真理
みなさんナマステ!
ウェルネスストーリー編集長、横幕 真理です。
今回は、芸能生活22周年の女優・ヨガインストラクターの松本 莉緒先生のインタビューをお届けします!
莉緒先生は女優としてのイメージが強かったのですが、素敵な笑顔から溢れる優しい雰囲気や、丁寧に言葉を紡ぎながら、心でお話ししてくださったので、お話しを聞いているだけでとっても癒されました。
多くの方が莉緒先生に憧れ、レッスンに人が集まる理由が、この記事を読むことでわかっていただけると思います。
それでは、早速、松本 莉緒先生との対談インタビューをお届けしたいと思います!
1、松本 莉緒先生とは?
松本 莉緒(まつもと りお)先生のプロフィール
芸能生活22周年の女優・ヨガインストラクター。
代表作はドラマ「聖者の行進」「ガラスの仮面」「エースをねらえ」「東京フレンズ」「モテキ」など。数多くのドラマや映画、CMに出演する。
2014年、ヨガの国際ライセンス「RYT200」を取得し、ヨガの講師として活動をスタート。
ヨガの専門誌ヨガジャーナルでレギュラー出演後、日本最大のヨガイベント「オーガニックライフ」や「YOGAJAPAN」、JTB主催の「世界遺産ヨガイベント」など大きなイベントにレギュラー出演。
昨年10月にヨガインストラクター事務所「PeacebergStyle」をリスタートし代表を勤めインストラクターの教育、活動マネージメントを自ら行っている。
「今後も日本の健康を応援するヨガティーチャーとして社会貢献につながる活動を精力的に行って行きたい」とヨガ講師として邁進していく。
2、芸能界から、RYT200を取得してヨガの世界へ
真理
まずはじめに、莉緒先生のことをご存じの方はとても多いとは思いますが、読者の皆さんに向けて改めて自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
莉緒先生
はい、松本莉緒と申します。ヨガインストラクターとしての活動は、今年で6年目になります。それ以前は芸能界で23年間活動していました。今でも芸能活動は継続中ですが、少し芸能界からは距離をとり、自分の探求したい世界を勉強しているところです。
真理
ヨガインストラクターとして、どのようにキャリアをスタートされたのでしょうか?
莉緒先生
まず、
6年前にRYT200(※全米ヨガアライアンス公式認定資格)を取得しました。 インストラクターとしての活動はホットヨガスタジオからスタートして、その後、常温のヨガスタジオに専属講師として契約し、4年間ほど活動しました。
そのうちの2年間は自己プロデュースで@YOGA LIFE FUCHUというスタジオに携わることになり、ディレクターとしてスタジオの運営を任せていただきました。スタジオのコンセプトから雰囲気作り、インストラクターの面接など、ディレクター業務を兼ねながら、私自身がヨガインストラクターとして活動しておりました。
真理
素晴らしい経験ですね。現状はどのように活動されていますか?
莉緒先生
そのスタジオが今年の4月30日にコロナの影響で閉鎖することになりました。それで、閉鎖の2か月前くらいには、新しいスタジオを今度は自分で始めようと決め、準備を進めました。現在は、勝どき駅で PEACEBERG YOGA STUDIO を運営しています。 7月4日にオープンしたばかりのスタジオですが、みんなで仲良く楽しく頑張っています。
真理
最初にヨガの道を歩むことになったきっかけは、なんでしょうか?
莉緒先生
きっかけは、サーフィンですね。20歳の頃に私、サーフィンをやっていて、そのサーフィンの準備運動としてヨガ、太陽礼拝をやっていたんです。
真理
どなたかにヨガを教わっていたのでしょうか?
莉緒先生
いえ、そのときはヨガの先生に教えてもらうとかではなく、海に一緒に行く友人から、ヨガというものがあるんだよと教えてもらった程度です。それで、ヨガを通して自然への感謝の気持ちをもってから海に入る ことを、毎回ルーティンとしてやっていました。
3、素敵なヨガ仲間たちとの出逢い
真理
それって、すごくいいですね。では、いつ頃から本格的にヨガを始めようと思ったのでしょうか?
莉緒先生
その20歳のときから10年ほど経ってからですね。ヨガをきちんと学んでみたいと思ったときに、ヨガインストラクターの吉田香代子さんという女性に出逢ったんです。その方は瞑想から始まって、ヨガという世界をずっと学び続けている先生で、女性としても人間的にもすごく素晴らしい、懐の深い女性なんです。
その方と出逢ってからヨガへの道に一気に突き進んだという感じですね。吉田香代子さんとの出逢いをきっかけに、今の私があります。
真理
そうなんですね!では吉田先生の下で学ばれて、ヨガの魅力に気付いたという感じでしょうか?
莉緒先生
そうですね。それまで芸能界で過ごす中で、納得がいかないと感じたり、この世界で自分らしく生きていけるのかなと悩み、行き詰まる瞬間もたくさんありました。
でも、ヨガのトレーニングを通して香代子さんと200時間一緒に過ごすなかで、すごく癒やされて深く呼吸することができたんです。ヨガは芸能界のような華やかな世界とはまったく違いますが、とても奥深い世界が広がっているように感じました。
「ありのままの自分」に戻してくれるような気がしたんです。
真理
よくわかります。ちなみに、莉緒先生は女優としてドラマや映画にも出演されていて、周囲の反応など、レッスンを受けにくい面はありませんでしたか?
莉緒先生
スクールに参加していた生徒の皆さんが、私のことを誰も知らなかったんです。「テレビの仕事をしています」とはじめに自己紹介をしたところ、香代子さんが「全然テレビ見ないからわかんないけど、大変な世界な気がします」と言ってくれて、みんなもうんうんと頷いてくれて、なんかすごく安心しちゃったんですよね。
ヨガ自体にも魅力を感じましたが、それよりもヨガの世界に携わる人のニュートラルさ が居心地良かったんです。
真理
このウェルネスストーリーというメディアも、私自身がヨガを深めていくうちに、ヨガをやっている人の共通点は「懐が深い」とか、本当に「ニュートラル」な方が多いなと思ったことが原点です。ヨガをやっている人の魅力を伝えたいなと思い、このメディアをスタートさせました。ですから莉緒先生のお話は、とても共感できます。
莉緒先生
本当にそうですよね。
真理
それから実際にインストラクターになろうと思ったのは、どうしてですか?
莉緒先生
私の場合は、はじめからインストラクターになろうと決めてヨガを始めたわけではないんです。「ヨガとは?」と気になって深めていくうちに、ヨガを伝えたいなと思うようになりました。その活動が「インストラクター」 と呼ばれるものだった、という感じですね。
4、“自分らしくあること”を、ヨガが教えてくれた
真理
莉緒先生がヨガを始める前と、ヨガを始めてから、ご自身で感じられた変化はありましたか?
莉緒先生
生きているとどうしても見栄を張ったり、誰かに憧れてその人の真似をすることってあると思うんですよね。テレビで見たアイドルや女優さんのメイクや、洋服、髪型、言葉や考え方まで、
自分ではない誰かに憧れる みたいな……。
もちろん憧れること自体は悪いことではないですが、その人の影響で変わっていく自分を意識すると、少しずつ自分ではない何かになってしまっている気がするんですよね。
真理
それって、よくあることだと思います。
莉緒先生
当時の私もそうでした。世代的に安室ちゃんが好きで、眉毛を細くしたりとか、いろいろなふうに染まっていたんです。それで、自分が何者かわからなくなってしまい、30歳の誕生日を迎えたあたりで「自分らしさって何だろう?」 と思うようになりました。
真理
それでヨガを始めたわけですね。
莉緒先生
そうですね。ヨガを始めてから、そうした感覚がゼロになったんですよね。それまでの重荷がとれて軽くなった。自分らしくあること はなんて楽なんだろうと思うようになりました。
莉緒先生
その姿が、たとえ人から見て格好悪くても、一生懸命生きていることに格好悪さも何もないと思えてきて、
自分らしい姿を自然に受け入れられるようになったんです。 だからもう誰の真似をすることもなく、誰の言葉を借りることもなく、
“自分のヨガのレッスン” を人に伝えられるようになっていました。
自分のレッスンを伝えていけばいくほど、自分も浄化されていく感覚に包まれます。伝えることで学ぶし、自分のことも知るし、このままでいいんだと毎回毎回レッスンのたびに感じるからです。
真理
めちゃくちゃ素敵です。私もヨガを始める前は何者かになりたかったんです。自分ではない何者かになりたいと思って、たどり着いたのがヨガです。そこではじめて何者かにならなくても自分は自分のままでいいんだと、ヨガに教えられました。 今もヨガを学びながら、少しずつ「自分は自分でいいんだよ」と言い聞かせている感覚なんですよ。
莉緒先生
わかります。今、ヨガを始めて6年経ちますが、なにかに染まる前の自分に戻れた感じです。そのままの自分で今いられるから、とても楽しいし、好奇心旺盛だし。そこがヨガを始めることで一番変わった感覚ですね。
5、悩みのなかで苦しんでいても、一瞬の幸せが感じられればいい
真理
読者のなかにも「自分らしさって何だろう?」と悩んでる方は、めちゃくちゃ多いと思うんですよね。
逆に自分らしくいなきゃいけないと焦って自分らしさを外に探した結果、余計に自分が何者かわからなくなって苦しんでいる人たちもすごく多いように感じます。
だからこそ、みんなが憧れる莉緒先生みたいな女性に「ありのままの自分でいいんだよ」 と伝えてもらえると、共感してくださって、気持ちが楽になったと思って頂ける読者の方もいらっしゃると思います。わたしも今、とても感動してきちゃいました。
莉緒先生
そう言ってもらえると、うれしいですね。良かったぁ。女性って「私らしいって何だろう?」と一度は考える瞬間が絶対にきますよね。私もそれは永遠のテーマだなと思います。自分が死ぬことを考えたりするんですけど、そのときに、そういう「自分らしさって何だろう?」という答えが出るような気がしているんです。
莉緒先生
最近、山の雲を眺めていたんですよ。黒い雲もあれば白い雲もあって、速い雲もあればゆっくりとした雲もあるけれども、その隙間に見える太陽、あぁ、これが自分だ と思えたんですよね。
真理
どうしてそう感じたのでしょうか?
莉緒先生
一瞬だけでも自分らしさを発揮できればいいなぁと感じました。常に光っていなくてもいいんだと、そして
悩みのなかで苦しんでいても、一瞬の幸せとか平和が感じられればいいな、 くらいに思えたんですよね。
悪いことも雲を眺めていればどうせ晴れるのだし、だったらそっと眺めていようと、そんな感覚に包まれて、それも自分らしいなと思えて……。すみません、ちょっと抽象的ですよね。
真理
いえ、具体的にしすぎることで、逆に本質がわからなくなるなと、私は思っています。物事を徐々に抽象的に見ていくのがヨガの教えですから。だから今、莉緒先生は抽象的な話と仰いましたが、すごくわかりやすく本質を捉えたお話だと感じました!
真理
私も旅先で空を眺めたり、きれいな景色を見ているだけで、それまで悩んでいたことがちっぽけに思える瞬間があります。それって本当にシンプルなことで、理屈はいらない。
なので、例えば生徒さんで頑張りすぎている方には、立ち止まって空を見上げる時間を取ることを勧めています。
莉緒先生
本当にそうですよね。きれいな景色も、空を眺める時間も自分にとっては大切だし、自分の大切なことを満たす時間の使い方をしたいから、なるべく自分が喜べる仕事しかしたくないんですよね。誰かのものさしで生きるのではなく、自分が楽しいと思えることしかしたくないと思うと、選択肢がシンプルに狭まってきます。
真理
幸せに生きるために大切なヒントが、今の言葉に隠されている気がします。
莉緒先生
「楽しい」のなかには、必ず「苦しい」もあるじゃないですか。たとえば、会社を自分で立ちあげて運営することは、私にとって楽しいと思えることです。
でも、会社を回すためには売上げのことを考えなくてはいけなくて、そこには苦しいと感じる瞬間も、やっぱりあります。だけど、自分が楽しいと思って選んだことだからこそ、やれるところまでやってみようと自己責任で頑張れるんです。
真理
素敵です。多くの女性に本当に勇気を与える言葉だと思います。
前半のインタビューは以上です、ありがとうございました!後半でもよろしくお願いいたします!