私は今年、異業種からピラティスインストラクターに転職をしました。前職とは1日のスケジュールも大きく異なり、生活リズムも変化しました。
これからインストラクターを目指そうという方の中には、
「ピラティスインストラクターってしんどいの?」
「研修期間はどれくらいあるのだろう。」
「インストラクターの1日はどんな感じなのだろう。」
「実際に働いてみてどのような生活になるのかな。」
など、不安に思っている方も多いでしょう。
この記事では、
・インストラクターとしてデビューするまでどのような研修期間を過ごしていたか
・インストラクターはどのような1日を過ごしているのか
・実際にデビューして感じているギャップ
などについてご紹介します。
前回の記事はこちら
>>11年勤めた小学校教員からピラティスインストラクターへ!転職して感じるリアルなメリット・デメリット教えます
目次
研修からインストラクターデビューまで
まず、入社してから1か月間は社内研修がありました。同じタイミングで入社した同期が2人居たので、毎日10時から19時まで一緒に研修を受けていました。
研修は、座学で基礎知識を学ぶ日もあれば、実際にピラティスで身体を動かす日もありました。また、先輩インストラクターのレッスンを受けたり見学したりもします。
それぞれどのような研修を受けたのか、具体的に解説していきますね。
座学研修
私達はほぼ未経験からのスタートだったので、ピラティスの起源や考え方などについて一から学びました。また、解剖学や生理学など人の身体についても学びます。
身体の構造や機能について理解することで、レッスンの時に活かせるようにするためです。
最初は言葉の意味が全く分からず、覚える量も膨大で驚きました。
全部習得できるか不安でしたが、毎日の目標を決めて一つずつクリアしていくことで、マニュアルにある一通りの基礎知識を身に付けることができました。
実技研修
私のスタジオはマシンピラティス中心のレッスンですが、研修ではマットピラティスとマシンピラティス両方の基本的なエクササイズについて学びます。実際に身体を動かしながら、正しいフォームや指導方法について習得していきます。
同期と動きを見合ってアドバイスし合ったり、教え合ったりしながら学んでいくことで、実際のレッスンに活かせるようにしました。
研修中の1日の流れ
研修内容は盛り沢山で、1日のスケジュールは日によって様々でした。今回は基本の1日のスケジュールをピックアップしてご紹介します。
10:00~13:00 座学
10時に空きスタジオに出勤し、その日のスケジュールを確認。
解剖学や生理学、ピラティスの基礎知識について座学で学んでいきます。
13:00~14:00 お昼休憩
同期2人と一緒に研修を受けていたので、3人揃って昼休憩を取りました。研修の内容を振り返りながら雑談したり、午後の予定を互いに確認したりすることで、インプットとアウトプットを効率的に行うことができました。
同期の存在はとてもありがたく、研修を乗り越えられたのは同期が居たからだと思っています。
14:00~18:00 座学&実技研修
リフォーマーの数に限りがあるので、交代で使いながら実技研修を行います。マニュアルの動画を見ながら、正しい身体の動かし方を学んだり不良姿勢への声掛けの仕方を考えたりします。
18:00~19:00 ロールプレイング・まとめ
最後に、インストラクター役とお客様役に分かれてロールプレイングをします。学んだことをアウトプットするためにはとても有意義な時間でした。
ロールプレイングが終わった後は、インストラクターとして相応しい立ち振る舞いや言葉使いになるよう、同期とアドバイスをし合います。
そして、1日のまとめをして研修が終わります。
1ヵ月の研修の締めくくりは、インストラクターとしてデビューするための社内テストです。ピラティスの基礎知識や手続き等の手順の確認をしたり、実技を見てもらったりします。また、ロールプレイングで実際のお客様への接し方も見て、姿勢や言葉使い等もテストされます。
全てに無事合格できると、晴れてインストラクターとしてデビューという流れです。
デビュー後の1日の流れ
研修と社内テストを終え、いよいよインストラクターデビュー。新米インストラクターは実際にどのような1日を過ごしているのでしょうか。
私の所属している会社には、早番・中番・遅番の3種類があります。ここでは、私が一番多く担当している早番日についてご紹介しますね。
8:45 出勤・オープン準備
一本目の9:00のレッスンに間に合うよう、15分前には出勤します。出勤後すぐに1日の予約数を確認し、本部にデータを送ります。そしてスタジオ内の清掃、リフォーマーのネジやストラップの確認やアルコール消毒等を行い、お客様を待つという流れです。
9:00~12:30 午前のレッスン
基本的には1つのスタジオに1人体制なので、レッスンは全て自分が担当します。50分間のレッスンを3本担当し、午前の部は終わりです。
12:30~13:50 お昼休憩
お弁当を持っていくことが多いので、スタジオで一人で昼食をとります。転職前は大人数でわいわい昼食をとることが多かったので、最初は少し寂しくも感じましたが、今は気楽だなと思うようになりました。
周りを気にせずゆっくりと昼食をとり、残った時間は午前中のレッスンの振り返りや練習の時間に充てています。
14:00~17:30 午後のレッスン
午後も基本的に3本のレッスンを担当します。レッスンとレッスンの間は15分なので、その間に清掃やお客様の引継ぎメモ等作成します。
18:00 退勤
全てのレッスン終了後、清掃や翌日の予約数の確認等を行い18時には退勤です。インストラクターに転職後、残業したことは一度もありません。
基本的には1日6レッスンですが、お客様のご都合等でキャンセルが出ることもあります。そうなると1時間は空き時間になるので、練習や勉強の時間に充てることもできます。
実際にインストラクターとして働いて感じていること
インストラクターとして働き始めて半年。働いてみて感じるギャップについて正直にお伝えします。
根気強さと協調性が大切
私の働いているスタジオは1つのスタジオに基本的に1人体制で、2人体制の日も重なる時間はごくわずかです。
レッスン中にお客様とお話することもありますが、基本的には動きに集中していただきたいので会話は最小限。転職前は常に誰かと一緒に過ごしていたので、正直寂しさを感じる時もあります。
黙々と集中して打ち込む根気の強さと、お客様と円滑にコミュニケーションが取れる協調性、どちらも必要な職業であることを学びました。
体調管理が必須
インストラクターは身体が資本となる職業です。食事や睡眠に常に気を配って過ごすことは、時に難しいこともあります。
転職前はお酒を飲むことも週に何度かありましたが、転職してからは極力健康的な生活を心掛けるようになりました。そのおかげもあってか、この半年は体調を崩すことが無くなりました。
健康になれるという面ではありがたいですが、モチベーションを常に保たなくてはいけないので、意識の高さが必要な職業でもあります。
インストラクターを目指そうと思っている方へ
これからピラティスインストラクターを目指そうと思っている人の中には、私のように未経験からのスタートという方も多いでしょう。不安な方も居ると思いますが、未経験可の求人を扱っている会社は、社内研修制度が充実している場合が多いので安心してください。
未経験・知識ゼロからでも、しっかりと研修を受けて勉強することで、短期間でインストラクターとして活躍することができます。
また、デビュー後は様々なお悩みを抱えたお客様と出会います。一人一人のお客様のお身体と向き合うことで、新たな課題も出てきます。その都度勉強し課題を解決していこうとすることで、インストラクターとして更に成長することもできます。
ピラティスのインストラクターの勉強に終わりはないですが、それを「楽しい」と感じることができれば、この職は間違いなくあなたに合っています。
健康志向が高まる今、ピラティスの需要は更に増えていくでしょう。
私もまだまだ駆け出しですが、一人でも多くの方の健康な毎日のために共に頑張りましょう。