ホームヨガヨガポーズ瞑想への入り口!!ヨガの呼吸法のなかでもヒーリング効果が高い「ブラーマリー呼吸法」とは

瞑想への入り口!!ヨガの呼吸法のなかでもヒーリング効果が高い「ブラーマリー呼吸法」とは

一部のページは広告から収益を得ています(詳細へ
\ スキマ時間で資格が取れる! /spot_img

ヨガのなかでも最も重要とも言える呼吸法には様々な種類がありますが、「ブラーマリー」という呼吸法をご存知ですか?

ヨガクラスではあまり練習することがない呼吸法ですが、ヨガインストラクターの方、ヨガインストラクターを目指す方ならば知っておきたい呼吸法のひとつです。

今回はマインドの鎮まりや瞑想の静けさを味わうことができる呼吸法「ブラーマリー」をご紹介します!ブラーマリーのプラクティス後の体感が、きっとあなたを瞑想に導いてくれることでしょう!

1. ヨガにおける呼吸の重要性とは?

「Yoga」という言葉は「Ya」=呼吸、「A」=守ってくれるもの、「U」=つながり、「Ga」=先生を指すと伝統的なヨガでは伝えられています。

ヨガにおいて重要なことのひとつには、このYogaの「Ya」が指し示しているとおり「呼吸」があげられます。

現代では、ヨガと言えば一般的には身体を使ったアーサナ(ポーズ)の練習をイメージしますが、初期のヨガでは、アーサナとは「蓮華座」を指し、このアーサナ(坐法)が瞑想の基礎となっていました。

心身の在り方を整えて清らかに保つための生き方のガイドラインとも言えるヤマ(禁戒)、ニヤマ(勧戒)、そして心身の土台である坐法(アーサナ)を整え、呼吸をコントロール(プラーナヤーマ)し、五感をコントロール(プラティヤーハラ)して、集中(ダーラナ)を促しマインドを鎮め、瞑想(ディヤーナ)からさらに瞑想の究極の状態(サマディ)に到達することがヨガ本来の目的でした。

そして、このヨガの段階的な練習(八支則)は、無意識的な在り方から意識的な在り方をする練習とも言え、そのために「意識的な呼吸」の練習が重要となります。

近代ではアーサナ主体のヨガが多くの方々に実践されており、流派やヨガスタイルによって様々な捉え方がありますが、ヨガは呼吸を犠牲にしてアーサナの完成を目指すものではなく、アーサナを使って呼吸を深めるものです。

呼吸なくしてヨガの深まりはありません。

私たちの心と身体をつなげてくれる呼吸は、命の営みそのものです。

その呼吸に立ち返ることこそ、あなたの心を和らげ、心身の安定と健やかさを培い、瞑想へ、そして自己の本質へと導いてくれることでしょう。

2. ブラーマリー呼吸法とは?

ヨガには様々な呼吸法がありますが、今回ご紹介する「ブラーマリー」とは、サンスクリット語で「大きなメスの蜂」を意味し、蜂の羽音のような音を出す呼吸法です。

ハミングをするように音を出すことで頭蓋骨に振動音が響くため、その余韻を味わうことで心が鎮まりやすくなります。

また、この「ブラーマリー・プラーナヤーマ」は、ハタ・ヨーガの原典「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」にも紹介されており、この呼吸法をおこなうことで「アーナンダ(歓喜、幸福)」が生じたと記されています。

マインドがせわしないときや、やるべきことで心も頭も一杯一杯なとき、ストレスを感じているときなどにも、このブラーマリーの実践によって心地よい静けさを感じることができ、心の穏やかさを取り戻すことができるため、「アーナンダ」と言われるような至福を感じることがきっとできるでしょう。

3. ブラーマリー呼吸法の効果

ヨガの呼吸法には、自律神経のバランスを整える、質の良い睡眠を促す、心肺機能や胃腸の働きが整えられる、免疫力のアップ、血行促進、冷えの改善、アンチエイジング、リラックス効果、集中力を養う、心の安定や穏やかさを培うなどの効果が期待できます。

ブラーマリーももちろんそれらの効果が期待できますが、さらにヒーリング効果が高いというのが、ブラーマリーの最も特徴的な効果だと言えます。

また、吐くときに音を出すことに集中するため、吐く息が自然と長くなります。

そのため、日常生活やヨガをおこなうときにも浅い呼吸になりがちな方にとって、ブラーマリーの練習は吐く息を長くするコツがわかりやすく、深い呼吸が身に付きやすくなります。

さらに、ご自分が出した蜂の羽音のような音を頭蓋骨に振動させ、その音と振動の余韻を感じることで、マインドが鎮まり、瞑想で味わうことができる心の静けさや穏やかさを体感することができます。

こうした瞑想で感じることができる内なる静けさや至福の体感を積み重ねることで、心配や不安、怒りを和らげ、乱れた心を落ち着かせ、心の安定を培うことにつながります。

こうしたヒーリング効果が高いブラーマリーは、不眠症でお悩みの方に質の良い睡眠へと導く効果も期待できるためおすすめです。

睡眠前や瞑想の前におこなうことで、よりブラーマリーの効果を実感できるでしょう。

4. ブラーマリー呼吸法の練習方法

一般的にはブラーマリーはアーサナの後に座った状態で練習をすることが推奨されています。

① 背骨が心地よく伸びる安定した座り方を選び、やさしく目を閉じましょう。
② 数回深呼吸してリラックスしましょう。
③ 両耳を人差し指でふさぎます。
④ 口を軽く閉じて鼻から息を吸い、鼻から吐くときにやわらかくハミングをするように「んーーーーー」と音を出し、その振動音を頭蓋骨内に響かせるようにします。
⑤ ④を10~20回程度繰り返しおこなってみてください。
⑥ 終了したら、ブラーマリーの余韻を感じましょう。

ブラーマリーを深めるポイント

吐くときにハミングをする際、まるで頭の中に蜂が飛んでいるかのように音を出してみましょう。

どんな呼吸法も同様ですが、肩に力が入ったり、無理をして息苦しさがないように心地良いペースで、心や身体、そして顔全体もリラックスしておこなってみてください。

ブラーマリーをおこなっている最中や、またその後におこる繊細な音の響きや余韻、振動、イメージなどに集中をしてみましょう。

ブラーマリーは音や振動の余韻を身体の内側でしっかりと味わうことが重要ですので、さらに体感を深めるために親指で耳をふさぎ、その他の指で目をやさしく覆うようにすると、外側の情報がシャットアウトされ、内側に集中することができます。

伝統的な方法では、息を吸った後クンバカ(止息)をおこない、シャーンムキー・ムドラ(親指で耳をふさぎ、人差し指で目を、中指で鼻を、薬指と小指で口をふさぐ)をおこなってから息を吐いていく方法などがありますが、こうした方法は熟練した指導者の下でおこなうことをおすすめします。

5. 様々な呼吸法が導くヨガの深まり・瞑想へ

普段、無意識に呼吸をし、常に外側の情報に翻弄され、無意識的な反応をしながら生活している私たちは、「本来の自己」を見失って生きているとヨガでは考えています。

ヨガ本来の目的は、この「本来の自己(プルシャ)」に戻ること。

そのためにはまずマインドを鎮める必要があります。

Yogaの語源である「Yuj(つなぐ)」が指し示すように、呼吸が私たちの心と身体をつなげ、心・マインドを鎮めてくれます。

ヨガの呼吸法を通じて、呼吸をコントロールする方法を身に付けることにより、揺れ動く心を鎮め、心身を浄化して初めて自己の内側に向かう準備ができるのです。

今回ご紹介したブラーマリーはヒーリング効果が高く、瞑想をおこなったときの内なる幸福を味わうことができる呼吸法です。

こうしたヨガの呼吸法を通じて、ストレスを解消し、心を穏やかに保ち、心身の健やかさを培い、心の安定と、瞑想へ、さらにはヨガ本来の目的であるあなた本来の生き方につながりますように…!

瞑想についての詳しい説明はこちら。
初心者のための瞑想完全ガイド 効果的なやり方・おすすめポーズから疑問点まで解決!

横幕 真理
横幕 真理
今まで3000名(2024年1月1日現在)の受講生を抱える業界最大手のヨガ・ピラティススクールMAJOLIの社長。

自らプロデュースするヨガ・ピラティス講座や著書「New Me~わたしだけの新しい人生の見つけ方~」を通じて、多くの人々にウェルネスを通じて新しい人生の価値や可能性を伝えてる活動をしています。

ヨガ、ピラティス、ダイエットを通じて、現代を生きる女性のキャリアアップや生き方を提唱するメディア創りがしたい。 「ウェルネスで世界をハッピーに」そんな情熱とヴィジョンをもって、読者の心身の健康と豊かな人生をサポートするウェルネスストーリーを運営していきます♥
執筆者の最新記事

庄司ゆうこさんに横幕真理が聴く!「夢を叶えるマインドセット」

真理 みなさんこんにちは! 横幕真理です。 今回は、ヨガインストラクター養成スクールや、会員制ヨガスタ...

WINメディテーション創始者・兼下真由子先生に訊く「自己実現の方法」

真理 皆さん、こんにちは。 横幕真理です。 今回は、数々のトップアスリートやアーティストを自己実現に導...

ピラティスで腰痛が悪化する原因5つと対策4つ【エクササイズ例あり】

なぜピラティスで腰痛が悪化する人がいるの? 腰痛を改善するためにピラティスで気をつけるべきことは? 腰痛改善におすす...

『ビリギャル』小林さやかさんに横幕真理が聞く!ビリからのキャリアの築き方

「不可能への挑戦」とか「不可能を可能にする」という言葉には、かっこいい響きがありますよね。でも、それを現実に実行するとな...

この記事はお役に立ちましたか?よかったらコメントで教えて下さい。

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

おすすめ関連記事

満月・新月の日におすすめ!ヨガ【月礼拝】のやり方をマスターしよう!

ヨガを練習されている方々の中には、太陽礼拝を練習に取り入れている方々が多くいらっしゃることと思います。 本来、ヨガ...

ヨガ八支則(はっしそく)とは?なぜヤマニヤマの教えは大事なのか

ヨガをしていると耳にする「八支則」や「ヤマニヤマ」とは、なんのことかご存知ですか? 「八支則」は、ヨガの哲学書「ヨ...

5分の朝ヨガYouTube【16選】初心者向きのおすすめ動画まとめ

おうち時間が増えた今、運動する機会がなく体が訛りがちです。そんなときは、おうちで手軽にできるヨガが一番! 身体的に...

英雄のポーズ4つのやり方と効果を紹介!股関節の柔軟性をUPしよう

ヨガのポーズは100、200あるとも言われています。 その中の一つである「英雄のポーズ」は、ヨガのレッスンでもよく...

2024年サップヨガまとめ!おすすめ体験スポット6選と資格取得先7選

春から夏・秋に向けて満喫できるサップ(SUP)ヨガ。海や川、湖を楽しめるアクティビティとしても人気があります。 サ...

2大瞑想「サマタ」と「ヴィパッサナー」あなたに適した瞑想はどっち?

瞑想の種類は、人の数だけ存在するといわれるほどに多様です。身体的なものから、呼吸や感覚を使ったもの、より微細なものなど様...

休憩だけじゃない!シャバーサナ【亡骸のポーズ】の効果ややり方を解説

シャバーサナ(シャヴァーサナ/シャバアーサナ)は、日本では、亡骸・死体・屍のポーズとも呼ばれています。サンスクリット語で...

ヴィンヤサヨガとは【解説】流れるように動く!ヴィンヤサヨガの4つの魅力

動くヨガは「とにかく運動をしたい、身体を動かしたい」と考えている人におすすめのヨガ。その中でもトップクラスの運動量を誇る...
最新記事

ピラティスエクササイズで生理痛がこう変わった!私の生理痛緩和体験談

あるアンケートを参考にすると、生理痛が重いと感じている方は66%もいるそうです。(マイナビニュース・マイナビウーマン調べ...

ピラティス講師監修「マッサージガンの使い方ガイド」 初心者は足裏が間違いなし!

ピラティスインストラクターのchitoseです。 私は現在、理学療法士とピラティスインストラクターのWワークをしていま...

ピラティスマシンはどう違うの?代表的な4種類を徹底解説!

ピラティスマシンには、多くの種類があることを知っていますか? 身体を引き締めたり、姿勢を良くしたい人に人気のピラテ...

効果大!使って良かったダイエットグッズ【19選】口コミ評判まとめ

ダイエットグッズで自宅でも効率よくダイエットをしたい!でも、どんなものを購入して良いかわからない・・・という方必見! ...

100均で買えるおすすめダイエットグッズ【11選】口コミ評判まとめ

ダイエットをしたい!でもあまりお金はかけられない・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか? そんな方におす...

ピラティス後に頭痛がする方へ、その原因と誰でも出来る対処法をお伝えします!

ピラティスをしている時や、ピラティスの後に頭痛がして心配になることがありませんか? 私はピラティスインストラクター...

「垂れたヒップをどうにかしたい」何歳からでも叶う!ピラティス・ヒップアップ方法

クライアント様からお聞きする悩みNO1は「垂れたヒップをどうにかしたい」。 年齢ともに下がりやすいヒップは、自分で...

首のコリ・ストレートネックが2カ月のピラティスで改善!実例を元に効果的なエクササイズを紹介

私は副業でフリーのピラティスインストラクターとして活動しています。ここ最近、ストレートネックに悩む生徒さんが増えているよ...

人気記事ランキング

ライター体験談

資格合宿レポート

編集部おすすめ記事

ピラティスインストラクター資格はどこがいい?種類、選び方、PMA団体をご紹介

昨今、フィットネスがブームになり、その中でもピラティスはとても人気が高くなっています。 そんなピラティスですが、イ...

ヨガ・ピラティスのイベントまとめ【2024年10月まで】

このページでは誰でも参加できるヨガ・ピラティスのイベント情報を一覧で掲載します。 ぜひ参考にしてください。 ...

ピラティスインストラクター資格【通信講座】おすすめ7選

近年、人気が高く注目されているピラティス。 ご自身の身体のメンテナンスとしてピラティスを行ううちに、「インストラク...

ピラティス開業したい方必見!方法とフランチャイズ募集スタジオまとめ【2024年版】

ピラティスは小さなスペーがあればレッスンが出来るため、小規模でスタートできるビジネスです。 ピラティススタジオの開業は...

Interview

特別インタビュー

女性経営者
勝 友美


女優・ヨガインストラクター
松本 莉緒

日本のヨガ第一人者
ケン ハラクマ

ビリギャル
小林 さやか

モデル・実業家
MALIA.