皆さんはどんな目的でヨガを始めているのでしょうか。
肩凝りや腰痛などの不調を改善したい、ストレスを解消したいなどいろいろありますが、もう少し体重を落としたい、夏に向けて痩せたいという気持ちでヨガを始めるという方も少なくありません。
ですが、「ヨガでは痩せない」という声もよく耳にします。
実際のところ、ヨガで痩せるのでしょうか。ここではそんなヨガのダイエット効果、ダイエット効果がないと言われる理由、ヨガの本来の目的について解説していきます。
ヨガで痩せたいと考えている方、ヨガで痩せるのか気になっている方はぜひ読み進めてくださいね。
ヨガだけで痩せるのが難しい理由
ヨガのカロリー消費は少なめ
ヨガのクラスは一般的に60分~75分ですが、ヨガで身体を動かした時のカロリー消費量は約160kcal~200kcalで、約240kcalあるお茶碗一杯分にも満たないのです。
60分のウォーキングとほぼ変わらないカロリー消費のため、動いている割には効果を感じにくいのです。
食事とヨガのバランスが悪い
ヨガで身体を動かした後は、摂取した栄養を吸収しやすい状態です。そのためレッスン後は1時間~1時間30分程度空けてから食事を取った方が良いと言われています。
ですが、スケジュールの都合でレッスン後すぐに食事を取らなければいけなかったり、動いた後でお腹が空いていつも以上に食べてしまうなんてことも。
また、食事をすると胃に血液が集中するため、食後すぐにヨガをすると胃腸に負担がかかります。ヨガには捻じる動きや逆転の動きも多いので、気分が悪くなってしまうこともあるので注意が必要です。
ヨガをする1時間~2時間前には食事を終えているのがベストです。
カロリー消費が少ない中で食事量が変わらない、また逆に増えてしまっては思うようなダイエット効果は得られません。
ヨガクラスの内容と頻度
ダイエットに効果的な筋トレや水泳などでも、週3回程度のペースで続けることが大切です。ヨガも同様に週3~4回を習慣化することがダイエット効果に繋がるので、週1、2回程度でダイエット効果を感じるのは難しいでしょう。
またヴィンヤサヨガやアシュタンガヨ、パワーヨガなどは運動量が多くカロリー消費を助けますが、初心者向けのビギナーヨガやハタヨガはカロリー消費が少ないクラスです。
同じヨガでも種類が豊富にあるので、ダイエット目的でヨガをする場合はクラス選びにも注意が必要です。
今までの生活スタイルを変えずに、ヨガだけを組み込んで痩せるというのは、正直難しいと言えるでしょう。
なぜヨガをすると痩せるのか?
ヨガだけで痩せるのは難しいですが、実際にはヨガを始めて痩せたという話も聞きますよね。実は、コツとポイントを抑えることでダイエットに大きな効果が期待できます。
姿勢改善や運動習慣で痩せる習慣が身に付く
スマホやPCの影響で姿勢が悪くなってしまったという方が急増しています。姿勢が悪いと身体や内臓を支えている筋肉が衰えて、太りやすくなります。
ヨガでは正しい身体の使い方や姿勢を意識して動かしていき、様々なポーズを通してインナーマッスルに働きかけます。ヨガを継続することで日常での身体の使い方や姿勢を意識するようになり、気付いたら太りにくい習慣を身に付けているのです。
ストレス解消と基礎代謝アップで痩せやすくなる
ストレスで食べ過ぎた、太ったという経験をしたという方は多いのではないでしょうか。
ストレスを感じるとホルモンバランスや自律神経が乱れて基礎代謝が低下します。また食欲を高める中枢神経が刺激されるので、食欲が増進してしまうのです。
ストレスで、いつも以上に食べ過ぎたり太ってしまうことには理由があるんですね。また呼吸が浅いと、イライラしてストレスを溜め込みやすくなってしまいます。
ヨガでは深い呼吸を行い、ポーズを通してホルモンバランスや自律神経を整える効果があります。ヨガを続けることで基礎代謝が上がり、ストレスを溜めにくく痩せやすい身体へ整えることができます。
食事と運動のバランスを整える
ヨガで身体を動かすとお腹が減って食べ過ぎてしまうこともあります。でももしヨガで本気で痩せたいと決意したら、食事の調整は避けられません。
レッスン前後の食事のタイミング、水や白湯を飲む、レッスン後にプロテインを摂る、たんぱく質と新鮮な野菜を積極的に摂る、などを意識することでヨガと食事のバランスが整い、太りにくく痩せやすい身体に近づけるでしょう。
食生活を大幅に変えるのがストレスに感じるのであれば、1つずつ意識して変えてみることをおススメします。
ヨガにはダイエットに効果的な要素が多く含まれています。短期間で目に見える効果はないかもしれませんが、継続すること、普段の意識を少し変えてみることで健康的に痩せる近道になります。
ホットヨガで痩せる?
ヨガには常温ヨガとホットヨガがあり、ホットヨガの方が痩せそうと考える方も多いのではないでしょうか。実際にホットヨガでは高温多湿で大量の汗をかくので、むくみが解消されてスッキリした気分を感じられるかもしれません。
デトックス効果はありますが、一時的に汗をかいたとしても水分を摂るとすぐに元に戻ってしまいます。
常温ヨガでも汗をかくことがありますが、代謝が上がり身体の内側からエネルギーが燃焼しているため、実際には常温ヨガで汗をかく方が効率よく身体を使えていることになります。
ただ、冷え性で全く汗をかかない、身体が硬くて肩凝りが酷いという場合は、ホットヨガの環境でほどよくほぐれるので身体が動かしやすくなります。
運動をすることがほとんどなく冷え性で身体が硬い、身体を整えるところから始めたいという場合はホットヨガから始めてみると良いでしょう。
関連記事:ホットヨガインストラクターが教える、ホットヨガの3つのメリット・デメリット
ヨガの本来の目的
ヨガはダイエットや、綺麗になるなどのイメージが強いかもしれませんが、ヨガの本来の目的はどのようなものなのでしょうか。
心の安定を目指す
ヨガはアーサナ(ポーズ)や呼吸法、集中力を高めることなどを通して「心の動きをコントロールして安定した状態」を目指すことにあります。
またヨガでは心の安定のために瞑想を行いますが、長時間安定して座っていられるようにポーズを取り筋肉を働かせて、快適で安定した姿勢を目指します。
瞑想のために行うヨガのアーサナが身体を支える筋肉を強化するため、現代のダイエット効果や綺麗になるというイメージに繋がっているのでしょう。
自分の本来の体に戻す
人はストレスなどで食べ過ぎて太ってしまったり、反対に痩せてしまうことがあります。その他にも、太りやすい、沢山食べても太らないなどの体質的な影響もあります。
SNSなどの情報が多く、ムリにダイエットをして痩せている状態も健康的ではありません。
ヨガを継続することで、太りすぎている場合は体重が落ち、痩せすぎている場合は程よく筋肉が付いて、本来の自分にとってちょうど良い体になると言われています。
ホルモンバランスや自律神経が整い、身体と心が整うことでムリなく自分にとって快適な状態に近づくのです。
効果的なヨガレッスンの受講方法や続け方
ではヨガの効果を最大限に受け取るには、どのように続けると効果的なのでしょうか。
習慣化させて生活の中に組み込む
まず一つ目のポイントは、ヨガを習慣化させることです。不定期にレッスンを受けるだけでもリフレッシュ感やスッキリ感を味わえますが、心身を整えて変化を感じられるようになるには日常生活に組み込むことが大切です。
可能であれば、最初は週3~4回のペースでレッスンを受ける、毎週同じ時間にレッスンを受けるようにすることで、習慣化しやすくなります。
定期的にヨガをしないとなんとなく落ち着かない、身体を伸ばしたり動かしたいと感じるようになれば、自分の中でヨガかかなり身近になってきたと言えるでしょう。
ポーズを通して自分を内観する
ヨガのポーズは、ただ体を鍛えるだけのものではありません。2つ目のポイントは、ポーズを取りながら自分の身体の内側の状態、呼吸を観察することです。
慣れてくると、細かな身体の変化や心の状態にも気付くようになり、客観的に自分を観察できるようになります。
普段の私たちは意識が外側に向いていることが多く、自分の本当の感情を抑えていたり、気付かないうちにムリをしてストレスを溜めていることも。ヨガを継続することで自分の気持ちを尊重できるようになり、自分の気持ちを大切にしようとする気持ちが芽生えてきます。
1ポーズでも自宅でやってみる
ヨガのレッスンでは、インストラクターの言葉を聞きながら次々とポーズを取っていきます。繰り返すことでポーズを覚えたように感じても、いざ一人でやってみると分からなくなってしまうものです。
ですが、分からないと感じることで理解しようとする気持ちが高まるのです。意外かもしれませんが、自分でやってみることでより身体の使い方や動きが身に付いていきます。
短時間でも自宅でヨガをする習慣を取り入れることで、スタジオでのレッスンがより深い時間に変わるでしょう。
すっきりボディになる!おすすめの痩せるヨガポーズ
ヨガは元々深い呼吸と瞑想により、精神を集中させる修行の目的で行われていましたが、今ではダイエットやボディメイクのためとしても幅広く実践されています。
今回はたくさんあるポーズの中でも、ダイエット効果の高いポーズをいくつかご紹介いたします。
ぜひご参考にしてみてください
1. 太陽礼拝
太陽礼拝は一連の流れを繰り返して行います。
動きの中には前屈、腕立て、ストレッチなどがあり、深い呼吸を続けることで全身の血流も良くなり有酸素運動として効果的です。
初心者の方は3セット位からはじめてみて、慣れてきたりしっかり動いて汗をかきたい時などは回数を増やすと良いでしょう。
ぜひ動画を参考に実践してみてください。
2. チェアのポーズ
まっすぐ立ち両足を軽く腰幅くらいに開く。
息を吐きながら膝を曲げお尻を突き出しながら椅子に座るように腰を下ろしていく。
両手を伸ばし斜め上に引き上げてそのままキープ。
ポイントは膝がつま先より出ないこと、反り腰にならないように骨盤を立てて腹筋を使い、内転筋を意識することで下半身にしっかり効いていきます。
3. 橋のポーズ
仰向けになり、両膝を立て足幅を腰幅くらいに開く。かかとは坐骨に近づける。両手は体側に、手のひらをしっかりと床につける。
息を吸い足の裏と腕、肩甲骨で床を押しながらお尻を浮かせていく。
両手を背中の下でつなぎ合わせさらに胸を開いていく。
ポイントは、内転筋とお尻の筋肉をしっかりと使いキープすることです。
膝が開いてしまったり、腰の力で持ち上げないように気をつけましょう。
4. ねじった三角のポーズ
マットの前方に立ち左足を大きく一歩後ろに引き、足幅を腰幅に開く。
骨盤を正面に向け両手を腰に当てて、息を吸い背筋を伸ばし、吐きながら上体を床と平行なところまで倒していく。
左手を左肩の下に下ろし、吸う息で背骨を伸ばし、吐く息で上体を右側にツイストしていく。
左胸を天井に見せるようにイメージしながら体をひねり、右手を天井に伸ばす。
右のお尻を後ろに引いて、骨盤を正面に向ける。
反対側も同様に行う。
ポイントは背筋をまっすぐに伸ばし、骨盤を正面に向けることで息を吐く度にツイストが深く入り、お腹周りにしっかりと効いていきます。
5. 横向き板のポーズ(賢者のポーズ)
四つん這いの状態から両足を後ろに引いてプランクポーズを作る。
左足の側面を床につけたら右足を体の前について、右腕を上にあげる。
この状態で体が支えられる方は、右の足を左足の上に揃える。
反対側も同様に行う。
ポイントは、左脇と左の腰が落ちないように、体幹で引き上げて支えることでお腹周りにしっかりと効いていきます。
6. 鷲のポーズ
タダアーサナで立つ。
左足に体重をかけ、右足を浮かせ、左足に浮かせた右足をクロスさせる。
右手が下になるように腕をクロスさせる。肘を折り、手の甲または手の平同士を重ねる。
下腹部を引き締め背筋を伸ばす。
吐く息で尾骨を後ろに突き出しながら、足の付け根を引き込み、目線を指先に向ける。
反対側も同様に行う。
ポイントは、お腹のインナーマッスルをしっかりと使うことです。
背中が丸くなりやすいのでお腹を引き上げ、背筋を伸ばしましょう。
バランスが取れない方は、慣れないうちは上に絡めた足のつま先を床につけて行なってみてください。
7. バッタのポーズ
うつ伏せになり、手の平を床向きにして体の下に腕を敷き、肘はできるだけ内側に寄せる。
吸う息で手の平で床を押し、足を床から浮かせる。このままキープ。
ポイントは、腰の力を使わずにお尻ともも裏の筋肉で足を引き上げることです。
うつ伏せになると呼吸が止まりがちになりますが、しっかりと鼻呼吸を行なっていきましょう。
注意点
時間帯と頻度
ヨガは基本的にいつ行っても良いですが、動き続けるような運動量の多いものや、たくさん胸を開くポーズなどは身体も脳も活動的になりやすいので、寝る前は避け、できるだけ日中に行うことをおすすめします。
また、頻度は毎日でも良いですが、週3回くらいのペースで続けていただければ、身体の使い方や正しい姿勢が身につきやすいです。
食後は2時間程空けてから
ヨガのポーズは逆転系やウエストを捻るポーズなど、内臓を刺激する動きも多いので、食後すぐに行うと消化不良を起こしやすくなります。
消化の落ち着いた2時間後くらいからにしましょう。
ヨガ後の食事に注意!
ヨガの後は代謝が高まり吸収率が良くなっているため、食事に気をつける必要があります。特に油っぽいものや甘いものは避けましょう。
過食防止のためにも1〜2時間は空けてから食べるのがおすすめですが、すぐに摂る場合はプロテインなどの消化に負担がかからず栄養価の高いものにすることで、しっかりと吸収され筋肉の疲労回復にも効果的です。
まとめ
いかがでしたか?どのポーズも共通するポイントは、呼吸を止めずに行うことです。
太陽礼拝以外は、1ポーズにつきゆっくりと5呼吸ほどキープしてみましょう。
ポーズをとることに気を取られすぎると、ついつい呼吸をおろそかにしてしまったり、バランスのポーズなどは力んで息が止まりがちなので気をつけてください。
そして、姿勢や使っている筋肉に意識を向けることでポーズの効果が高まります。
身体が柔軟になる程ダイエット効果も高まりますので、まずは3ヶ月続けてみてください。
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