普段、インストラクターとしてお仕事をしている中で、「ピラティスで痩せられますか?」と質問をいただくことや、「ダイエットのためにピラティスを始めようと思う」とご相談される方がとても多くいらっしゃいます。
私はいつも「ピラティスは体幹を鍛えることはもちろん、かたくなった筋肉をゆるめ、ゆるんだ筋肉を引き締め、全身の筋肉を満遍なく使用することで代謝を上げていきます。」とお伝えしています。
これは、インナーマッスルを増やすことはもちろん、使いすぎている筋肉の負担を減らし、使えていない筋肉を目覚めさせることで姿勢を改善し、太りにくい健康的な身体に導くということです。
今回はこの考えをもとに、マシンピラティスで痩せる理由についてお話していきます。
目次
マシンピラティスは“痩せる”ための本質的な運動
- 脂肪を燃やすのではなく、痩せ体質をつくる
- 痩せる仕組みは“正しい姿勢×呼吸×体幹”にあり
脂肪燃焼を目的とする有酸素運動とは違い、痩せやすい体質づくりに着目するマシンピラティス。
その本質を理解することで、リバウンドしない身体の可能性が見えてきます。
脂肪を燃やすのではなく、痩せ体質をつくる
マシンピラティスは、脂肪を直接燃やすのではなく、痩せ体質を作ることに重きを置いています。
なぜなら、ピラティスはインナーマッスルを中心に鍛えることで、基礎代謝を底上げする働きがあるからです。
具体的には、普段使われにくい体幹の筋肉が刺激されることで、日常生活でもエネルギーを消費しやすい身体へと変化していきます。
さらに、筋肉をつけることで見た目が引き締まり、体重以上に“痩せた印象”そして“美しいボディライン”が際立つのも特徴です。
痩せる仕組みは“正しい姿勢×呼吸×体幹”にあり
マシンピラティスの痩せ効果は、「姿勢・呼吸・体幹」という3つの要素が連動することで発揮されます。
なぜなら、骨盤や背骨の歪みを整えることで血流やリンパの巡りが改善され、基礎代謝が自然と上がります。
また、胸式ラテラル呼吸によって交感神経が活性化されると、体は脂肪燃焼モードに切り替わります。
さらに、体幹が安定することで動作効率が上がり、歩くだけでも消費カロリーが増える体になります。これらの要素が連動することで、無理な運動をしなくても「日常で痩せやすい身体」が実現できるのです。
マシンピラティスが他の運動と違う理由
- ヨガ・筋トレ・ジムと何が違うのか?
- “動的ストレッチ×筋トレ”の中間的アプローチ
- 呼吸・骨格・神経まで整えるから全身が整う
ヨガ・筋トレ・ジムと何が違うのか?
マシンピラティスは、ヨガや筋トレ、ジムと目的や効果の出方が大きく異なります。
ヨガは呼吸と柔軟性、精神面へのアプローチに優れており、筋トレは高負荷による筋肥大を目指すものです。
対してピラティスは、インナーマッスルを鍛えながら骨格を整える点に特化しており、特に「女性らしい引き締まった体」を作るのに適しています。また、マシンを使用することで動きがサポートされ、初心者でも無理なく効果を実感しやすくなります。
これにより、安全性と効率性を両立できるのが大きな魅力といえるでしょう。
“動的ストレッチ×筋トレ”の中間的アプローチ
マシンピラティスは、伸ばしながら鍛えるという動作が特徴です。これは、筋トレとストレッチの中間的なアプローチであり、筋肉を大きく太らせたり固くなったりする心配がありません。
自重に加えてスプリングの抵抗を使うことで、無理のない範囲で筋肉に刺激を与えられます。さらに、体の構造に合わせて動かすため、丁寧な動作によって“鍛えすぎず引き締める”という理想的な痩せ方を実現できるのです。
呼吸・骨格・神経まで整えるから全身が整う
マシンピラティスは、単なる運動ではなく「全身を整えるメソッド」としても優れています。
なぜなら、呼吸法や姿勢改善によって自律神経に働きかけ、心身のバランスを整える効果があるからです。
例えば、ストレスによる過食や睡眠の乱れが改善されることで、痩せやすい生活習慣へと自然に導かれます。また、骨盤や肋骨の位置を正すことで内臓の働きが活性化され、ぽっこりお腹の解消にもつながります。
このように、痩せる以上の“体調改善”も期待できるのがマシンピラティスの大きな利点といえるでしょう。
いつ・どこが・どのくらい痩せる?
- 週何回・どれくらい続ければ痩せる?
- 痩せる部位:下腹・内もも・二の腕・背中
- マシンピラティスの効果を高める食事の工夫
週何回・どれくらい続ければ痩せる?
マシンピラティスは、週1〜2回でも継続すれば確実に変化が見られます。レッスンの時だけでなく、姿勢への意識がかわり、その姿勢を維持することが徐々にできるようになっていきます。
そうすることによって、1ヶ月目ごろには「姿勢が良くなった」「むくみが減った」といった体感があり、2ヶ月目以降には「お腹まわりが引き締まってきた」など見た目の変化が出てくるでしょう。
重要なのは、短期的に無理に回数を増やすのではなく、生活リズムに合った頻度で長く続けることです。長期的に続けることで、自然に痩せ体質へと変化していくでしょう。
痩せる部位:下腹・内もも・二の腕・背中
マシンピラティスでは、特に下腹・内もも・二の腕・背中といった部位に変化が現れやすくなります。
これは、骨盤の位置や姿勢を整え意識することで、普段使われにくい部位の筋肉が活性化されるからです。
例えば、骨盤を正すことで下腹部の筋肉が刺激され、ぽっこりお腹が解消されやすくなります。さらに、脚のラインやヒップの引き締め効果も高く、特に内ももには即効性があるとされています。
また、二の腕や背中は自分では気づきにくい部位です。
筋肉のアンバランスを整えることで腕や肩甲骨が理想的な位置に導かれて姿勢が改善され、使われにくかった筋肉が刺激されることで自然に引き締まりやすくなります。
マシンピラティスの効果を高める食事の工夫
運動効果を最大限に引き出すためには、食事にも一工夫が必要です。
特に重要なのは、代謝を落とさずに栄養を補うことです。
タンパク質を中心とした食事を心がけ、糖質は“量”よりも“質”にこだわることが効果的です。筋肉の回復と代謝促進に役立ちます。
過度な食事制限ではなく、体の機能を高めるための“戦略的な食事”が、健康的に痩せるための鍵となるでしょう。
マシンピラティスで“一生太らない体”を作ろう
- 「体重に一喜一憂しない」ダイエット思考へ
- 産後や中高年にも最適な運動法
- 綺麗に、健康的に痩せたいなら“今すぐ始める”べき
「体重に一喜一憂しない」ダイエット思考へ
マシンピラティスを続けることで、「体重よりも見た目と体調の変化に目を向ける」ダイエット思考が身につきます。
なぜなら、体重が変わらなくても、姿勢や筋肉のバランスが整えば見た目は大きく変わるからです。
また、体重の数字だけを追いかけると、極端な食事制限や短期的な方法に偏りがちですが、ピラティスはその真逆の考え方を持っています。無理なく続けることで、体の内側から整い、“自然と痩せる”状態へ導かれるのです。
産後や中高年にも最適な運動法
マシンピラティスは、年齢やライフステージを問わず取り入れられるエクササイズです。
関節への負担が少なく、リハビリのような感覚で始められるため、産後の体力回復や中高年の健康維持にも効果があります。
さらに、マシンによって負荷の調整ができるため、個々の体力や筋力に合わせて無理なく取り組むことができます。
また、骨盤の安定やホルモンバランスへの良い影響も期待でき、女性特有の不調にもアプローチできる点が特徴です。このように、誰にとっても“続けられるエクササイズ”であることが、ピラティスの大きな強みになります。
綺麗に、健康的に痩せたいなら“今すぐ始める”べき
20代から30代前半に三人の息子を出産し、子育て真っ只中の30代半ばからピラティスを始めて20年近くが経とうとしています。
はじめた当初は出産の影響もあってか、姿勢も悪くぎっくり腰に悩んでいた私でしたが、細く長く続けてきた結果、今では不調知らずの体と美しい姿勢を手に入れました。そして驚くことに、この20年間ほとんど体重は変わっていません。
理想の体を手に入れたいなら、マシンピラティスは“今すぐ始めるべき”習慣です。
まずは週1回、60分程度のセッションからでもOK。見た目も体調も整い、“一生太らない体”をつくる第一歩を、今日から踏み出してみませんか?