弓のポーズ(ダヌーラーサナ)は一見簡単そうに見えて、意外と難しいポーズです。持ち上げられないと悩む人も少なくありません。
でも、背中やお尻を引き締め、美しい姿勢へと導いてくれる弓ポーズ、できるようになりたいですよね。
後半には、初心者にも挑戦できるように練習方法も確認します。苦手な弓のポーズを克服して、ヨガを深めてみませんか?
今回は、弓のポーズ(ダヌーラーサナ)の効果ややり方のコツをご紹介します。
目次
弓のポーズ(ダヌーラーサナ)とは?
弓のポーズはサンスクリット語では、Dhanurasana ダヌーラーサナ/ダヌラーサナ、英語では、Bow Poseと呼ばれています。
弓を意味するDhanu ダヌと、asana ポーズを組み合わせた言葉です。体全体を弓のようにしならせたポーズです。
まずは、弓のポーズの効果についてみていきましょう。
肩甲骨周りもしっかりと使うことで肩首のコリを解消
身体前面のストレッチで呼吸の改善とストレス解消に
お尻や内腿の筋肉を使うことでヒップアップ効果も
背中を引き締めて胸を反らせることで、普段から前かがみな姿勢を正すことができます。
また、胸を大きく開くことで、ストレス解消にも繋がり、気分もスッキリとさせてくれるでしょう。お尻や足の内側の内転筋を使うことで、骨盤矯正やO脚改善にも効果が期待できます。
お家で過ごすのに疲れた時や、リフレッシュしたい時におすすめのポーズです。
弓のポーズで使う身体はどこ?
弓のポーズは大きく背中をしならせます。しっかりと筋肉で支えながら行い、腰に負担をかけないようにしましょう。
・背筋
・内転筋
・臀部
・太ももや胸部のストレッチ
弓のポーズは、しっかりと足で身体を引き上げます。お尻や足の力がないと、十分に胸を広げられません。お腹の力がも必要です。
抜けてしまうと腰に負担がかかるので、気をつけましょう。
弓のポーズのやり方とコツ
初心者には、なかなか持ち上がらず、難しいと感じる方も多いようです。やり方やコツを紹介するので、ポーズをとる時に試してみてください。
弓のポーズのやり方
2.両膝を曲げて、足首を外から手で掴みます。
3.肩甲骨は下げて、背中を広く保ちます。息を吸いながら両脚を上に引き上げ、胸を大きく伸ばし広げていきます。下腹部は、引き締め骨盤を後傾させておきましょう。
4.呼吸を背中の方に入れるよう意識をして、20〜30秒キープします。
ポーズをとり終わったあとは、急に背中を丸めたりせずに、うつ伏せで身体を休めることをおすすめします。落ち着いてからチャイルドポーズなどに移って、背中を休ませて上げると良いでしょう。
弓のポーズのコツ
全身でアーチを作り、身体の前面を伸ばす弓のポーズ。首や腰に痛みを感じる方も少なくありません。弓のポーズのコツをみていきましょう。
■ 腰を反らせないように骨盤を後傾に
弓のポーズやコブラのポーズなど、後屈するポーズは、腹筋の力を使って骨盤を後屈させます。背骨同士が当たって、神経なども圧迫してしまうこともあります。しっかりと意識しましょう。
■ 呼吸をスムーズに肩甲骨を広く保とう
胸部を広く開く弓のポーズでも、深い呼吸を通して、気持ちが良い状態を保ちたいところ。肩甲骨を寄せ過ぎ、胸椎の動きを制限してしまうこともあるので、肩は下げてスペースを保ちます。
背中全体に大きな風船を抱えているようイメージするのも良いでしょう。
■ 股関節を内回しにして、膝が離れないように
意識しないで持ち上げると、ほとんどの人が脚が左右に開いてしまいます。脚を内転させて、姿勢を保つことで柔軟性を高めましょう。股関節の外旋は、仙骨の圧迫にも繋がります。膝が外に逃げないように内腿の力を意識すると効果的です。
初心者におすすめ!弓のポーズが上がらない時の練習法
呼吸を深め、内臓にも刺激を与えてくれる弓のポーズ。気持ちを高めリフレッシュする気分を味わうには、ポーズの姿勢が大事です。
でも、足が掴めない、脚を持ち上げらないと諦めてしまうこともあります。ポーズを取れるようになるためにも、少しづつ練習をしていきましょう。
■ 大腿四頭筋を伸ばして、片方づつ手で掴む
両手で脚を掴めない時は、片手で肘をついて、上体を少し起こします。反対の手で後ろ脚を掴み、かかとをお尻につけて、大腿四頭筋を伸ばしましょう。膝に痛みが出ない程度でキープします。
両手で掴めるように、大腿四頭筋のストレッチを行います。毎日少しずつで構いません。
■ 肩甲骨を下げて寄せ、胸〜肩を開く
身体の側面を壁に向けて立ちます。壁側の腕を後ろに伸ばして肩関節と胸を開きます。手のひらは、壁側にむけておきましょう。胸や肩の前が伸びているのを確認します。
また、床に寝っ転がって肩の前を伸ばすこともできます。うつ伏せになり、右手の腕を肩の高さに広げておきます。反対手で床を押して、左半身を天井に開いて行くと肩前と胸を伸ばせます。ただし、体重をかけ過ぎないように注意は必要です。
片方ずつ弓のポーズに挑戦しよう
両手は届くけど、持ち上げられない人は、両脚の蹴り上げる感覚を掴みたいです。
片手でしっかりと足首をもち、脚を蹴り上げます。太ももの伸びや脚を上に蹴り上げるお尻の力などを確認します。膝を外に逃さないように気をつけましょう。
まずは、片方で深い呼吸ができるようにします。余裕が出てきたら反対の手と足も床から浮かせてキープしてあげると、背筋を鍛えることができます。
弓のポーズをする時に気をつけたいこと
弓のポーズで気をつけたいことは、腰や首を詰めてしまわないことです。背骨の型は、人によって違うので、必ずしもみんなが同じようポーズをとれる訳ではありません。
胸が開きやすい人もいれば、お腹回りが開きやすい人もいるのです。骨盤の向きや自分の身体の現在の状態を把握して、今できる範囲でポーズを挑戦しましょう。
特に反り腰の人は、骨盤を前傾しやすく、腰を詰めてしまいやすいので注意が必要です。背中や腰を痛めている人も無理は禁物です。
意外と難しい?インストラクターが気をつけたいポイント
弓のポーズは、柔軟性や力がありできる人にはさほど難しくはありません。ポーズのキープは辛いですが、徐々に深めていくことができます。
ですが、思いの外できない人も多いということを忘れてはいけません。
レッスンでは、全くできない人と、できる人が混じることもよくあります。いきなり両手、両脚を持ち上げるのではなく、片方ずつポーズに入っていくことがおすすめです。
反るイメージが強いポーズは、腰に負担をかける生徒さんが多いので、インストラクターとしても気をつけたいポーズですね。体幹や腹筋をしっかりと使えるように、伝えていきましょう。
頑張って持ち上げていると、背中やももに緊張が入ってしまい痛めることもあります。適度な時間で行うよう気をつけたいですね。
弓のポーズ(ダヌーラーサナ)は朝の練習に取り入れよう
胸を開き、背骨周りの筋肉を引き締めてくれる弓のポーズは、午前中のレッスンにおすすめです。やる気を出して、前向きになりたい日は、朝のレッスンに取り入れると良いでしょう。
ポーズをとるのに余裕が出てきたら、お腹を床に押し付けて、ゆりかごのように全身を揺らしてみてください。内臓へのマッサージにもなりますよ。