食事改善とともにダイエットの「王道」ともいえるのが、運動です。
「時間があるときに、ランニングから始めてみようかな」と考えている初心者の方も多いのではないでしょうか。
ダイエット目的でランニングするならば、一般的に距離は5〜7km、時間は30分〜1時間程度を目安にするとよいといわれています。ただ、運動初心者ははじめから強い負荷をかけてしまうと続けるのがキツくなってしまうでしょう。
今回は、運動初心者に向けたランニングでダイエット効果をより高めるためのコツや消費カロリーの紹介など、さらに深掘りした内容を解説していきます。
目次
ダイエットに最適なランニングの距離・時間の目安
ダイエット目的でランニングする場合、距離は5〜7km、時間は30分〜1時間程度を目安にするとよいといわれています。
ただし、運動初心者がいきなり長い距離を走ってしまうと、キツさを感じやすく「また時間があるときにランニングしよう」と思えない可能性があります。
そのため、ダイエット目的でランニングを始める運動初心者は、2〜3km程度の距離から始めてみましょう。ペースはゆっくりでも問題ないため、時間は気にしないでOKです。疲れたときには、ウォーキングを交えてもよいでしょう。
まずは身体を動かすことが大事です。慣れてきた段階で距離やペースを伸ばしていきましょう。
ランニングの距離・時間と消費カロリーの関係
ランニングの距離・時間ごとの消費カロリーは、METs(メッツ)を使って算出します。
※METs:運動強度の単位。安静時を1としたときと比較して、何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの。(参照:e-ヘルスネット)
ランニングの場合、走る速度によってMETsが異なります。
METs | 速度 |
6.0 | 6.4km/時、107.3m/分 |
8.3 | 8.0km/時、134.1m/分 |
9.0 | 8.4km/時、139.4m/分 |
9.8 | 9.7km/時、160.9m/分 |
10.5 | 10.8km/時、179.7m/分 |
11.0 | 11.3km/時、187.7m/分 |
参照:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
METsを使った消費カロリーの計算式は、以下のとおりです。
では、実際に計算式を使ってカロリー計算してみましょう。体重60kgでMETsが8.3の強度でランニングした場合を想定します。
距離 | 時間 | 消費カロリー ※小数点以下四捨五入 |
1km | 7分30秒 | 65kcal |
2km | 15分 | 131kcal |
3km | 22分30秒 | 196kcal |
4km | 30分 | 261kcal |
5km | 37分30秒 | 327kcal |
6km | 45分 | 392kcal |
7km | 52分30秒 | 458kcal |
8km | 60分 | 522kcal |
9km | 67分30秒 | 588kcal |
10km | 75分 | 654kcal |
距離を増やすにつれて、カロリー消費も増えていきます。そのため、ダイエット効果を高めるためには、少しずつ距離を伸ばしていけばよいと考えるのが自然でしょう。
では、ランニングの距離を伸ばしていくためにはどうしたらよいのでしょうか。
ランニングの距離を伸ばしていくためには?
ランニングの距離を伸ばしていくためには、以下のような工夫がおすすめです。
フォームを意識する
ランニングするときには、できる限り綺麗で正しいフォームを意識しましょう。正しいフォームで走れば、エネルギー消費を極力抑えられます。具体的には、以下のようなフォームを意識しましょう。
- 目線:真っ直ぐ正面を向く
- 姿勢:無駄な力を抜いて背筋を伸ばし、胸を張りつつ軽く前傾姿勢を意識する
- 腕の動作:軽く曲げ、肩甲骨を動かすイメージでリズムよく振る
- 足の動作:足のかかとから着地し、膝下が地面と垂直になることを意識する
無理せず計画的に距離を伸ばしていく
ランニング初心者は、続けることが一番の課題といっても過言ではありません。はじめはやる気があっても、天気が悪かったり体調が優れなかったりすると走らない日もあるでしょう。
予定どおりにいかないことがあるのは、ある意味当然といえます。そのため、最初から余裕を持って計画的に距離を伸ばしていくことが必要です。
大事なことは、最初からあまり追い込まないことと、無理して長い距離を走る必要がないことです。たとえば、「5分走って5分歩く」といったルーティンを3セットおこない、慣れてきたら距離と時間を増やしていきましょう。
ダイエット効果をより高めるためのランニングのコツとは?
時間を作ってランニングするからには、しっかりとダイエット効果を得たいと考えている方が多いでしょう。以下では、ダイエット効果をより高めるためのランニングのコツを解説します。
朝ランを実施する
ダイエット目的でランニングするのであれば、朝がおすすめです。朝ランするおもなメリットは、以下のとおりです。
- 体内に糖質が少なく、蓄積されている脂肪を優先的に燃焼しようとするため
- 朝の太陽光を浴びることで、体内時計が調整される
- 早寝早起きすることで、規則正しい生活リズムが形成されやすい
ただし、朝は脂肪燃焼しやすいといっても、まったく食事せずにランニングするのはおすすめできません。エネルギー源となる軽食(バナナやエネルギーゼリーなど)を摂り、水分補給やストレッチをしっかりとおこなってからランニングを開始しましょう。
ランニング前に筋トレする
ダイエット目的であれば、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動の前に筋トレなどの無酸素運動をおこなうとよいとされています。その理由は、筋トレすると分泌するといわれている「成長ホルモン」にあります。
成長ホルモンとは、脳下垂体から分泌されるホルモンです。子どもから大人へ成長していくために必要な大切なホルモンですが、脂肪分解を促す作用があることも明らかになっています。
そのため、ランニング前に筋トレすることで脂肪燃焼効果の向上が期待できるでしょう。
参照:肥満と減量(理論編) 知っておきたい肥満と減量の基礎知識
- ストレッチ:5分
- 筋トレ:20〜30分
- ランニング:20〜30分
- ストレッチ:5〜10分
記録をつける
ただ走るだけではなく、走った距離や時間、消費カロリーなどの記録をつけていきましょう。記録をつけていると後々見返すことも可能となり、ランニングの効果を実感したりモチベーションを維持したりするのに役立つでしょう。
ノートやメモ帳、スマートフォンなどに記録するのもよいですが、アプリで一元管理できると効率的です。ランニングの距離測定や消費カロリーを測定するアプリには、以下のようなものがあります。
アプリ名 | URL |
adidas Running(アディダスランニング | ・iPhone版 ・Android版 |
ASICS Runkeeper(アシックスランキーパー) | ・iPhone版 ・Android版 |
NIKE Run Club(ナイキランクラブ) | ・iPhone版 ・Android版 |
ランニング用シューズで走る
ランニングするときには、ランニング専用のシューズで走ることをおすすめします。
「スニーカーでも走れるから大丈夫!」と思う方もいるかもしれませんが、そもそもスニーカーは走るためのシューズとして作られていません。
一方で、ランニング専用シューズは身体への負担を軽減する機能が充実していて、衝撃にも強くなっています。特にランニング初心者は、一足持っているとよいでしょう。
ランニング専用シューズを選ぶときは、以下のポイントを意識しましょう。
- 機能性やクッション性はどうか
- 足のサイズやフィット感はどうか
- 使用目的が合った靴かどうか
ランニングする目的を明確にして、続けていきましょう!
ダイエット目的でランニングする場合、運動初心者はまず2〜3km程度の距離から始めてみましょう。そして、慣れてきたら5〜7km、時間は30分〜1時間程度を目安におこなってみましょう。
走る距離を伸ばすときは急に伸ばすのではなく、無理せず計画的に伸ばしていくことがポイントです。成果を感じられるようになれたら、モチベーションも上がりランニングを楽しめる可能性が高くなります。
運動初心者にとって、ランニングを日々続けていくこと自体が大変なことです。はじめは無理せず、ランニングする目的を明確にして楽しくダイエットを続けていきましょう。
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