ピラティスインストラクターを目指す方にとって、資格取得は重要なステップです。調べてみると、色々な団体やコースがあってどれがいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、国際的なピラティス教育団体のひとつ、PHI Pilates(PHIピラティス)について紹介します。
PHIピラティスの特徴やコースの概要、メリット・デメリット、そして向いている人、向いていない人について徹底的に解説します。
国際的に認められた資格、柔軟な学習システム、そして幅広い指導スキルの習得など、PHIピラティスの特徴と魅力を詳しく紹介します。
ピラティスインストラクターを目指す方はもちろん、ピラティスに興味のある方にも参考になる情報が満載ですよ。
目次
そもそも、養成コースとは
ピラティスインストラクターの資格は、専門知識と技術を証明する重要な手段です。
資格がなくてもピラティスを教えることは可能ですが、質の高い指導を行うためには、単にエクササイズを知っているだけでは不十分です。
効果的な指導には、ピラティスの理論的理解、実践的な技術、解剖学の知識、そして実際の指導スキルが必要です。
これらを効率的に学べるのが、資格養成コースです。
養成コースで学べる代表的なものには以下があります。
- ピラティスの歴史や概要
- 具体的なエクササイズやその技術
- クラスを組み立て方
- ピラティスを理解するための解剖学
- 指導法(ティーチング)
ピラティス資格は民間資格であるため、国家資格と比べてカリキュラムや内容が柔軟です。
様々な団体が独自の視点で資格制度を設けているため、学習内容やカリキュラムにそれぞれの特色があります。
確かに、たくさんの選択肢があると「どれを選んだらいいんだろう?」って迷うかもしれません。
しかし、色々なコースがあるということは、自分の目的、ライフスタイル、学びたい内容に合わせて自分に合った資格や団体を選ぶことができるというメリットもあるのです。
だから、たくさんの選択肢があることを楽しんでくださいね。きっと、あなたの夢への第一歩になる、あなたにぴったりの資格が見つかるはずですよ。
PHIピラティス 資格認定養成コースの特徴
・理学療法やスポーツ医学、リハビリテーションの知識を取り入れたモダンピラティス
・8つの基本コースと、特別プログラムコースからなる養成コース
PHIピラティスの特徴
PHIピラティスは教育学博士(D.Ed.)、MPT(理学療法修士)およびATC(NATA公認アスレチックトレーナー)等の資格を持つ、クリスティン・ロマニ・ルビィ氏が設立した団体です。
創始者が理学療法士であり、アスレチックトレーナーであることから、PHIピラティスのアプローチは、『コンテンポラリー(モダン)』と呼ばれる現代の解剖学やスポーツ医学、リハビリテーションの知識を取り入れたスタイルです。
『メディカルとフィットネスの融合』をコンセプトに、以下の特徴があります。
学術的に証明されたエクササイズを用い、姿勢の評価や改善に特化したのプログラムを提供
幅広い人への対応:
トップアスリートから高齢者まで、一人ひとりに合わせたエクササイズのアレンジが可能
PHIピラティスは、ピラティスを身体の機能改善やパフォーマンスアップのための有効なツールとして位置づけています。
「クライアントがエクササイズに合わせる」のではなく、「クライアントにエクササイズを合わせる」ことが特徴で、そのことが高齢者からトップアスリートまで幅広く対応を可能にしています。
PHIピラティスのピラティス
では実際、PHIピラティスはどういう感じなのでしょうか?
他の流派や団体と比較した場合、PHIピラティスのインストラクターのレッスンの感想として共通して感じる特徴には、以下のようなことがあげられます。
※あくまで私個人の感想ですので、参考程度にしてください。
- ダンスのような優雅なエクササイズというよりも、筋力トレーニングの要素が強いリハビリテーション的な運動
- そのため、レッスン後に筋肉痛を感じたり、筋肉を使った実感が得やすい
- しかし、過度にきつかったり、無理な動きや運動をさせられることはない
- 動きに流れるようなフロー感は少なめで、個々のエクササイズが独立している印象
- インストラクターは動きの修正というよりも、姿勢や形の修正に重点を置いているように感じる
また、一人ひとりに合わせた調整や対応を重視している点からも、集団指導(グループレッスン)より個別指導(パーソナル)向きかもしれません。
オーダーメイドプログラムのためには
ひとり一人の状態や目的に応じた『オーダーメイドのプログラム』を提供するには、その状態を見極め、適切な修正やアドバイスができる知識が必要です。
そのため、養成コースの中で学ぶ内容は、人によっては難しいと感じるかもしれません。
理学療法士やスポーツトレーナーとしての経験がない人や、今まで解剖学などに触れたことが無い人は、代表的な骨や筋肉の名前と働きなどについて前もって学んでおくと良いでしょう。
資格認定養成コースの特徴
PHIピラティスの資格認定養成コースは、マットやマシン毎にコースが分かれているユニットシステムです。
ユニットには、8つの基本コースと、特別プログラムコース(ユアバック®)があります。
- Mat マット Ⅰ/Ⅱコース
- Props プロップスコース
- Barrel バレルコース
- Chair チェアコース
- Reformer リフォーマーⅠコース
- Reformer リフォーマーⅡコース
- Reformer リフォーマーⅢコース
- Tower タワーコース
- YUR® BACKユアバック®コース
PHIピラティスの資格認定養成コースでは、一度に全てを学ぶのではなく、必要に応じて少しずつ取得していけることが特徴です。
学びたい内容や自分のライフスタイルに合わせて、時間を空けて他のコースを受講するなど、柔軟な受講が可能です。このため、未経験者でも気軽に挑戦しやすいメリットがあります。
ただし、初めてPHI Pilates インストラクターコースを受講する場合は、必ず基本コースのマットⅠ/Ⅱから始める必要があります。
既に以下のいずれかの資格を保有している場合は、リフォーマーⅠから受講することも可能です。
- 医療・保健分野に関連した国家資格
- 健康運動指導士
- NATABOC-ATC
- JASPO-AT
- JATI-ATI
- PHI以外のピラティス資格保有者
また、基本の8コースを修了すると、一通りのピラティスマシンが指導可能なコンプリヘンシブインストラクター(フル認定)として活動することができます。
資格取得までの道のり
資格取得までの期間
初めてピラティスインストラクターの資格を目指す人が受講する、Mat マット Ⅰ/Ⅱコースの場合
最短で、受講開始から約2か月で資格取得が可能です。
①:4日間の講習(1日7時間)
※多くの場合、以下のいずれかの形式で、期間は1カ月ほど
- 連続する2日間を2回(計4日間)
- 週1回の4週間(計4日間)
↓
②:試験対策期間(1カ月ほど)
↓
③:試験
※試験対策期間(試験までの日程)はコースによって異なる場合があります
※その他のコースは、2日間(バレルコースは1日)の講習 → 試験 です。
費用
Mat マット Ⅰ/Ⅱコースの場合、受講費用は以下の通りです。
受講費用 254,100円 (税込)
製本テキスト 4,043円 (税込 送料込)
※購入任意
8つの基本コースと、特別プログラムコースの受講料は以下の通りです。
インストラクター養成コース | 受講料 (税込) | 製本テキスト (税込・送料込) ※購入任意 |
Mat(マット)I/II | 254,100円 | 4,043円 |
Props(プロップス) | 135,269円 | 4,043円 |
Barrel(バレル) | 83,790円 | 3,696円 |
Chair(チェア) | 168,840円 | 4,043円 |
Tower(タワー) | 231,000円 | 5,000円 |
Reformer(リフォーマー)I | 231,000円 (外部資格保有者 277,200円) |
Amazonで購入可能 |
Reformer(リフォーマー)II | 231,000円 | |
Reformer(リフォーマー)Ⅲ | 231,000円 | |
YUR® BACK(ユアバック®) | 113,190円(ゴムバンド・ボール付 ) | 3,696円 |
PHIピラティス資格認定養成コースのメリット、デメリット
メリット
- PMA(Pilates Method Alliance)認定の資格団体
- 解剖学などを基にした幅広い人に対応した指導が学べる
- ユニットシステムのため、必要に応じたコース選びができる
- マスタートレーナーが多く、全国各地で養成コースが開催されている
PHIピラティスは、国際的な非営利組織であるPMA(Pilates Method Alliance)に認定された資格団体です。
民間資格ですが、世界中どこでもインストラクターとして通用する資格と認められているため、ピラティススタジオなどへの就職や仕事を受ける際に有利です。
また、ピラティススタジオ以外に、以下のような場所でも活躍することができます。
- 接骨院、鍼灸院
- 医療機関(病院・クリニック・リハビリテーション施設など)
- スポーツクラブ、フィットネスジム、ヨガスタジオ
- 団体(スポーツプロチーム、実業団、法人など)
- 開業(フリーランスなど)
解剖学など様々なタイプの人への指導に役立つ知識が身に着くため、一人ひとりに寄りそったピラティスを指導したい人にもおすすめです。
コースもユニットシステムで、全国各地で開催されているため、自分の目的やライフスタイルに合わせて受講しやすい点も魅力です。
デメリット
- 人によっては、解剖学などが難しく感じる場合がある
- コンプリヘンシブ(フル認定)を目指す場合は割高になる可能性がある
ひとり一人の状態や目的に応じた『オーダーメイドのプログラム』を提供するには、その状態を見極め、適切な修正やアドバイスができる知識が必要です。そのため、養成コースの中で学ぶ内容は、人によっては難しいと感じるかもしれません。
理学療法士やスポーツトレーナーとしての経験がない人や、今まで解剖学などに触れたことが無い人は、代表的な骨や筋肉の名前と働きなどについて前もって学んでおくと良いかもしれません。
ユニットシステムも柔軟に受講できる反面、コンプリヘンシブ認定を目指す場合、トータルで考えると他の団体のコンプリヘンシブコースと比べて必ずしも安くはありません。
Reformer(リフォーマー)Ⅲのような、上級コースになると他のコースに比べて、開催そのものが少なめです。そのため、コンプリヘンシブ認定までに時間がかかる場合があります。
PHIピラティスはどんな人におすすめ?
おすすめな人
これまでの解説から、PHIピラティスに適している人は以下のような人です!
- 国際的に通用する資格を取得したい人
- 医療・リハビリ分野に興味がある人
- 幅広い層や一人ひとりに対応できるピラティスを提供したい人
- 姿勢改善に特化したピラティスを学びたい人
- 解剖学や運動学の知識を深めたい人
PHIピラティスはPMA認定の資格であるため、世界中で通用する資格を目指す人におすすめです。理学療法やスポーツ医学の知識を取り入れているため、医療やリハビリテーションに関心のある人に適しています。
機能解剖学的アプローチを重視しているため、身体の仕組みについて詳しく学びたい人、姿勢改善に興味や関心がある人にもおすすめです。
クライアントに合わせたオーダーメイドのプログラムを提供できるため、パーソナルでの指導を重視する人にも向いています。
おすすめしない人
- 解剖学や医学的知識に苦手意識がある人
- リフォーマーだけのコースを学びたい人
- コンプリヘンシブ認定を短期間、低予算で取得した人
- パーソナルには興味がなく、グループレッスンのみ指導したい人
- 古典的なピラティスを学びたい人
PHIピラティスは解剖学や運動学の知識を基にしたピラティスのため、これらの分野に苦手意識がある人には難しいかもしれません。
リフォーマーから受講することも可能ですが、他団体のピラティス資格などを持っている必要があるため、マットピラティスからではなく、話題のマシンピラティスの資格から取得したいという人にもおすすめしません。
始めからコンプリヘンシブ認定を目指している場合、他の団体と比べて取得までに時間がかかったり、費用が高くなる可能性があります。
大人数のグループレッスンはピラティスの知識とは別にグループレッスンならではのティーチングテクニックが必要になります。
そのため、一からグループレッスンの指導法を学びたい人にとって、個別対応を重視しているPHIピラティスは適していない可能性があります。
また、解剖学やスポーツ医学、リハビリテーションの知識を活かした現代的なピラティスは、オリジナルを重視するクラシカルピラティスとは相反する部分があるため、古典的なピラティスを学びたい人にも向いていません。
PHIピラティスに興味を持ったら
PHIピラティスでは、マットⅠ/Ⅱインストラクターコースの受講に向けた体験セミナーを開催しています。
- 持ち物:筆記用具、動きやすい服装
- 受講料:3,000円(税込)
- 時間:2時間30分
このセミナーでは、実技を交えながらPHIピラティスの特徴や養成コースについて学べます。また、実際の現場でのピラティスの活用方法も知ることができますよ。
コース詳細、開催スケジュール詳細はこちら
>>PHI Pilates マットⅠ/Ⅱ養成コース体験会
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