ヨガが痔に効く?そんな話が上がっているのはご存知でしょうか?
「本当に?」と思う方もいるかもしれません。
痔になる原因の一つとして、お尻周りの血流が悪いことがあげられます。
骨盤や腰、背中などを動かしてお尻周りの血流を促進することは、痔の予防や改善に効果が期待できるのです。
今回この記事では、痔に効くヨガポーズについて紹介していきます。痔でお悩みの方、予防したい方は是非ご覧ください。
目次
痔とは?
痔とは、肛門や肛門周辺に起こる病気の総称です。排便時に負担をかけることで痔になってしまうことが多く、便秘や下痢、座りっぱなしが原因と言われています。
痛みの出る場所がら、ほとんどの人が相談できずに悩んでいますよね。
まずは痔について見ていきましょう。
痔は大きく3つに分類できる
痔は、主にいぼ痔・切れ痔・痔ろうの3つに分けられます。
いぼ痔
肛門の内側や外側にいぼ(痔核)ができる症状のことです。内側にできる内痔核(ないじかく)などは痛みがないので、気づかない場合もあります。
しかし、内痔核が進行すると排便時に出血したりいぼが外に出てきたりすると、手術が必要となるので注意が必要となります。外にできる外痔核(がいじかく)は、痛みをともなうのですぐに気づくでしょう。
切れ痔
切れ痔は、肛門付近の皮膚が裂けて切れる症状のこと。裂肛(れっこう)とも呼ばれ、便秘などにより硬くなった便を出したときや、下痢などで勢いがある便を出したときになりやすいと言われています。
一般的に治りにくく、痛いから便を我慢してまた便秘になってしまい、そして切れ痔になるという悪循環に陥る場合も少なくなく、常に痛みと付き合っているなんてことも。
痔ろう
肛門が細菌に感染することでおきる痔ろう。肛門内が化膿し、直腸と肛門周辺の皮膚に膿のトンネルができる症状を言います。
痛みや発熱をともなうこともあり、専門の治療が必要となるので、早めに専門医寮に相談しましょう。
痔になる原因とは?
痔になる原因は、便秘が多いと言われています。便秘になると便が硬くなりますよね。頑張って出すために力を入れることで、肛門付近が傷つき、痔の原因となりやすいそうです。
肛門周辺には強く閉めなくても閉じやすくするために、毛細血管や結合組織、粘膜下の薄い筋肉が集まって、肛門クッションと呼ばれる膨らみの部分を作っています。
血管が集まる肛門付近は、排便時に圧力がかかったり、血流が鬱血することで痔になると言われています。便秘や下痢などの症状は、身体や肛門付近に負担がかかっているのを忘れないようにしましょう。
痔を治すためにできることは?
痔を治すためには病院にいくことも重要ですが、なかなか行きづらい方も少なくありませんよね。
痔を治すために自分でもできることは、
・半身浴などで、下半身の血流をよくする
・日頃から水分をとる
・食物繊維を多めにとるなど食生活を見直す
・睡眠をしっかりととり、ストレスを溜めない
・切れ痔などの患部を清潔に保つ
などです。
便秘や血流改善は痔の予防や改善に効果的。その便秘や血流改善に効果を発揮するのがヨガなのです。
「血流の改善で痔がよくなるかもしれない…」痔は相談しづらいからこそ、ヨガで改善できるなら嬉しい限りですよね。
ただし、違和感を長く感じる場合や、痛みがひどい場合にはきちんと専門の病院でみてもらうことをおすすめします。
痔に効くヨガポーズを紹介!予防や改善におすすめヨガポーズ6選
今回はお尻や骨盤まわりの血流を改善してくれるヨガのポーズや、便秘に効果が期待できるヨガポーズを紹介します。
ぜひ参考にしてください。
立ち前屈
痔になっている場合は、お尻まわりを床につけずに前屈をするのがおすすめです。お尻周りの血流改善に効果的です。
2.両膝を軽く曲げる
3.吸う息で背筋を伸ばし、吐く息でおへそを後ろへ
4.ゆっくりと上半身を股関節から折り曲げていく
5.お腹と腿がついたら、両手を床へ
※膝を無理に伸ばすと怪我する可能性も。無理に伸ばさず膝は緩めて行いましょう。
6.リラックスしながら深い呼吸を3〜5回繰り返す
7.起き上がるときは、目線を床に向け一呼吸
8.吸う息でゆっくりとロールアップしていく
急に立ち上がると目眩を起こす方もします。立ち上がりに気をつけながら少しずつ前屈を深めましょう。
弓のポーズ
下腹部を引き伸ばすことができる弓のポーズは、お腹周りの血流改善や便秘にも効果が期待できます。
前屈の後に行うとより効果的です。
2.両膝を曲げて、両手で足首を持つ
このとき肩が上がらないように肩甲骨を寄せる
3.吐く息で足を遠くに引き上げながら胸を反らせる
4.15〜30秒ほどキープする
5.ゆっくりと足の力を緩めてうつ伏せに戻る
両手で引き上げることが難しい場合は、肘をついて上半身を引き上げ、片方ずつ行いましょう。
胎児のポーズ
腰を反らしたあとは背中を丸めて引き伸ばす胎児のポーズを行いましょう。胎児のポーズは、リラックスすることで下腹部の血流を改善してくれる効果が期待できます。便秘の解消におすすめです。
2.両膝を胸に抱える
3.おへそを覗き込むようにして頭を持ち上げる
4.小さくなって30秒ほどキープする
5.吸う息で頭をマットに戻し、ゆっくりと呼吸する
下腹部に違和感を感じるときは、両膝を胸に抱えるだけでも大丈夫です。リラックスして深い呼吸を繰り返しましょう。
コブラのポーズ
胃や腸にも刺激があると言われるコブラのポーズ。恥骨から胸周りを引き伸ばして下腹部の調子を整えましょう。
腰に痛みがある場合は無理に上体を引き上げず、ベビーコブラなどを行いましょう。
2.両手を胸の横におく
3.両足はマット幅くらいにひらいて置く
4.吸う息で、恥骨で床を押しながら胸を引き上げる
5.余裕があれば、脇を引きしめ、両手で床を押してさらに上半身を引き上げる
このとき、おへそは凹ませ、反り腰にならないようにする
6.ゆったりとした呼吸を3〜5呼吸繰り返す
7.吐く息でゆっくりとマットにおりる
お腹の力が抜けてしまったり、両手の力だけで引き上げたりすると、腰に負担がかかります。下腹部を引き締めておこないましょう。しっかりとお腹の前を伸ばすことができます。
ガス抜きのポーズ
股関節の柔軟性をアップして、下半身の血流を促進。さらに内臓の筋肉にも刺激を入れることで、腸などにも作用があるとされています。
2.右ひざを胸に抱える
3.吸う息でお腹までしっかりと呼吸を送る
4.吐く息で右ひざを胸に引き寄せる
このとき左足ができるだけ浮かないようにしましょう。
5.10呼吸ほど繰り返したら、足を入れ替えて反対側も行う
ゆったりとした呼吸をしやすいヨガのポーズは、副交感神経を優位にしてくれるでしょう。一日中座りっぱなしの方にもおすすめのポーズです。
ベビーポーズ
ベビーポーズは腰を伸ばすのに効果的なヨガのポーズです。股関節が硬いと意外と難しい場合も。
股関節から下半身の血流改善に効果的なポーズです。
2.両膝を胸に抱える
3.両手で足の裏をつかむ
4.両かかとを天井に上げて、膝を少し開いて両脇へ
余裕があれば両手と足の裏で押し合い股関節を伸ばす
5.ゆったりとした呼吸で30秒ほどキープする
6.両手を外してゆっくりとマットに足を戻す
股関節に違和感を感じる場合は無理をしないでできる範囲で行います。ストラップやタオルで片足ずつ行うのもおすすめです。
痔を悪化させない!ヨガでリラックスタイムを
痔になってしまうと、座ることに躊躇したり、ちょっとしたことが気になったりとストレスに感じる方も少なくありません。
日頃から、ちょっとした運動やストレッチ、ヨガを行うことは、痔の予防にもつながります。もちろん便秘や体調不良に悩む方は、食生活や睡眠から見直すことが大切です。
産前産後の女性も痔になりやすいです。マタニティーヨガなどが開催されていれば、参加すると良いかもしれませんね。
痔の原因となる便秘や生活スタイルの改善に取り組んでみませんか?ヨガを寝る前に行うだけでも下半身の血流が改善され、むくみ予防などにも効果的ですよ。
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