ピラティスマシンの中でも「ピラティスタワー」に注目が集まっています。
この記事では、すでにスタジオを開業している方や、これから開業を考えている方向けに、タワーの魅力や導入のポイント、マットやリフォーマーとの違いなどをわかりやすくご紹介します。
目次
ピラティスタワーとは何か?
ピラティスタワー(Tower)は、キャデラックの一部機能を独立させたようなマシンで、主にスプリング(バネ)とポールを使ったエクササイズが特徴です。
タワーは、スタジオにおける効率的なスペース活用と機能性を重視した設計となっており、特に小規模なスタジオや自宅スタジオに適しています。
タワーは、初心者から上級者まで幅広いレベルに対応することができるため、スタジオ運営の中での価値を大きく高めるアイテムと言えるでしょう。
ピラティスタワーには、大きく分けて2種類のタイプがあります。
- 壁に取り付ける「壁固定型」
- マットと一体型の「タワーマット型」
壁固定型は壁にしっかりと取り付けることができ、しっかりとした安定感を持ちながらも、床スペースを最小限に抑えることができます。
一方、タワーマット型はマットと一体型で、移動がしやすく、限られたスペースにもぴったりのサイズです。これらのタイプは、設置環境に応じて選択が可能です。
リフォーマーとの違いは?
ピラティスタワーとよく比較されるのが「リフォーマー」。
どちらも人気の高いマシンですが、実は構造や目的が少し違います。両者の違いについて深堀りしてみましょう。
ピラティスタワー
ピラティスタワーは、基本的に床に固定された状態で使用されるため、安定感があり、スプリングやバーを使用したエクササイズが特徴です。
これにより、身体の安定性を意識しやすく、エクササイズを通じて正しい姿勢や動作を習得しやすいという特長があります。
また、タワーは比較的コンパクトであり、小さなスタジオでも取り入れやすい点が大きなメリットです。
リフォーマー
リフォーマーはキャリッジ(可動部分)があり、よりダイナミックな動きが可能です。
床面が可動式であるため、エクササイズの幅が広がり、より多様な動きを楽しむことができます。
ただし、リフォーマーは設置スペースが広めに必要で、コストも高額であるため、導入には広いスタジオと予算が求められる点がネックになります。
設置スペースの違い
タワーは比較的コンパクトであるため、個人スタジオにぴったりです。リフォーマーは広いスペースを必要とし、さらに設置後の可動範囲も考慮する必要があります。
コストの違い
タワーはおおよそ20〜50万円前後で導入できますが、リフォーマーは70〜150万円ほどかかることもあります。
予算を抑えたい場合や、まずは少ない機器でスタートしたい場合には、タワーは非常に経済的な選択肢と言えるでしょう。
タワーでできるエクササイズとは?
ピラティスタワーでは、スプリングの抵抗やサポートを活かしたエクササイズが中心です。
身体の動きが自然に導かれるため、特に初心者にとっては非常に効果的です。
ここでは、代表的なエクササイズをご紹介します。
ロールダウン with スプリング
脊柱のコントロール力UPに役立つエクササイズです。タワーを使用することで、背骨のひとつひとつを意識して動かす感覚を養えます。
スプリングの抵抗により、動きがスムーズに進み、効果的に脊柱を整えることができます。
アームプレス
猫背や巻き肩の改善を目指すエクササイズです。肩甲骨をしっかり使い、胸を開く動きが強調されるため、上半身の姿勢を改善することができます。
レッグスプリング
股関節周りの強化と安定を促進するエクササイズです。レッグスプリングを使うことで、股関節や骨盤周りの柔軟性が向上し、日常生活の動作にも役立つ身体作りが可能になります。
マットピラティスとの比較
マットピラティスとピラティスタワーは、どちらもピラティスの基本的な概念に基づいたエクササイズですが、使用する道具やエクササイズのアプローチが異なります。
ここでは、両者の違いをいくつかのポイントに分けて比較してみましょう。
使用道具の違い
マットピラティスでは、基本的にマットの上で行うエクササイズが中心です。
道具を使わず、自分の体重を使って筋力を鍛えたり、柔軟性を高めたりします。
一方、ピラティスタワーでは、スプリングやバーといった道具を使ってエクササイズを行います。これらの道具を活用することで、エクササイズの負荷を調整でき、より深い筋肉へのアプローチが可能になります。
エクササイズの負荷調整
マットピラティスでは、自重を使ったトレーニングが主体となります。エクササイズの強度や負荷は、体重や自分の筋力によって決まるため、進行具合に応じて負荷を変更するのは少し難しいことがあります。
対して、ピラティスタワーでは、スプリングの強さを調整することで、簡単に負荷を変更することができ、初心者から上級者まで幅広いレベルに対応することができます。
また、スプリングの抵抗を利用することで、筋肉への効果的な刺激を与えることができ、体幹や深層筋(インナーマッスル)を強化するのにも非常に有効です。
身体の安定感とフォームの意識
マットピラティスでは、床に直接横たわることになりますが、タワーの場合、スプリングの補助を受けて体を支えることができます。
タワーのスプリングは、エクササイズをサポートするだけでなく、身体を正しい位置に保つ助けにもなります。
このため、特に初心者にとっては、タワーの方が安定感を感じやすく、フォームの維持がしやすいというメリットがあります。
マットピラティスでは、動作を行う際に自身で姿勢を意識する必要がありますが、タワーでは道具が自然にそのサポートをしてくれるため、初心者にとっては取り組みやすいと言えるでしょう。
多様性とバリエーション
マットピラティスでは、主に自分の体重を使ったエクササイズが中心となりますが、ピラティスタワーでは、スプリングの抵抗を活用した様々なエクササイズが可能です。
タワーの特徴的な点は、スプリングの強度や位置を調整することで、同じエクササイズでも負荷を変えることができることです。
また、バーや他のアクセサリーを使用することで、さらに多様な動きに対応でき、動きのバリエーションが広がります。これにより、トレーニングの幅が広がり、飽きずに続けやすいという点でもタワーは優れています。
フィードバックと効果的なフォーム修正
マットピラティスでは、自分の身体の状態に意識を向けてエクササイズを行う必要がありますが、タワーを使ったエクササイズでは、スプリングやバーを使うことで、エクササイズ中にフィードバックを得やすくなります。
例えば、スプリングの抵抗を感じながら行うことで、どの筋肉を使っているのか、どの部分に負荷がかかっているのかをより明確に感じることができます。
このため、タワーを使うことで、より効果的なフォーム修正が可能になり、筋肉へのアプローチがより精密になります。
タワーで得られる効果
ピラティスタワーを使用することにより、以下のような効果が期待できます。
- 姿勢改善
タワーを使うことで、骨盤や脊柱を整える感覚を自然と体得できます。これにより、日常生活での姿勢が改善され、腰痛や肩こりなどの予防にもつながります。 - 深層筋の活性化
スプリングの抵抗を活用することで、深層筋(インナーマッスル)をターゲットにしたトレーニングが可能です。これにより、身体の安定性やバランスが向上します。 - 柔軟性UP
スプリングの力を使って、無理なく身体を伸ばすことができるため、柔軟性が向上します。特に筋肉の柔軟性を高めることができ、怪我のリスクを減少させます。 - 左右差の気づき
スプリングの抵抗によって、身体の左右差に気づくことができ、バランスを取るための意識が高まります。これにより、動作の安定性が向上します。 - ケガ予防
タワーの補助によって、無理なく安全にトレーニングができるため、特に運動初心者や高齢者の方々にも安心して使用していただけます。
実際に使用して感じたこと
タワーを使ってレッスンをしていると、改めて「スプリングの補助ってすごいな」と感じます。
特に初心者の方にとっては、感覚がつかみにくい部位の動きも、スプリングのサポートがあることで自然と「ここに効いてる!」と実感しやすいんです。
例えばロールダウンでは、脊柱の一つひとつを動かす感覚がわかりやすくなり、アームワークでは肩甲骨まわりをしっかり使う感覚が掴みやすくなります。
マットだと難しかった方でも「初めて身体のつながりがわかった気がする」と言われることが多いです。
また、スプリングの張力が身体を「正しい方向」に導いてくれるので、無理なく整ったフォームに近づけるのも魅力。安全性が高く、体力に自信がない方にも安心して受けていただけます。
自分の身体のくせや左右差に気づけるのもタワーならでは。やればやるほど、自分の身体との対話が深まっていくような感覚です。
まとめ:ピラティスタワーは”選ばれるスタジオ”の武器になる
ピラティスタワーは、省スペース・高指導効果・幅広いレベルに対応できる万能マシンです。導入によって、スタジオの専門性や信頼感がぐっと高まり、リフォーマー導入へのステップにも最適。
・自分の指導力をアップデートしたい
・集客の強化を図りたい
・リピート率を高めたい
そんなインストラクター・オーナーさんにこそ、ピラティスタワーはおすすめです。
「マット+α」の価値を届けていきましょう!