社会人になって早数十年が過ぎ、気がつけば還暦が迫ってくる50代。子育てや仕事が一区切りして、第2の人生を考える時期ではないでしょうか。
50代は、知識や経験に基づく判断力、思考力、統率力が最高に達する年齢であり、新しい人生を考えるには最高の時期ともいえます。
一方、日本のヨガ人口は600万人を数え、今後は1600万人を超えると予測されています。近年は女性だけでなく、健康志向の男性や高齢者の間でも関心が固まっており、性別や年齢に関係なく誰でもどこでもヨガをすることができます。
心も体も健康になるヨガ。今まで頑張ってきた自分へのご褒美として、また、これからも付き合う自分への活力源としてヨガを取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回は、ヨガをすることで心と体にもたらす5つの効果を紹介します。
目次
年齢を重ねることによる心と体の変化について
あるアンケート調査では、第2の人生では、約7割の人が健康的な生活を重視したいという結果が出ています。
人は年齢を重ねることで心も体も変化していきます。この変化を把握し、対策をすることで年齢に負けない心と体を作ることができます。
加齢による体の変化
年齢を重ねることで体型が変わってくることは、なんとなく感じているのではないでしょうか。人は年齢と共に脂肪がつきやすい体になっていきます。
これは基礎代謝量が減っていくためで、以前と同じ生活習慣をしていても消費エネルギーが少なくなってしまうことが原因です。実際に、基礎代謝は、1日の総消費エネルギーのうち、なんと60%も締めています。
太りにくい体を作るためには、この基礎代謝量を高めることが絶対条件です。しかし、この基礎代謝量は女性では、15歳くらいをピークにその後は年齢とともに低下していきます。
図1の年代ごとの部位脂肪率グラフを見ると、30歳未満の若い女性が脚だけ突出して脂肪率が高いのに対して、50歳以上になると、腕やお腹などの上半部に脂肪がつき始め、全身の部位別脂肪率は均一的になります。
つまり、若いうちは細かった腕やお腹などの上半身にも年齢と共に脂肪がつきはじめ、50代ごろには全身に脂肪がついて、全体のかたちが丸くなるという傾向にあります。(図1)
図1 女性の年代ごとの部位脂肪率バランス変化
出典:2000年体力医学会発表資料より
加齢による心の変化
認知的な側面(知能)と人柄や正確といったパーソナリティ的側面から、年齢を重ねることによる心の変化をみてみましょう。
さまざまな調査結果から、認知的な側面(知能)に関しては、かつて考えられていたほど加齢による変化の影響を受けないことが明らかになっています。また、パーソナリティ側面の変化は、その人の価値観や生活態度、行動の特性に関わります。
これは個人の生き方や人生観と関係が深いと言われています。
年を取ると頑固になる、わがままになるなどといわれますが、個人の特性によるものが多く加齢による影響とはいえません。つまり、加齢の影響で心が変化することは、調査結果上では言い切れません。
ただし、心を支えているのは肉体であることを認識しておくことが重要であり、心と身体のどちらも適度なバランスを保つことが必要です。
心の健康のためには身体的な健康が大事
私たちの生活の中で、心と体は密接に関係しています。心の健康のためには、体が健康であることが大事です。反対に、体の健康のためには、心の健康も重要となります。
年齢を重ねることにより、基礎代謝量が低下することで体が変化することは自然の流れです。
しかし、生活習慣を整えることで健康的な生活を送ることはできます。無理のない程度にバランスの良い食事をとり、筋肉を意識して使ったり、ストレスを溜めないことで、若々しい心と体を目指していきましょう。
ヨガは心と体に作用して効果を発揮します。次に、ヨガがどのように心と体に作用するか具体的に紹介します。
心と体に作用するヨガの5つの効果
ヨガはサンスクリット語で「調和」を意味し、心と体が繋がっている状態のことを表しています。
ヨガは運動であり、呼吸法であり、瞑想です。3つを組み合わせて、筋肉を鍛えることで疲れにくい体を得たり、心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得ることができるといわれています。
ヨガを行うことで得られる5つの効果を紹介します。
筋肉量の増加
ヨガでは全身を使って、さまざまなポーズを行います。その結果、全身の筋肉が均等に鍛えられることで筋肉量が増加します。
筋肉量が増えると基礎代謝もアップするので、脂肪が燃えやすい状態となり、ダイエット効果が望めます。人によっては体重が変化するというよりも、ウエストが数センチ減るなどの全体的に引き締まった体を手に入れる人もいます。
柔軟性が高まる
ヨガは日常ではあまり使わないような筋肉までしっかりと伸縮させて、柔らかくします。これは、ポーズを行うことだけで得られるだけではなく、ゆったりとした呼吸をすることでも体の柔らかさを実感できます。
呼吸とポーズは表裏一体です。無駄な力みを緩め、スムーズに体を動かしていくことで、身体の柔軟性が高まり、腰痛や肩こりなどの不調改善にも効果的だとされています。
また、関節の可動域も広がるので、怪我の防止にも繋がります。
血流が促進される
ヨガのポーズは呼吸と連動させて行います。深い呼吸を行うことで大量の酸素が身体に取り込まれることで、血液の流れがスムーズになります。
血流により熱が生成されるため、手足の先や内蔵が温められ、冷えやコリなどの女性に多い慢性的な身体の悩み解消にも効果的です。また、消化器官の働きがよくなるため、便秘改善にも良いとされています。
自律神経が整う
ヨガは深い呼吸が非常に大事ですが、特に、吐く時は、副交感神経が優位に働いています。この呼吸こそが、自律神経を整える大きな助けになっています。
自律神経が整うことで、不安やイライラ、立ちくらみや頭痛などの症状を緩和することが出来ます。自立神経のバランスが調和することで、自分の意志で改善が難しい、心身の不調な部分が良好な状態に導かれます。
ストレス低減
日常生活でストレスを感じると、呼吸は浅くなってしまいます。深い呼吸で行うヨガのゆったりとした動きは、自分自身に意識を向けやすく、緊張した心身を徐々にほぐしてくれます。
自分の心と向き合うことで怒りや不安などのネガティブな行き場のない気持ちと上手に向き合い発散し、心を落ち着かせてくれる効果があります。
ヨガは継続が大事です
ヨガのイメージといえば、若い女性がキレイなポーズをしている姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には年齢や性別に関係なく老若男女が行えるものです。そして、誰かと比較するものでもなく、キレイなポーズを目指すものでもなく、自分自身と向き合い心地よい空間を創出するものです。
継続することで、心と体の不調を整えたり、筋力が鍛えられることから、健康面や美容面の効果を実感できます。
ちなみに、50代からヨガを始めてヨガに魅了され、ヨガインストラクターの資格を取得した人もいます。ヨガの魅力にハマると、ひとつひとつのポーズの意味合いや、ヨガの哲学や解剖学、呼吸法なども深く知りたくなるのは当然です。
50代からの自分磨きに、心と体に作用するヨガを取り入れ健康的な生活を手にしてみてはいかがでしょうか。
こちらは40半ばから実際にヨガインストラクターを目指した方の体験談です。インストラクターを目指している方は是非ご覧ください。
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