デトックスとは「解毒」「浄化」を意味します。食べ物、空気、薬など、生きる上で欠かせないものの摂取は栄養だけではなく毒素などの有害な物質も一緒に身体へ入ってきます。
有害物質を解毒し、体の外に排出するのがデトックスです。要らないものを捨てることで体が軽くなったり、気分もスッキリしてきます。
いわば、心身のお掃除ですね。
今回は、そんなデトックスヨガの効果と、おすすめのヨガポーズをご紹介します。老廃物をスッキリ流し本来の健康や美しさをとり戻しましょう。
目次
デトックスヨガの4つの効果
肌が美しくなる
食べものや呼吸と一緒に体内へやってきた有害物質は、肝臓によって分解されます。この肝臓のはたらきが弱くなっていると、解毒が追いつかず皮膚から毒素を出そうとして肌荒れが起こります。
お酒を飲みすぎてアルコールを分解しきれないと顔がむくんでしまうのも、老廃物の流れが関係しています。
肝臓のはたらきをよくすることで、老廃物は便や尿と一緒に排出され、肌をキレイに保つことができます。ヨガを始めたばかりの頃はデトックスの好転反応として、一時的に肌が荒れてしまうこともありますが、続けることで好転反応は小さくなっていきます。
疲労感がスッキリ
「だるい」「疲れがとれない」そんな症状もまた老廃物が溜まっているサインです。
疲労感は、肉体的疲労、精神的疲労、神経的疲労の3つに大きく分けることができます。肉体的疲労では、筋肉の酸素が不足し乳酸等がつくられます。すると、筋肉は張りコリやだるさが生じます。
筋肉は硬くなると新陳代謝を低下させ、疲労感が増大します。立ちっぱなし、座りっぱなしなどの同じ姿勢が長時間つづくと疲労感が発生したり、運動不足の人が疲れやすいのもこのためです。
ヨガにより血液やリンパの循環をよくすることで新陳代謝が高まり、疲労感をスッキリ解消させることができます。特に、体で一番大きなリンパ節がある股関節を動かすことで効果が上がります。
便秘解消
腸をアプローチするデトックスヨガでは、便秘解消にも期待できます。ヨガでは身体のバランスを整えるために体をねじる動きをすることがありますが、このときに腸が活性化されると老廃物は便と一緒に排出されます。
また、便秘は精神的なストレスとも関係していますが、ヨガによる呼吸で自律神経が整うと改善することができます。
強いストレスがあるときは「戦いの神経」と言われる交感神経が優位になり、腸が緊張して働きが悪くなります。お腹を刺激する腹式呼吸をとり入れることで、腸はリラックスでき正常な働きをとり戻してくれます。
冷え、むくみ解消
「夕方になると足がパンパン」このような下半身のむくみから、顔のむくみまで、全身のむくみにはリンパと筋肉が深く関係しています。リンパは自分の力で流れることができないため、筋肉をポンプ代わりにしています。
筋肉をつかい血流をよくすることでリンパの流れもよくなり、むくみの素となる老廃物を排出させることができます。血液循環とリンパの流れはセットで考えてもいいでしょう。
筋肉をつかうことは、血行だけではなく、余分な水分を流し出し老廃物を排出させてくれる効果もあるのです。ヨガを終えた後にトイレに行きたくなるのは停滞していた流れがよくなった証拠です。
デトックスにおすすめヨガポーズ5選
デトックスの効果がわかった後は、実際にヨガポーズをとりその効果を体験してみましょう!しっかり動くポーズから、寝たままできるポーズまでご紹介します。
ハイランジポーズ
後ろのかかとを高く引き上げることで、ふくらはぎの筋肉がポンプ代わりとなり下半身のリンパの流れをよくすることができます。
また、骨盤をしっかり立たせると足の付け根にある鼠経リンパ節と、膝裏にある膝窩(しっか)リンパ節が刺激され、より老廃物が流れやすくなります。
ポイントとなる足の力強さと骨盤を立たせる意識をもつことで、足のむくみや疲れ、下半身痩せに効果が期待できます。
②前の足は膝を90度まで曲げ、骨盤を立たせましょう。
③背筋を伸ばし、両手を持ち上げ5呼吸します。
パールシュヴァコナ―サナ
体側を伸ばすポーズでは、肝臓が元気になる環境をつくることができます。肝臓は胸の辺りにあるので、肋骨まわりに呼吸を届ける意識をもつとより効果的です。
内臓が弱っているときはその周辺の筋肉が緊張していることがあります。肝臓まわりの筋肉を伸ばすことで、老廃物の解毒もスムーズになります。
さらに、前の足を90度まで深く曲げることで太ももの裏にあるハムストリングスがストレッチされ、血液循環もよくなりリンパの流れが促進されます。
②前の足を90度まで曲げ、その足と同じ側の手を床に着けます。
③反対の手を頭の延長線上に伸ばし5呼吸します。
アルダマッツェンドラーサナ
腹部をねじることで腸が活性化され、便として老廃物を排出することができます。腸内環境が整うと、便秘解消やダイエットだけではなく免疫力の向上や精神の安定にも繋がります。
息を吐くときにお腹を凹ませる意識をもつことで腸に刺激が入りやすくなります。また、腰が丸まるとねじりが浅くなってしまうので、背筋を立たせる意識をもちましょう。
②片方の膝を立てて反対の足をまたぎます。伸ばしている足のかかとは反対のお尻の横に置きます。
③膝を立てている足と反対側の手でその足を抱え、空いてる手は背中の後ろで床に着きます。
④膝を立てている足の方向へ胸をねじるように、顔も後ろへ振り向き5呼吸します。
ヴィパリタカラニ
疲れすぎて動けないときや、生理痛でヨガをする気分になれないときにはこのヨガポースがおすすめです。
足を心臓よりも高い位置にあげることで、血液を体の末端から心臓へ戻すことができ、同時にリンパの流れも促されます。お尻が壁から離れていると腰に負担がかかり、腰やお腹が緊張してしまうのでお尻は可能な範囲で壁につけるようにしましょう。
膝はピンと張らずに、少しゆとりをもちリラックスするといいです。
②背中を床に下ろしながら、足は壁にもたれるようにします。
③お尻をできるだけ壁に近づけ、足は腰幅に開きます。
④膝をリラックスさせ、手は好きなところへ置き5分程ほどくつろぎます。
ガス抜きのポーズ
こちらも寝転がったままできるヨガポーズです。名前の通りガスが抜けることでお腹の張りをスッキリさせることができます。消化器のはたらきが正常に戻ると肌荒れや便秘などのトラブルが改善されます。
ヨガに慣れている人は、腹式呼吸を意識すると内臓へマッサージ効果を与えることもできます。初心者の人はアゴが上がりやすいので、首の後ろを軽く伸ばし呼吸の通りをよくして行いましょう。
②両足を胸の前で抱え、5呼吸します。
おすすめデトックスYouTube動画3選
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まとめ
デトックスヨガは美しくなるメリットがいっぱいです。部屋の中をキレイにするときも不要なものを捨てることが先なように、体や心も最初に毒素を出し切ることでキレイな状態になります。
肌荒れ、便秘、むくみなど嫌に感じる症状は、お掃除をする時期を教えてくれる大切なサインです。体からのお掃除サインを逃さずにデトックスしてみてください。