近年注目度を高めている「筋膜リリース」。
実はヨガのポーズでも、筋膜リリースを行えることをご存知でしょうか?
ヨガのポーズで筋膜リリースを行うことで、安全に心地よく癒着した筋膜をリリースすることができるのです。
そこで今回は、
- 筋膜リリースとは?
- 筋膜リリースで得られる効果は?
- 筋膜リリースできるヨガのポーズ7選!
- おすすめ!気軽に出来る筋膜リリースグッズを紹介
- 筋膜リリースに特化したヨガの資格がある
について詳しく解説していきます!
目次
筋膜リリースとは?
筋肉や骨・内臓や血管など体を包んでいる膜のことを『筋膜』と言います。
全身の骨や筋肉を支え、筋繊維の中まで入り込んでおり、身体の形状を記憶していることから『第二の骨格』とも呼ばれている筋膜ですが、スマホやパソコンなど長時間同じ姿勢を取っていたり姿勢が悪くなると、筋膜同士・筋膜と筋肉などが癒着してしまいます。
血行不良・凝りや緊張につながり、筋肉や身体の動きを制限することがある筋膜の癒着を、様々な動きやプロップスを使い、本来の状態に戻していくことを『筋膜リリース』といいます。
筋膜リリースで得られる効果
筋膜リリースを日々行なっていると様々な効果を実感することができます。
- 筋肉の柔軟性UP
- 関節の可動域が広がる
- 身体が疲れにくくなる・怪我のしにくい身体を作ることができる
- 慢性的な肩こりや首こり・腰痛の改善
- 姿勢が整う・本来の位置に戻る
- デトックス効果UP→むくみ改善
凝り固まった筋膜の癒着が改善されることで、ただ柔軟性が高まるだけでなく、血液やリンパの流れが良くなり冷えやむくみが改善できたり、基礎代謝を上げることができます。
また、癒着が改善されることで身体や筋膜が本来の状態に戻り、姿勢の改善や疲れにくい身体を作ることもできるのです。
筋膜リリースできるヨガのポーズ7選
筋膜は長めにポーズやストレッチをキープすることで少しずつ緩まってきます。
最低でも30秒〜、慣れている方は2分程度同じ場所でキープしゆったりと呼吸を繰り返すように意識しながら行うことがとても重要です。
ではここからは筋膜リリースできるヨガのポーズを7つ紹介していきます!
①真珠貝のポーズ
真珠貝のポーズでは、吐く息と共に前屈を深めることでお尻周り・下半身の筋膜をリリースしていきます。
②足を前の方に置く
③吐く息と共に前屈・余裕があれば膝の下から手を通して両手で足先を包み込む
④吸って、余裕があれば吐く息更におでこを足先に近づけるように前屈する
〜ここで可能な限りゆっくりと呼吸しキープする〜
【ポイント】
・反動は使わずに、いつでも吐く息が伸びを深めていくイメージ!
・痛みがあれば無理はせずに、長くキープできる場所を探っていく
そり猫のポーズ
スマホやパソコン等で縮こまりやすい胸や脇・身体の前側をじんわり広げていきます。
②吐く息に合わせて胸を床に近づける。(※お尻の真下に膝が来るように)
③余裕があれば顎を床につける。呼吸がしにくければおでこが床でOK!
④吐く息じんわりと脇や胸の前側が広がっていくようなイメージでキープ!
【ポイント】
・腰が反らないよう、下腹を引き入れて腰を守っておく
・胸や脇腹あたりに呼吸が出入りする感覚に意識を向けて内側から身体を広げていくイメージ!
③ダウンドッグ
レッスンでも頻出のポーズですが、足踏みを入れることで、ふくらはぎや腿裏をじんわりと伸ばし更に全身の巡りを促します。
②手のひらでしっかりマットを捉えながら、吐く息でお尻を斜め上に持ち上げる
※背中が丸まったりポーズがとりにくければ、膝を曲げて踵を浮かせる。背中が心地よく伸びる方を選択する
③土台が安定したら、吸う息で片膝緩めて→吐く息で踵を床に近づけるように踏み込む。吸う息で反対の膝を緩めて→吐く息で踵を床に
④3を呼吸に合わせてゆっくりと丁寧に繰り返す。
⑤全身が緩み身体が温まってきたら動きを止めてダウンドッグでキープする
【ポイント】
・足の付け根から引き込んでお尻を高く持ち上げるように!
・吸う息で少し背中が伸びて、吐く息で更にじんわりとお腹と前腿が近づくイメージ!
④三日月のポーズ(+バリエーション)
おへその横から内腿に向かってついている大腰筋・腸腰筋・股関節周りを心地よく伸ばすことができるポーズです。
②両手はカップハンズ・一度吸って、吐く息腰を落としていく
※この時かかとの上に膝が来るように、最初に足の位置を整えておきましょう
③吸う息で両手をあげて目線も斜め上に。吐く息余裕があれば更に腰を落としていく
【ポイント】
・下腹を引き入れてしっかりと骨盤を起こしていく
・足の親指でマットを踏み込みながら、その力で吸う息心地よく上に伸びていくイメージ!
☆更に余裕がある方は、三日月のポーズから更に発展させてみましょう!↓
⑤前についている足と同じ方の手を背中の後ろの回すようにツイストする
⑥吸う息で後ろ足の膝を曲げて足の甲を掴む
⑦余裕があれば吸う息で背中伸ばして、吐く息に合わせて少しツイスト深めつつ踵がお尻に近づくようにする
※ついている膝が痛ければ膝の下にタオルを挟みましょう
⑤ハーフピジョン
長時間同じ姿勢や座った姿勢でとにかく凝り固まりやすいお尻にアプローチできるハーフピジョンです。痛みも出やすいので、無理せず心地よい場所を探るように動きましょう。
※余裕がある方は、脛がマットの前と平行になるように足をセットしましょう
②足の左右に両手を付き、上体を持ち上げ軽く顎を引く。少しキープしてもOK!
③吐く息で方の真下に肘をついて、手のひらはマットに。少し左右に揺れたり左の骨盤を右の踵に近づけたりして心地よい場所を見つける。
④更に余裕があれば両手を身体の前に伸ばしておでこを床につく。(両手を重ねておでこを手の甲に乗せてもOK!)
⑤ここで深く呼吸しながら長めにキープ!
【ポイント】
①左右の骨盤が床と平行になるようにキープする
(辛ければお尻の下にタオルを挟んだり、後ろ足曲げて引き寄せながら調整しましょう)
②お尻周り・股関節周りがじんわりと弛んでいくようにじっくり丁寧に呼吸していく
⑥門のポーズ
悪い姿勢や猫背などで縮こまりやすい体側を大きく広げるようにキープしていきます。門のポーズでは呼吸がしやすくなる効果もあります◎
②骨盤の真下に膝が来るようにセット。膝に痛みがあればタオルを膝の下に敷きましょう
③右手は軽く腿の上に添えて、吸う息で左手を上げる→吐いて身体を側屈させる。目線は斜め上に向けて、胸周りを少し天井に広げるようにキープしましょう
【ポイント】
・身体を倒す、というよりも斜め上に伸び上がるイメージ!肋骨と腰骨を遠くに引き離していく!
・腿の外から指先までが大きく広がるようにキープしながらゆっくり呼吸を繰り返すことで、肋骨の間にある肋間筋を一つずつ丁寧に緩めていくイメージ!
仰向けの英雄座のポーズ(片足バージョン)
反り腰や、間違った身体の使い方をすることでパンパンに張りやすい腿の前側にアプローチしていきます。腰や膝に痛みがある方はお休みしましょう。
②まずは両肘をお尻の後ろについて少しずつ状態を倒していく
③下腹を引き入れながら背中を床についてキープ!腿の前をじんわりと伸ばしていく
【ポイント】
・腰が反りやすいので下腹をしっかりと引き入れておくことで更に腿前を伸ばせる
・呼吸が止まるほど頑張らず、いつでも呼吸がしやすい場所を優先して選択していく
おすすめ!気軽に出来る筋膜リリースグッズを紹介
日常的に筋膜リリースを行うことで、より筋膜リリースの効果を実感です。
ここでは、自宅でも筋膜をリリースできるお手軽なグッズを紹介していきます!
1番おすすめ!ピラティスボール
癒着した筋膜を緩めたい!となると、どうしても強く圧をかけたりゴリゴリと緩めたくなりますが、あまりに強くやりすぎてしまうと、筋膜自体を傷つけてしまう可能性があるためよくありません。
そこで一番おすすめしたいのが、ピラティスボールです!
ピラティスボールでは圧が「点」ではなく『面』でかけることができ、筋膜への負担を減らしながら丁寧に癒着を緩めることができます。
また圧をかけるだけでなく、転がしたり土台として使うことができ幅広い用途で使用することができます。
テニスボール
ピラティスボールよりも更に部分的にアプローチしたい方は、テニスボールもおすすめです。
お尻や肩甲骨と背骨の間など、凝りを感じやすい場所に置いて自重をじんわりとかけることで筋膜をリリースすることができます。
また、足裏で踏んでコロコロと転がすことで、下半身の疲れを解消できる他、前屈を深めることができるなど、細かくアプローチすることができるグッズです。
バスタオル
もっと手軽に筋膜リリースを取り入れたい方は、バスタオルを使いましょう。
仰向けになり、上げた片足の裏にタオルを引っ掛けることでふくらはぎや腿裏をじんわりと伸ばすことができます。
バスタオルであればわざわざ買う必要がないので、今すぐにでも始めることができます。
フォームローラー
筋膜リリースといえば、フォームローラーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
フォームローラーを使えば、手っ取り早く広範囲を緩めることができます。
特に腿の外側や前側・背中など、アプローチしにくく癒着も強い場所に使用することで筋膜をリリースすることができます。
ただどうしても強く激しく行いやすいので、痛みが強ければ他のグッズを使っていきましょう。
筋膜リリースに特化したヨガの資格がある
ヨガの資格といえばRYT200やマタニティヨガなどをイメージするかと思いますが、実は筋膜リリースに特化したヨガインストラクターの養成講座なども行われています。
近年筋膜リリースの注目度が上がっているからこそ、ヨガを使って安全に快適に・より効果を感じることができるような知識を取り入れることができるので、インストラクターをしてる方もそうでない方も、興味がある方はぜひ検索してみてくださいね。
筋膜リリースを習慣化し、自分自身を労わろう!
今回は筋膜リリースについて紹介していきました。
筋膜は骨格を記憶しているので、1回や2回では本来の位置に身体が戻る感覚は感じられないかもしれません。
しかし、コツコツ毎日5分でも10分でも続けることで確実に身体は変わっていくので、朝一番・お風呂上がりや寝る前などの隙間時間を見つけて習慣化してみてくださいね。
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