この記事ではジャイロキネシスに興味がある方へ、ゼロから効果、資格や費用、ヨガやピラティスとの違い、おすすめYouTube動画、スタジオ、ジャイロトニックとの違いなどを徹底解説します!
ジャイロキネシスとは
ジャイロキネシスは、1980年代にニューヨークで生まれたエクササイズです。
元バレエダンサー、ジュリウ・ホバス氏が、自身のケガのリハビリのために開発、その後ダンサーたちに“ダンサーのためのヨガ”として広まりました。
リハビリのメソッドをもとに作られているため、身体への負担が少なく、無理のない自然な動きのくりかえしの中で、心身共に調子を整えることができるエクササイズです。
バレエやヨガ、太極拳、水泳の動きをベースに、ジャイロ(円や螺旋)をイメージした曲線的で流れるようなしなやかな動きと心地よい呼吸法を組み合わせるのが特徴です。
近年では、ゴルフやテニスなど他のスポーツを楽しむ方や、身体バランスを整えたい一般の方々にも親しまれるようになってきました。
特別な器具は使わず、マットやイスがあれば始められる手軽さも人気の秘訣です。
ジャイロキネシスの効果
ケガの予防・克服のための効果だけではなく、ボディメンテナンス・コンディショニング効果が注目を集めています。私も10年近くジャイロキネシスを続けています!
エクササイズを続けるうちに、身体に嬉しい変化がありました。特に効果を実感したのが、以下の4点です。
肩こり・腰痛の軽減
ジャイロキネシスでは、日常生活の中で動かす機会の少ない、凝り固まった肩甲骨周りや背骨・骨盤周りの関節・筋肉を動かします。滞っていたリンパを流れやすくしたり、血流を促進したりする効果があります。
エクササイズが終わるころには、身体がじんわり温まり、隅々までしっかりとほぐれているのを感じました。筋トレのようなキツイ運動や難易度の高いポーズを要求されることはないので、意識的に呼吸を体内に取り入れながら、ゆったりと身体を動かし、心身共にリラックスさせてくれる効果もあります。
美しい姿勢づくり
現代人の特徴と言われるストレートネック。スマートフォンやパソコンの長時間の使用によって、頭や首の位置が前傾になりがちというものです。
ジャイロキネシスでは、おなかの中心(丹田)を“シードセンター”と呼び、ここを意識してエクササイズを行います。身体の中心を意識することで、姿勢の歪みや自分の身体の重心位置に気づくことができました。
また、背骨を丸めたり、のばしたりすることで、前かがみになりがちな頭や首の位置を自然と正しい位置に導き、整えてくれます。美しい姿勢の維持には、筋肉も必要です。体幹を支えてくれるコアの筋肉を鍛えることができるのも、ジャイロキネシスの魅力の1つです。
柔軟性UP!
バレエのメソッドを取り入れたエクササイズのため、身体をのばしたり、ほぐしたりするストレッチ効果が高いです。
ジャイロキネシスでは、最初は簡単なマッサージから始まります。首や肩、足首などを気持ちよくほぐすことで、眠っていた関節・筋肉に少しずつ刺激を与えていきます。マッサージの後は、背骨を中心に身体を丸めたり、ひねったり、のばしたりしていきます。
無理に身体がやわらかくなるよう矯正することはありません。自分の可動域の範囲内で、気持ちよく感じる程度に動かし、しなやかな柔軟性のある身体を目指します。日頃全く動いていない身体の部位に気がつくことも。
運動パフォーマンスの向上
ジャイロキネシスは、身体の深層にあるインナーマッスルを鍛える効果のあるエクササイズです。インナーマッスルは、動作を微細にコントロールしたり、身体の重心のバランスをとったりする働きがあります。
また、身体の表面にある大きな筋肉を支え、動作をサポートする働きもあります。インナーマッスルを鍛えることは、運動パフォーマンスの向上につながります。また呼吸法を取り入れたエクササイズなので、有酸素運動の効果である、基礎代謝UPも期待できます。
キツイ・辛いエクササイズではないため、他のスポーツのウォーミングアップやクールダウンとしても取り入れられています。
ヨガやピラティスとの違い
ヨガ・ピラティス・ジャイロキネシス。いずれも、健康促進のためのエクササイズであることや呼吸法を取り入れている点は共通しています。しかし、それぞれの起源・目的が異なるため、少しずつその内容にも違いがあります。
■ ヨガ
約4500年前のインド発祥。呼吸法や瞑想、ポーズの組み合わせで、精神の安定を目指すのが目的。
■ ピラティス
1960年代のドイツ発祥。戦争時に兵士のリハビリとして作られる。インナーマッスルを刺激し、体幹を鍛えるのが目的。
参考記事:ピラティスとは【徹底解説】ヨガとの違い、効果、おすすめスタジオ一覧表まで
■ ジャイロキネシス
1980年代のニューヨーク発祥。ダンサーのリハビリをベースに作られる。バレエのメソッドをもとに、ストレッチや身体ほぐしでボディメンテナンスをすることが目的。
ヨガは静止したポーズが基本になりますが、ピラティス・ジャイロキネシスは動きのあるエクササイズになります。また、ヨガは精神面に重きを置いているのに対し、ピラティス・ジャイロキネシスは、身体を強化することが目的になっています。
ピラティスは最もトレーニング色が強く、動きも直線的です。内容・鍛える部位によっては、ストイックな場面も。
ジャイロキネシスは、動きが曲線的で、ストレッチや身体をほぐすエクササイズがメイン。身体のコンディションを整えることに重点を置いています。
ジャイロトニックとの違い
ジャイロキネシスと似たエクササイズに、「ジャイロトニック」があります。「ジャイロトニック」は、ジャイロキネシスのメソッドをもとに考案されたもの。
専用の木製マシンを使うのが1番の違いです。マシンを使うことで、動きや方向をより的確にしてくれたり、自分ではかけられない負荷を与えてくれたりします。
「ジャイロトニック」は、基本的にトレーナーとマンツーマンで行われます。そのため、自分の身体の調子や癖に合わせてエクササイズ内容を調整したり、実際に身体に触れてサポートしたりしてくれます。
一方で、マシンを使うことから、エクササイズ場所や時間が限られてしまう点・プライベートレッスンで料金が高くなってしまう点がデメリットとして挙げられます。
ジャイロキネシスは、こんな人におすすめ!
正しい、美しい姿勢を身につけたい人
すっと伸びた背筋。憧れませんか?身体の重心や背骨を意識したエクササイズで頭や首、背中から骨盤の位置を正しい、美しい位置に導きます。
姿勢は、身体の内部の神経・内臓の位置にも関係します。正しい姿勢は、不調の予防にもつながるのです。
バレリーナのような、しなやかなボディラインを目指したい人
身体のコアになるインナーマッスルを鍛えることで、ムキムキではない、締まったボディラインに!日頃使わない背面や骨盤周りの筋肉を動かすことで、余分な脂肪を燃焼させることができます。
デスクワークなど、身体を動かす機会が少ない人
運動が苦手で経験が少ない人や、激しい・キツイ運動が苦手という人でも大丈夫。マット・イスだけあれば手軽に始めることができます!長時間のデスクワークで凝り固まった筋肉をほぐしてあげましょう。
精神を落ち着け、開放された気分を味わいたい人
日常のストレスや多忙さを忘れ、リラックスしたい人におすすめ。深いゆったりとした呼吸には、精神を落ち着ける働きがあります。自分の身体と向き合い、メンテナンスする時間を!
スポーツ・ダンスでの技術向上を目指す人
ボディバランスを整え、体幹を鍛えることで、パフォーマンスの向上に!運動前後のウォーミングアップやクールダウンに取り入れるのもおすすめです。ケガの予防やリハビリ効果も。
ジャイロキネシスのエクササイズ方法
ジャイロキネシスは、次のようなエクササイズの流れで行われます。
①マッサージ・軽めのストレッチ
手でセルフマッサージをしたり、肩や首をゆったりと回したりしながら、徐々に身体に刺激を与え、目覚めさせていきます。
②イスに座ってのエクササイズ
イスに座って、円や螺旋のようになめらかに上半身を動かすエクササイズをします。シードセンター(丹田)を意識しながら骨盤周りを動かしたり、背骨を丸めたり、ひねったりします。
③マットの上でエクササイズ
ヨガマットの上でのエクササイズにうつります。リズミカルな呼吸を効果的に取り入れることで、腹筋や背筋に刺激を与え、インナーマッスルを鍛えます。
特別な器具を使わずマットやイスがあればできるので、はじめは動画を見ながら、ご家庭でチャレンジしてみるのもおすすめ。
おすすめ!ジャイロキネシスYouTube動画
① Triangle studio and lounge
マッサージ編とアーチ&カール&ウェーブ編の2つにわかれています。ジャイロキネシスの基本である、なめらかな背骨の動かし方をていねいに解説してくれています。
② 東御市チャンネル
高齢者の方向けに…と配信された動画ですが、内容はジャイロキネシスの基本をしっかりおさえてあるもの。
イスに座ってのエクササイズなので、膝や腰が悪い方でもチャレンジできます。
③ 2009eine
姿勢力アップに重点を置いたエクササイズ。イスの座り方などの基礎基本、アーチ・カールの動きの応用が紹介されています。腕を大きく動かし、肩甲骨周りを動かすエクササイズが豊富なので、肩こり解消におすすめです。
おすすめ!ジャイロキネシスのスタジオ
① チャコット 代官山スタジオ
→https://www.chacott-jp.com/lesson/special/gyro/
バレエの最大手メーカー運営のスタジオ。初めての方向けのレッスンがあるのも安心。エクササイズの目的やこれまでの運動経験に合わせてクラスが選べます。講師は、プロのバレエダンサーたち。しなやかな身体作りのプロフェッショナルたちが、ていねいに教えてくれます。
② MMK 東京スタジオ
→https://mmk-art.co.jp/
元プリマバレリーナが講師を務める、バレエ・ジャイロキネシス・ジャイロトニックのスタジオ。指導者は、海外のダンスカンパニーでも、レッスンを受け持つほどの実力者。
また、エクササイズ後に未経験の方でも受講できる、バレエエクササイズやコンテンポラリーダンスのコースがあります。踊ることに興味がある方、さらに身体を動かしたい方におすすめ。
③ NOA Ballet School 新宿校
→https://www.noa-yoga.com/gyrokinesis/
バレエ・ヨガ・ダンスなど幅広いジャンルのエクササイズに、豊富なレッスン数が魅力のスタジオ。平日・休日共に、幅広い時間帯で数多くのレッスンが開講されているので、ご自身のライフスタイルに合わせて受講することができます。
予約なしで受けられるオープンクラス制も嬉しいポイント。
以上、ジャイロキネシスについてゼロからご紹介させていただきました。
ご興味を持たれた方はまずはお近くのスタジオやYouTube動画などからスタートしてみてはいかがでしょうか。