私は愛知県名古屋市でピラティスインストラクターをしております。
キャリアとしてはピラティスインストラクターとして2年。今までで延べ100名以上のお身体を担当させて頂き、ピラティスによって身体の悩みを改善に導いてきました。
SNSの拡散などで有名人やアイドルなど美意識の高い方々が取り組んでいることがきっかけで何かと話題となるピラティスですが、その効果に疑問を持っている方は数多く居られるかと思います。
「ピラティスって最近流行ってるんだけど何に効果があるんだろう?」
そのように感じている方に向けて、本日は現役のインストラクターが厳選したピラティスの9つの効果を紹介させて頂きます。
目次
ピラティスの嬉しい効果9選
1.ピラティスは体重減少に効果があるのか?
ピラティスを始める方で一番多いきっかけは「痩せたい」や「スタイルを改善したい」などの「身体を変えたい」に付帯する悩みが一番多いです。
ピラティスを始めることによって、どのくらいダイエット効果が得られるのでしょうか?
ここでは私が実際に指導してきた実例から紹介いたします。
実際に指導させていただいたお客様で、70kg台から60kg前半までピラティスのみで体重を減らしたお客様がおります。
その方はピラティスを週2回のペースで続けており、ピラティス開始から丁度9ヶ月で約10kg程度の体重減少を果たしました。
ここで注意したいことは、ダイエットというのは生活習慣の改善が大切であり、ピラティスのみでこの効果を発揮することは難しいということです。
ピラティスは体重の減少などダイエット効果が見込めますが、その他の食事や睡眠など生活習慣に必要な要素も改善する方がより効果的です。
2.ピラティスには姿勢改善の効果も実現できるのか?
ピラティスと言えば「猫背」や「姿勢改善」に効果があると聞いていた方も多いのではないでしょうか?
実際にピラティスは、猫背などの不良姿勢の改善や姿勢を良くすることに非常に効果が高いです。
こちらも実際のお客様のケースで具体例を紹介させて頂きます。
自分が担当させて頂いたお客様に「肩の高さが左右で違うこと」を改善したいと要望を頂いたことがあります。
実際に最初は見た目からわかる程に左右の肩の高さが違う状態だったのですが、左右の筋バランスをピラティスのエクササイズや該当する筋肉のストレッチによって3ヶ月程経過した時にはだいぶ目立たなくなりました。
お客様からも「肩の高さが気にならなくなりました!」と喜んで頂き、ピラティスは姿勢改善の効果があると改めて実感した経験でもあります。
3.ピラティスは肩こりや腰痛などの軽減に効果があるのか?
ピラティスは不良姿勢の改善に加え、肩こりや腰痛などの日常的な慢性痛の軽減にも非常に効果の高いエクササイズです。
ピラティスは猫背やスウェイバックなどの不良姿勢の改善ができるため、その不良姿勢に起因した慢性痛でしたら改善に効果が見込めます。
実際に指導させていただいているお客様の中でも坐骨神経痛に悩まされていた方が、数ヶ月ピラティスのエクササイズで原因となる筋肉のエクササイズを行っていると、だいぶ痛みが和らいで生活がしやすくなったと効果に対する報告を頂きます。
ピラティスはリハビリが元になって考案されたエクササイズですので、不良姿勢からくる慢性痛を改善するなどの機能改善には非常に効果の発揮が期待できます。
4.体幹のパフォーマンス強化に効果はあるのか?
ピラティスは体幹を強化し、日常動作のパフォーマンスやスポーツ動作などのスキルアップに貢献します。
お客様の中でゴルフが趣味のお客様がいましたので、スイングの身体を捻る動作に必要な内外の腹斜筋や体幹部の連動を中心に、エクササイズのプログラムを組み運動を継続させて頂いておりました。
数ヶ月経った頃そのお客様からゴルフショットのヤード数(飛距離)が伸びたと言って頂いた経験があります。
ピラティスは姿勢改善や痛みの軽減だけでなく、日常動作やスポーツ動作などのパフォーマンスアップにも大きく効果を発揮します。
逆にピラティスはボディビルダーのような筋肥大を目的としている場合には効果への期待が薄くなります。
ピラティスはスプリング(バネ)が運動の負荷となっており、筋肉を肥大させるために必要な重量負荷に上限があります。
筋肉を大きく肥大させるためには高重量でトレーニングをする必要がどうしてもあるため、負荷の上限が決まっているピラティスでは筋肥大の効果は薄くなります。
5.ピラティスはメンタルヘルスを良好に保つ効果がある
ピラティスは精神的なリラックスや日常のストレスを解消してくれる効果があります。
ピラティスの動作中は私たちが無意識的に使用している呼吸ではなく、胸部を上下させて行う胸式呼吸を採用しております。
この胸式呼吸は交感神経を優位に保つことによって、自律神経を刺激して安定させます。
自律神経が刺激されることによって、神経が活発化し精神的な不調の改善やメンタル面の不安定が解消する効果が期待できます。
また、ピラティスは筋肉トレーニングやスポーツ動作などと変わり、運動の動作がゆっくりなので意識を自分の身体や心に傾けることになり一種の瞑想状態に入ることが出来ます。
呼吸と意識の集中によってメンタルヘルスにとても良い効果を期待することが出来ます。
実際に私が指導しているお客様の中でも自律神経が安定したことによって、夜にぐっすり寝ることが出来るようになった・生活リズムが正しくなって外出する機会が増えたなどの報告を非常に多くの方から頂きます。
6.ピラティスで身体が柔らかくなる効果があるのか?
ピラティスと言えばとにかくヨガのように筋肉や関節が柔らかい人が行っているイメージがあるかと思います。
ピラティスを続けることによって身体が硬い人でも、柔らかい身体になることが出来るのでしょうか?
結論はなれます。
これは僕自身の経験からもそう言いきれます。
僕はピラティスを始める前は非常に身体が硬い人間でした。
例えば胡座(あぐら)で座ることが出来ず、前屈をしてもつま先に全く手が届かない状態でした。
ですが、現在はピラティスによってあぐらで座ることが出来るのはもちろん、前屈でも床に手が届くほどになりました。
私自身が身体の硬さにはとても悩んでおりましたが、ピラティスに打ち込むことによって改善されたので、これはとても良いものだと思い、ピラティスを教える立場を目指したのもきっかけの一つです。
むしろ身体が硬いからこそピラティスマシンの補助がうまく機能しますので、もし身体が硬いことでピラティスを躊躇っている方がいるならぜひ挑戦してみて欲しいです。
7.妊娠中の運動や産後の体調管理・体型戻しには効果的か?
ピラティスは妊娠中の運動や産後の体調管理や体型戻しにも用いられます。
妊娠中は基本的に激しい運動が出来ず、ウエイトを使用したトレーニングや激しいスポーツ動作などは実施が難しいですが、ピラティスはピラティスマシンを使って寝たままや座ったまま、運動の強度を低く設定して運動が出来ますので、妊娠中の方でも推奨できる運動です。
実際にピラティスには「マタニティピラティス」という分野があり、そこでは看護師さんや助産師さんなど専門知識を持った方が、妊娠中のクライアントに特化したピラティスを教えているケースもありました。
妊娠中だけでなく妊娠後も産後は出産のために骨盤の接合が弱まるため、産後に骨盤付近の筋肉を適切に鍛えることによって骨盤の広がりを抑えて産後でもウエストサイズを細く保つことが可能になります。
8.ピラティスの効果は年齢に依存するのか?
ピラティスの効果は年齢によって異なることはなく、どんな方にも効果が見込めるエクササイズです。
ピラティスはSNSで広まったことから若い女性の方が取り入れているイメージですが、実は年齢が高い方が効果的なエクササイズです。
ピラティスは戦時中の負傷兵に施した機能改善のリハビリテーションが元になり考案されたエクササイズです。
その影響もあり、お子様や高齢者などの体力レベルが低い方が運動を実施することを前提に開発されております。
体力レベルが低いクライアントが実践する方が、元から一定の体力レベルがある若い方よりもピラティスの効能を得やすいです。
9. ピラティスは他の運動と比べても効果的なエクササイズなのか?
最後の項目ではピラティスは他の運動と比べて効果的なのかについて紹介させて頂きます。
結論ピラティスは他の運動と比べても非常に効果的です。
例えばヨガと比べた時には消費カロリーの面でヨガよりピラティスの方が高くなっております。
厚生労働省に掲載されている生活活動のメッツ表を参考にすると、ピラティスのMETsは3でヨガのMETsは2.5ですので、消費カロリーに計算すると約1.2倍の消費カロリー差があります。
さらにピラティスと筋トレを比べた時には、怪我のリスクが少ないことが優位点としてあります。
筋トレはバーベルやダンベルなどの高重量を使うので、運動強度がピラティスより高いです。その影響で怪我のリスクは筋トレの方が高く、ピラティスは筋トレより怪我がしにくく効果的であるということが出来ます。
実際に消費者庁によるパーソナルトレーニングの事故件数調査によると2023年には115件、一方ピラティスは事故情報データバンクを参考にするとこれまでで32件と事故件数からもピラティスの安全性がわかります。
消費カロリーと安全性の部分から見て、ピラティスは他の運動と比較しても効果的なエクササイズであるということが言えます。
まとめ
本日の内容は以上になります。
ピラティスの効果について少しでも参考になったでしょうか?
本日紹介させて頂いた通り、ピラティスは非常に効果的な運動です。
今回紹介した9つの効果以外にも、ピラティスには有益な効果が沢山見込めます。個人の考え方や取り組み方によって期待できる効果は多岐に渡りますので、まずは短期的な効果を期待せずにピラティスを楽しんでみてください。
また、ピラティスの効果は運動を定期的に継続しなければ、どんなに有用でも効果は発揮されません。
継続するためには自分が続けやすい形式(グループやパーソナルなど)やインストラクターの指導下でピラティスをして行くことが大事になりますので、ぜひピラティスが続けられそうな環境を求めてお近くのピラティススタジオに体験に行ってみてください。
この記事が皆さんのピラティスを始めるきっかけや、ピラティスをより深く知れる機会になりましたらとても嬉しいです。
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