動くヨガは「とにかく運動をしたい、身体を動かしたい」と考えている人におすすめのヨガ。その中でもトップクラスの運動量を誇るのが「ヴィンヤサヨガ」です。
たくさん流派があるヨガの中でもフロー系の代表的な「ヴィンヤサヨガ」は、1呼吸1動作で流れるように動く動作が魅力です。
今回は、アーサナと呼吸を楽しめる「ヴィンヤサヨガ」についてご紹介します。
目次
ヴィンヤサヨガとは?
ヴィンヤサは、サンスクリット語で「ヴィ」=特別な方法、「ンヤサ」=場所へを意味します。
「1呼吸1動作」の動きが特徴的なヴィンヤサのレッスン。流れるようなレッスンは、インストラクターによって雰囲気も変わります。
そんな魅力的なヨガはどのように始まったのでしょうか?歴史や特徴について詳しくみていきましょう。
ヴィンヤサヨガ誕生の歴史
ヴィンヤサヨガは、流れる動きがシークエンスに入っている「アシュタンガヨガ」をベースに発展しました。特に創始者という指導者はいないとされています。
現代のヨガの父とも言われる「クリシュナマチャリア師」のレッスンを受け、アシュタンガヨガを学んだ人々がヨーロッパやアメリカへと持ち帰り、広まったのがヴィンヤサヨガの始まりです。
主にカリフォルニアのシヴァ・レイ氏、アメリカのショーン・コーン氏、「次世代を担うヨガ指導者」としても挙げられるジェイソン・クランデル氏などがヴィンヤサヨガの指導者として有名です。
ヴィンヤサヨガの特徴は?
フロー系スタイルの基礎とも言える「流れるシークエンス」を重要視しているヴィンヤサヨガ。「1呼吸1動作」が中心となって作り出されるレッスンは、多くの人が虜に。
途切れることなく進むクラスは、呼吸と動きのどちらにも集中するため動く瞑想とも呼ばれており、運動量が多く体も心もスッキリすると人気の高いヨガです。
インストラクターによって繰り出される雰囲気も加わり、独自の世界観を楽しめるレッスンが特徴です。
ヴィンヤサヨガの流れるようなシークエンスは、人生の流れそのものだと例えられます。ヨガに合わせてヨガをするのではなく、今の自分の状態を把握し、自分に合う形でポーズを行うことが重要。ヨガも無理をして行えば、怪我をしてしまいます。
そんな考えを人生の歩みにも置き換え、自身が心身共に充実した日々を過ごせるよう伝えているヴィンヤサヨガ。人生に対する考え方にも進化を得ることを目的にしています。
ヴィンヤサヨガの効果とは?そのメリットを紹介
ヨガは健康に良いと言われますが、深い呼吸と運動量の多い流れるシークエンスのヴィンヤサヨガはどんな効果があるのでしょう?
集中力が養える
血液やリンパの流れを整える
力強くしなやかな身体へ
ボディメイクにもなる引き締め効果!
ヴィンヤサヨガは、その運動量から比較的早くに効果を感じやすいヨガです。続けることで得られる変化を楽しみながらレッスンを受けてみてください。
それでは、ヴィンヤサヨガの効果について詳しくみていきましょう。
1. 集中力を養える!
止まることのないその動きは、「動く瞑想」とも言われるほど。流れるように呼吸と一緒に動くので1つ1つの動作に自然と集中していきます。雑念や気を抜くことなく、意識を自分の内面へと向けて行く。まさに「動く瞑想」となるのです。
座りながらの瞑想が苦手な人には、身体を動かすことから入っていく「動く瞑想」がおすすめです。
2. 身体の血液やリンパの流れを整える
レッスン中は、基本的にずっと動き続けているヴィンヤサヨガ。流れるような呼吸によって身体の奥からしっかりと温められた身体は、気がつけば全身の巡りが促進されているでしょう。
いつもは使わない細部も神経を張り巡らせて動くことで、身体の隅々まで血液が流れ始めます。そして、運動量も多いので、しっかりと汗がでてデトックス効果も。
3. 力強くしなやかな身体へ
凝り固まった身体を動かし温めた筋肉は、次第に柔軟性を持ち始めます。また、ヨガの柔軟な動きを繰り返す内に柔らかさを支えるために力強い身体へと変わってきます。
ヴィンヤサヨガのように流れるようい動き続けるヨガには、しなやかな動きの中にしっかりとした筋肉の力も必要です。力強くしなやかな身体に変わることで、よりヴィンヤサヨガが楽しめるようになります。
4. ボディメイクにもなる引き締め効果!
身体の隅々まで動かすレッスンの中には、腹筋を鍛える動きだったり、普段使わない背中を鍛える動きなども入ります。
週に2〜3回程度行う事で、ボディメイクともなる引き締めの効果も実感できるでしょう。夏までにきれいな身体を!と思っているなら、春ごろから初めて見るのも良いかもしれませんね。もちろん週に1回でも効果はあります。慌てずにじっくりと取り組みましょう。
ヴィンヤサヨガってどんなレッスンなの?
ではヴィンヤサヨガのレッスンはどんな流れになっているのでしょうか?実際の動画を見てみましょう。
いきなりスタジオレッスンから参加するのを躊躇してしまうという方、動画を見ながらヴィンヤサヨガの流れを掴んでみるのもおススメです。
ジャパニーズヨガサイトの10分間のヴィンヤサヨガ動画です。最初は短い時間から始めてみると良いかもしれませんね。
日本最大のヨガレッスンサイト、ヨガログのヴィンヤサヨガ動画です。44分のフルレッスンで、ウォーミングアップからシャバアーサナまでボリュームたっぷりです。
こちらもヴィンヤサヨガのフルレッスン動画です。40分弱の動画なので、短い時間に慣れてきたら少しずつ時間を長くしていきましょう。
動画を見ておくだけでも、どんな流れなのか掴むことができますね。
実際のスタジオでは、インストラクターの空気感や全体の雰囲気が混ざり合ってより集中できる空間を味わえるでしょう。
レッスンの雰囲気は?
ヴィンヤサヨガのレッスンは、比較的常連の方が多くなります。周りは慣れている方が多くて、初めて参加するとついていくのが大変に感じてしまうこともあるかもしれません。
ですが、自分の好きなインストラクターさんのレッスンなら、慣れるまで続けてみることをおすすめします。
自分の呼吸や動きに集中して繰り返すことで少しずつ慣れてきて、周りの人の動きも気にならなくなるでしょう。
慣れてくるとスタジオ全体の雰囲気や音楽と一体化してさらに集中力が上がり、よりレッスンを楽しめるようになっていきます。
ヴィンヤサヨガのシークエンスと音楽
ヴィンヤサヨガのシークエンスのポイントは、ポーズに呼吸を合わせるのではなく、呼吸にポーズを合わせることです。
呼吸に合わせながら、流れるようにポーズからポーズへと繋いでいくヴィンヤサヨガの躍動的な動きはまるでダンスのように感じることも。
ヴィンヤサヨガのレッスンは、太陽礼拝の動きを中心に流れるようにアーサナが組み込まれていきます。
シークエンスの内容に決まりはなく、インストラクターが自由に決めていくので、新しいポーズやチャレンジポーズなど、毎回違ったレッスンを楽しみに参加しているという方も多いですね。
また、ヴィンヤサヨガレッスンのポイントになるのが音楽です。
流れるように動くヴィンヤサヨガのレッスンでは、ポップスやハウスなど、普段のヨガレッスンでは使われないようなアップテンポな音楽が流れていることも。
音楽もインストラクターの個性や好みで変わるので、気分が高まる音楽や集中力が上がる音楽で非日常なリフレッシュ感を味わえます。
もちろんスローテンポのレッスンなどのバリエーションもあるので、その日の状態に合わせて受けると良いでしょう。
ヴィンヤサヨガとフローヨガの違い
ヨガのレッスンにはヴィンヤサヨとよく似ているフローヨガがありますが、どう違うの?という声もよく聞きます。ヴィンヤサヨガとフローヨガにはどんな違いがあるのでしょうか?
フローヨガは「流れ」という意味があり、流れるように動いていくヨガです。
呼吸と動きを合わせながら一連の動きによってポーズを組み込んでいくという部分はヴィンヤサヨガもフローヨガも同じです。
また、強度はレッスンによって異なりますが、運動量が多くダイナミックなポーズを組み込むという点も大きな違いはありません。
ヴィンヤサヨガには代表的な指導者がおり、資格を取得するための養成講座があります。
またヴィンヤサヨガは比較的新しいヨガスタイルですが、フローヨガには代表的な指導者はおらず、ヴィンヤサヨガよりもさらに近年に作られた自由なヨガスタイルです。
ヴィンヤサヨガとフローヨガには大きな違いはありませんが、ヴィンヤサヨガは専門の知識を持ったインストラクターがいるということ。
またインストラクターの経験や個性によってレッスン内容が大きく変わるので、レッスンを受けてみて、自分の好きなタイプのレッスンを見つけることをおススメします。
ヴィンヤサヨガを深めたくなるおススメの書籍
ヴィンヤサヨガとはどんなヨガなのか、ヴィンヤサヨガをさらに深めたくなる書籍をご紹介します。
ヨガ歴20年以上のプラクショナーで、ヨガのティーチャートレーニングで教科書としても扱われている「図解YOGAアナトミーシリーズ」の著者、レイロング医学博士の「図解YOGAアナトミー実践編ヴィンヤサフローと立位」です。
専門的な解剖学がメインの内容ではありますが、一冊は持っておきたいヨガの専門バイブルです。
ヴィンヤサヨガのポーズを紹介しているオーディオブック、「ヴィンヤサのポーズ」もおススメです。
32分のオーディオなので、通勤中や寝る前に聞いてヴィンヤサヨガを深めてみてはいかがでしょうか。
ヴィンヤサヨガではポーズについて一つ一つ細かく解説しないため、レッスンを受けていくと合っているのか気になるポーズが出てくることも。そんな時におススメなのが、スタジオヨギーから販売されている「一番よくわかるYOGAポーズ全集」です。
実践的なポーズの解説や上級ポーズについても載っているので、ヴィンヤサヨガのお供にピッタリな一冊です。
ヴィンヤサヨガの気になるQ&A
ヴィンヤサヨガは、ヨガに慣れている方が多いので、なんとなく聞きにくいことも出てきますよね。気になるヴィンヤサヨガのQ&Aをご紹介します。
ヴィンヤサヨガは一つ一つのポーズを細かく解説しないため、ポーズを取っている時に身体の使い方の疑問が生じてくることも。
疑問を解消しないまま続けていくとケガに繋がることもあるので、最初は初心者向けのレッスンと並行しながら受けることをおススメします。
ヴィンヤサヨガはヨガの流派の中でも運動量の高いヨガです。
体幹や下半身を使う動きも多いので、脂肪燃焼や代謝アップに効果が期待できます。まずは習慣化して定期的に受講するところから始めましょう。
また、常温ヨガスタジオにもヴィンヤサヨガのレッスンを受けられるスタジオは多数あります。ヴィンヤサヨガを体験してみたい場合は、ヴィンヤサヨガ×地域名で検索してみましょう。
ヴィンヤサヨガに向いている人
動くヨガが好きな人はもちろん、運動不足を解消したい人にもおすすめのヴィンヤサヨガ。終わった後の爽快感はなかなか他のヨガでは味わえません。座る瞑想やゆったりとしたヨガが苦手な人にも向いているでしょう。
流れるように進んでいくレッスンは、音楽やダンスが好きな人にもオススメです。ダイナミックで躍動的な動きを楽しんで欲しいですね。
運動量が多いと体力を消耗して疲れるのでは?と考えるかもしれませんが、呼吸と体の内側に集中して、普段とは違う意識を使うことで頭の中はクリアな状態に。
また伸ばしたりほぐしたりなど、ヨガならではのストレッチの動きも組み込まれています。凝りやこわばりがほぐれて日常の疲労感もスッキリ解消されますよ。
インストラクターにもおすすめ!ヴィンヤサヨガを学ぼう
インストラクターになってもシークエンスやテーマに悩みを持つ方も多いでしょう。ヴィンヤサヨガで作り出されるシークエンスは、普段のヨガとは異なり、インストラクター独特の個性が必要です。
自身の成長と共に、レッスンの内容を向上させたいと考えているインストラクターにもおすすめのヴィンヤサヨガ。自分の世界観を見つけてみるのも面白いかもしれませんね。
ぜひ、自分のフィーリングと合うレッスンを探してみてください。じっくりと取り組めば、虜になること間違いありません。
独自の世界観を表現するヴィンヤサヨガを受けに行こう
初めてヴィンヤサヨガのレッスンに参加する時は、動作に慣れるまで大変と思うこともあるかもしれません。ポーズやインストラクターの流れが分かり始めると楽しめるので、ぜひレッスンを続けてみてください。
音楽とシークエンスとの組み合わせはインストラクターよって全く違う雰囲気を産み出します。まるで踊るように動いているレッスンを体験してみたくはありませんか?
好きなインストラクターのレッスンが見つかると、何度でも受けたくなること間違いありません。雨の日などに身体を動かしたい時にもおすすめです。
動くヨガでおすすめのヨガはこちら。
→ホットヨガインストラクターが教える、ホットヨガの3つのメリット・デメリット
→アシュタンガヨガ【徹底解説】インストラクターにもおすすめする3つの理由