お金と時間の節約ができる点は大きなメリットです。
6,全国各地の同じ志をもった仲間と出逢える
オフラインでは出逢えなかった出逢いがオンラインにはあります。同じ志を持った仲間とどこにいても繋がれることはとても大きなメリットではないでしょうか。
様々なRYT200オンライン・ヨガティーチャートレーニングからあなたに合う学び方とは?
メリットとデメリットを考慮した上で、オンラインでのトレーニングをおすすめしたい方は、
・ご自分のためのヨガを深めたい方
・有名講師のティーチャートレーニングに参加したい方
・既にヨガインストラクターとして活動している方で学び直しをしたい方
・既にアーサナをある程度の期間練習し、習得している方
・今後オンラインでのヨガクラス開講を想定している方など
オンラインでのアジャストに関しては不安が残る方もいますが、「最高のアジャストは触らないで伝えること」という言葉もあるように、必ずしも受講生に触れなければアジャストができないわけではありません。
また、何より重要なポイントは、これからのヨガインストラクターはオンラインクラスを、避けて通れないという点です。講師にならず、友人とヨガをする場合でも、オンラインでヨガを教えたり、習ったりする可能性は非常に高いと言えます。
であれば、最初からRYT200をオンラインで習っておくことは、オフラインで習うことよりも実践トレーニングができる点で有利でしょう。
次に、オンラインでのヨガティーチャートレーニングを選択する場合には、どんな選択肢があるのかを見ていきましょう。
① コロナ禍限定:全時間オンライン受講のトレーニング
200時間の全カリキュラムがオンラインで受講できます。講義の録画映像を繰り返し視聴できるなどの特典を付けているスクールもあり、理解しづらいところや、聞き逃してしまったところなど復習することが可能なスクールもあります。
→オンラインでRYT200のヨガ資格を取得できる講座【14選】
② コロナ禍限定:オンライン+動画でのトレーニング
200時間のカリキュラムがオンラインと動画で受講できます。RYT200以外のヨガクラスに活かせる知識(アロマテラピー・アーユルヴェーダなど)を学ぶことができる動画が特典のスクールもあります。
③ オンライン+スタジオ受講のトレーニング
200時間のカリキュラムがオンラインと実際のスタジオで受講できます。新型コロナウィルス感染のリスクをできるだけ避けたいが、対面式での実践的なヨガ指導法を学びたい方や、対面式のヨガクラスと共にオンラインでのヨガクラス開講を想定していらっしゃる方におすすめです。
後日スタジオ開催でのトレーニングに無料振替可能とするスクールもあり、オンラインでの理解をより確実にできるようサポート体制があるスクールもあります。
④ 動画のみの通信講座でのトレーニング
ご自分のためにヨガを学びたい方、仕事や家事などの合間のすき間時間にマイペースで学びたい方などにおすすめです。
RYT200資格取得も可能な、RYT200動画講座の詳細はこちら。
→体が硬くても大丈夫【RYT200】おすすめオンラインヨガインストラクター養成講座
コロナ渦だからこそ、ヨガティーチャートレーニングを通じてヨガを学ぼう!
新型コロナウィルスの蔓延により、私たちは経験したことのない変化に戸惑い、多くのストレスを抱え、不安感など心理的な負担を抱えがちです。
こうした不安定な時期だからこそ、ヨガは私たちに身体的な健康のみならず、精神的な安定や強さを培うことを教えてくれています。
混乱や葛藤を抱きがちだからこそ、よりヨガの学びを深め、変化の大きなこの時期を乗り越えるための忍耐力や平常心を養うことの必要性を強く感じます。
それはヨガを学んでいる多くの方々が感じていることと思います。
ヨガアライアンスも同様に、このコロナ禍でこそヨガの学びが役に立つときだと、特別措置としてオンラインでのヨガティーチャートレーニングを推奨しています。
Yogaの語源【Yuj :ユジュ】は、「(2つのものを)つなげる」という意味があります。
どんなときでも自分をより成長させてくれる師とつながること、そしてヨガ本来の目的である『自己の本質とつながること』を大切に、継続的な学びを続けていただけたらと思います。
あきらめず、焦らずに、あなたに合ったヨガティーチャートレーニングを見つけてくださいね!応援しています!
RYT200特集、ラストは資格取得に関するQ&Aです。
→【RYT200特集05】ここが気になる!RYT200ヨガ資格取得講座Q&Aまとめ