1.そもそもピラティスとは?
近年のフィットネスブームも影響し、鍛えるということは男女関係なく健康美として浸透してきました。
SNSなどをみても、モデル、芸能人、YouTuberなどがピラティスを筆頭に、様々なフィットネスを紹介しています。そんなピラティスですが、いつどこで何のために生まれたのでしょうか?
ピラティスの創設者は1883年生まれのドイツ人ジョセフ・H・ピラティス氏です。
第一次世界大戦のさなか、イギリスに渡ったピラティス氏は敵国の出身者であることを理由に、1915年から約3年半、収容所に捕らわれてしまいました。
その際、ピラティス氏は収容所の人々に、自らの手で開発したエクササイズの指導を行なったことが始まりといわれています。
ベッドのスプリングを活用してトレーニング器具も自作してエクササイズに取り入れました。トレーニング器具を活用することで、健康な人だけでなく、負傷した収容者へのエクササイズ指導も行うことが可能になりました。
ピラティスの誕生は、ここが始まりとされています。
収容所から出たピラティス氏はドイツに戻ります。ドイツでの暮らしを経て、ハンブルグに移り住みました。
ハンブルグでは地元警官へで護身術を教えたり、リハビリが必要な患者への指導を行ったりしていたピラティス氏。
1926年には、アメリカ合衆国へ移住し、翌年にニューヨークでスタジオをオープン。ピラティス氏オリジナルのトレーニング機器を開発製作し、道具を用いたエクササイズの指導も本格的に行うように。
ダンススタジオに通うダンサーたちも、体のメンテナンス目的などで訪れるようになります。
ニューヨークのダンサーの間で評判を得て広まっていったのです。徐々にスタイルを確立しながら世界中に浸透していき、時を経て、現在私達に馴染みのあるピラティスになったとされています。
2.ホットピラティスとホットヨガは違うの?
そもそもピラティスはヨガの影響を受けて作られたものです。ヨガはピラティス発祥以前に、インドで誕生した修行方法の1つです。
ヨガには体を整える・鍛えるという概念はなく、あくまでも思想を教えたり精神を統一したりするためのものでした。現在でもヨガで瞑想の要素が取り入れられているのはその名残といえるでしょう。
その為、非常に似ていると感じますが、大きな違いがありますのでご紹介していきたいと思います。
ヨガは精神面のケアに重きを置いたストレッチ要素が強いものです。一方ピラティスはインナーマッスルを鍛えるトレーニング要素に重点が置かれています。
どちらも呼吸を意識して行うことが大切ですが、呼吸法も異なります。
ピラティスは胸式呼吸です。筋肉を使いながら深く呼吸する為、交感神経が刺激されます。交感神経が優位になると頭がスッキリする効果を実感することが出来るでしょう。
一方でヨガは腹式呼吸です。横隔膜を引き下げて呼吸する為、副交感神経が刺激されます。交感神経とは違い副交感神経が優位になるとリラックス効果が生まれます。
また、ヨガは身体1つで行いますが、ピラティスは、道具や器具を使用して行うことも出来ます。そのため、筋力が少ない人や体力のない人は、自身の状態に応じて体への負担をおさえながらトレーニングすることもできるのです。
ホットピラティス、ホットヨガどちらも、高温多湿な環境で行う点は同じです。
実施するスタジオで多少違うかもしれませんが、一般的には、室温39度前後、湿度60%前後の環境で行うものとされています。
3.ホットピラティスで得られる効果
通常のピラティスとは違い、高温多湿な環境でエクササイズを行います。消費カロリーは、1時間行った場合は150~200キロカロリー程度といわれています。500mlのコーラ一本分のカロリーです。
通常のエクササイズよりも大量の汗をかくので、老廃物をしっかりと排出しデトックス効果が期待できます。
また、浮腫や水太りなどの改善も期待できるでしょう。シェイプアップ効果はもちろんですが、肌の悩みやデトックス、ストレス発散などにも効果的といえます。
本来のピラティスの効果であるダイエットやインナーマッスルの強化、体の歪み、骨盤矯正の効果も期待できます。
インナーマッスルを鍛えると姿勢が良くなり、身体の柔軟性が向上します。姿勢がよくなると体の筋肉が十分に使われることに繋がります。
筋肉が十分に使われるということは、基礎代謝のアップも期待できるといえるでしょう。
身体の柔軟性が高まると血行促進や冷え性などの改善にもなります。とはいえ、いずれも即効性のあるものではありませんので継続が必要です。
まずは3ヶ月間の継続を目指してみましょう。そうすれば身体に何らかの効果を実感できるといわれています。
ただし ピラティスをどの位の期間続けると効果が実感できるのかは、個人差があります。継続することで、少なくとも3ヶ月から8ヶ月前後で身体に良い変化をもたらし、自分自身も効果を実感できると思います。
4.ホットピラティスを行う上での注意点
ピラティスは筋力トレーニングを中心にした動きが大半です。普段使わない筋肉やインナーマッスルを鍛える為、ハードなトレーニングの様な息切れなどはないですが、じっくりと内側の筋肉に働きかけます。
普段使っていない筋肉にアプローチする為、ピラティスの経験がない方や運動習慣のない方はきついと感じることもあるでしょう。
見た目以上に、ポーズを行うと筋肉へのアプローチを感じることが出来ます。また、胸式呼吸を行うピラティスはお腹の力で息ができないため、腹部にきちんと力を入れる必要があります。
慣れていない方はきつさを感じるかもしれません。
ホットピラティスでは、それらのことを高温多湿な環境で行います。その為、脱水や立ちくらみなど無理をしないことが重要になります。
また、ついついポーズをとることに重きを置いてしまい、息を止めて踏ん張ってポーズをとる方も多いので注意が必要です。呼吸を意識しながら、出来る範囲で行うことがポイントです。
5.ホットピラティスが行える場所や受講の方法
ホットピラティスを行う為には、高温多湿の環境が必要になります。その為、自宅で行うことは難しいかもしれません。
主にホットピラティスが行える場所としてはフィットネスクラブや、ヨガ・ピラティスのスタジオが挙げられます。
入会する前に、ホットピラティスのクラスがあるのか確認してから入会することをオススメします。
6.ピラティス動画をアップしているオススメyoutube紹介
【빵느 Seoyeon】
韓国の方のチャンネルです。「韓国語の音声になりますが、言葉が分からなくても動きをそのままマネすれば問題なく行うことが出来ます。
初心者向けのホームピラティス動画に加えて、部分別トレーニング動画やスタイル改善動画など、種類も豊富なので飽きずにフィットネスが楽しめます。
【B-LIFE】
LIVEレッスンのアーカイブ動画をアップしているものです。その為、臨場感があり、スタジオで一緒に行っているような雰囲気でレッスンに励むことができます。
【YUMI TAKAMI】
1動画15分前後で、どこにアプローチする動画か分かりやすくまとめられています。ピラティスのみならず、ストレッチやヨガ、ボディメイク動画など、多種多様なラインナップがあります。
7.自身の実感した効果や体験談
私自身、10年ほどピラティスやホットピラティスを行っております。元々、身体も固く筋力もありませんでした。
一時期は現在より20kgも体重が多い時期があり、冷え性や生理不順がありました。
ホットピラティスを行うことで、着実に柔軟性が高まり、体質改善にも繋がり出会えて良かったと思っています。
今年、出産を経験しましたが産後も半年頃から自宅にて再開しております。産後低下した体力や筋力低下に一役買ってくれていると実感しています。