生後2〜3ヶ月から行える赤ちゃんのためのマッサージ、『ベビーマッサージ』をご存知ですか?
産まれたての赤ちゃんと過ごす毎日は、思っていた以上に精神的にも肉体的にもとてもハードです。しかしベビーマッサージは、お母さんと赤ちゃんのどちらもが楽しく過ごせる時間です。
カルチャースクールやおうちサロン、イベントなどで体験することができますし、慣れてくれば家でオムツ交換の時やお風呂上がりに赤ちゃんにしてあげることもできます。その経験を基に、開業も夢ではありません。
今回は、ベビーマッサージについて詳しく説明します。
目次
ベビーマッサージとは
ベビーマッサージとは、親が子にマッサージをすることで、親子の愛情と信頼関係を深めながら、子どもの発育を促す手当て法のひとつです。
昔から赤ちゃんは、お母さんやお父さんなど周りの人に抱っこされたり、撫でられたりしながら、自然とスキンシップを行う幼少期を過ごしてきました。
江戸時代には、中国の『小児すいな』を改良した『小児あんま』というマッサージがあり、東洋医学の医師が子どもの発育と促進のためにマッサージをしていました。
アフリカのある地域では、産まれてから4歳までお母さんが赤ちゃんをマッサージしてスキンシップを積極的に行うことで、赤ちゃんの情緒が落ち着き、夜泣きなどもないそうです。
また、インドでも各家庭オリジナルのマッサージオイルがあり、お母さんは赤ちゃんをマッサージし、お母さんは自分の親にマッサージしてもらうなど、マッサージを通してお互いを癒す習慣がありました。このような触れ合う習慣は、互いの心を癒す効果があるので、自然と受け継がれてきたようです。
しかし、19世紀末の産業革命で女性が労働力として必要とされだした頃に、『抱かない育児法』が始まります。日本でも西洋文化が定着し始めた頃からこの思想も流入し、泣いている赤ちゃんをすぐに抱き上げると抱き癖がつくなどと言われるようになりました。
合理的に育児をしようとした結果、赤ちゃんが夜泣きをしたり情緒不安定になったりといった弊害が表れはじめます。落ち着かない赤ちゃんを育てているお母さんにも、心が不安定になるなどといった症状が数多く見受けられるようになりました。
1980年頃、イギリス人理学療法士のピーター・ウォーカー氏は、スキンシップの重要性に気づき、赤ちゃんの健康促進と情緒を安定させるベビーマッサージを考案しました。
現在では、日本を含む世界20ヵ国以上で受け入れられ、日本ではこの流派とは異なるベビーマッサージ団体も増えてきています。
このことからもわかるように、ベビーマッサージは育児期のお母さんと赤ちゃんにとって、心を落ち着かせ成長を促す効果的なスキンシップとして人気の手当て法です。
ベビーマッサージの効果&注意点
ベビーマッサージはスキンシップの効果により、赤ちゃんとお母さんの双方に幸せホルモンを分泌させます。赤ちゃんにはエンドルフィン、お母さんにはオキシトシンが発生するので、情緒が安定しリラックス効果が高まります。
また、赤ちゃんはマッサージされることで血の巡りが良くなり、適度な圧力は筋肉の発達を促すことで発育に効果が期待されています。
赤ちゃんにとっては優しいマッサージですが、気持ちのいい疲れを感じさせる効果がありますので、マッサージの後は眠ってしまう赤ちゃんがたくさんいるようです。
きちんと行えば赤ちゃんの成長と発育に良いマッサージですが、赤ちゃんはとてもデリケートですので、注意しなければいけない点もたくさんあります。
例えば、マッサージを始めて良い時期。これは生後2〜3ヶ月頃からといわれています。
また、赤ちゃんは裸になるので室温を25度に保つようにするとか、マッサージに使用するオイルは植物オイル100%で全身に使用する前にパッチテストをして肌の状態を確かめるなど、準備からマッサージの手順、注意点など気をつけないといけないことがたくさんあります。
赤ちゃんのためにと思って始めたマッサージが逆効果にならないように、基礎からしっかりと学んで、一度しかない育児期のスタートを充実したものにしたいですね。
命に関わるものですので、独学では不安なベビーマッサージ。この機会にベビーマッサージの勉強を始めて、資格を取得するのもオススメです。
妊娠がわかった時に勉強を始め、赤ちゃんが産まれた後はすぐにできるようになっておくというのも素敵ですね。
ベビーマッサージの資格について
ベビーマッサージの資格は全て民間資格です。人気の資格ですので新しい認定団体も多く、フォローアップ制度などを利用しようと思ったら無くなっていたということにならないよう、団体の安定性も視野に入れて選ぶことをオススメします。
また、それぞれの資格には特色がありますので、ご自身の目的に合った資格を選ぶようにしましょう。
資格の必要性
民間資格とはいえ、大切な赤ちゃんの命と健康に関わる資格ですので、独学やWEBの情報だけで行ったり人に教えたりすることは避けたいものです。
室内環境の整え方やマッサージの手順を知るだけでなく、生理的な側面からも基礎からしっかりと学ぶにはトータルで学べる資格取得が最適です。選ぶ際には、下記の基準を参考にしていただきながら、ご自身に一番合ったものを選んでください。
目的別ベビーマッサージ講座の選び方
自宅サロンを開く
自宅サロンやカルチャースクールなど、誰かに教えたいと思っている人を対象としている講座を選びましょう。幅広い知識が必要となりますので、実技だけでなく講義の時間が充実している講座を選びましょう。
教室運営の始め方やクラスの雰囲気作りのノウハウなど、実践に活かせる内容があるかどうかも重要です。
スキルアップ
保育士や助産師、看護師など現在の仕事にプラスして知識を学びたい人を対象としている講座を選びましょう。また、時間などに注意し、働きながら学べる講座を選びましょう。
受講生の内訳を公開している団体もありますので、専門職の方の割合が多い講座を選ぶのもオススメです。
キャリアアップ
これから赤ちゃんに関わる仕事がしたいと思っている人を対象とした講座を選びましょう。具体的に働きたい先が決まっている人は、どういった人を求めているかをできる限りリサーチし、即戦力になれる内容の講座を選ぶようにしましょう。
具体的に決まっていない方は、認知度が高く、幅広い知識と実践時間が確保された講座を選ぶことをオススメします。
自分の子どものため
自分の子どものために基礎からしっかりと学びたいと思っている人を対象とした講座を選びましょう。
ベビーマッサージの講座も、短期間で全体の流れを知ることができるものや、ステップアップして習得していく講座などがありますので、ご自身の目的に合った内容が含まれている講座を選ぶようにしましょう。
費用と資格取得期間について
通学の場合
ロイヤルセラピスト協会認定「ベビーマッサージベーシック」「ベビーマッサージアドバンス」
https://www.npo-rta.org/curriculum/baby-massage-basic.php
期間:全20時間
RTA指定スクールでの受講料:204,600円
RTA認定試験料:33,000円
日本アタッチメント育児協会認定「アタッチメントベビーマッサージ認定インストラクター」
https://www.naik.jp/course/abm.php(オンラインもあり)
期間:土日の2日間
受講料:217,140円
資格認定申請料:10,000円
通信講座の場合
日本能力開発機構(JADP)認定「ベビーマッサージ&ベビーヨガインストラクターW資格取得講座」
https://www.c-c-j.com/course/healing/baby-massage-yoga/
期間:5ヶ月
受講料:43,300円(税込)
JABC 日本ベビー&チャイルドケア協会認定「ベビーマッサージ指導者資格」
https://jabc.co.jp/about/(オンラインもあり)
期間:2ヶ月
受講料:77,000円(税込)
オンラインレッスンの場合
ベビーマッサージ協会認定「ベビーマッサージティーチャートレーニングコース」
https://www.babymassage.jp/course/bmtt.html
期間:オンラインイブニングコース 3日間
受講料:176,000円
資格の活かし方
資格を取得した後は初心を思い出し、実行に移しましょう。
自宅サロンを開く目的で資格を取得した方は、赤ちゃんを連れたお母さんが何人なら入ることができるか、荷物の置き場所はあるかなどをイメージして、おうちサロンを開く準備をしましょう。
すでに保育士や助産師、看護師の方など、スキルアップを目的とした方は、職場でこの技術を活かせるよう働きかけていきましょう。赤ちゃんが夜泣きをして困っているお母さんや、育児に疲れたお母さんにもアドバイスができますね!
子ども関係の仕事に就くなどキャリアアップを目的に取得した方は、早速仕事先を探しましょう。勉強したスキルや知識を忘れないためにも、仕事が決まるまでの間は日々復習などをしておきましょう。
ご自身の子どものために資格を取得した方は、愛情を込めて赤ちゃんにマッサージをしてあげてください。赤ちゃんの日々の変化とご自身の心の変化を意識してみるのもいいかもしれません。
ベビーマッサージの資格をとって、新しい世界でイキイキと輝いてください!
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