低インシュリンダイエットを始めたきっかけ
小さいころから食欲旺盛だった私は、本能のままに食べたいものを食べ、高校を卒業するころには標準体型ゾーンをはみ出てしまうまでに成長してしまいました。もちろん何度もダイエットを試みましたが、満足いく結果が出るものがありませんでした。
そんな私が低インシュリンダイエットに出会ったのは、母を通してでした。少しミーハーなところがあり、メディアなどで話題になった健康法やダイエットは試してみたくなる母に巻き込まれる形で始めることになったのです。
「我慢が要らない、食べてもいいダイエット」という母の言葉は、食べるために生きていると言っても過言でない私の心をつかみました。
そして約一年間低インシュリンダイエットを続けた結果、12キロの減量に成功したのです。あれから15年ほど経ちますがリバウンドはなく、減ったままの体重をキープしています。
低インシュリンダイエットって?
食事をとると血糖が上昇するのですが、この上昇するスピードを数値化したものを「Glycemic Index (グリセミック・インデックス)」略して「GI値」と呼びます。
血糖が上昇するとインシュリンというホルモンが分泌されます。インシュリンは生命活動において大切な役割もある一方で、脂肪を作り脂肪分解を抑える活動にも関わっています。
ですので、「GI値が低い食品を取れば血糖上昇が緩やかになる → 作られるインシュリンも少なくなる → 脂肪ができにくくなり痩せる」というのが低インシュリンダイエットです。
低GIの食品は消化が緩やかなものが多く腹もちが良いため、お腹が空いたと感じにくくなるという特徴もあります。
ちなみにカロリーとGI値は関連が無く、低カロリーでもGI値が高かったり、高カロリーでもGI値が低かったりします。
引用元:https://vs-tounyoubyou.com/syokuji/gi.html
低インシュリンダイエットの方法
では実際のやり方やポイントを紹介します。
GI値が低いものを選んで食べる
「低い」の目安は60です。早食いしない、食べ過ぎない、偏った食事にならないようにする、という基本的なことに気を付ける必要はありますが、食事量を減らす必要もカロリー計算もの必要もありません。
今までの食事の中で高GIのものがあったら、低GIのものに置き換えるだけでいいので、難しいことは全くありません。
摂取カロリーや食べる量を極端に減らせば体重を減らすことは簡単ですが、筋肉が落ちて基礎代謝が落ちてしまい、痩せにくい体質になり、たいていはリバウンドしてしまいます。
先ほどの表で見た通り、炭水化物は白米、食パン、うどん、そうめんなど見た目が白いものはほぼNGです。しかし主食のない食事は物寂しいですし、続ける気力もなくなってしまうでしょう。
白米は玄米に、食パンはライ麦パンか全粒粉パンに、うどんやそうめんはパスタか中華麺に変えれば大丈夫です。
野菜はイモ類、カボチャ、意外なところでニンジンがやや高めのGI値ですがそれ以外は大体問題なし、フルーツで気を付けるのは缶詰、メロン、パイナップル。肉魚も大体のものが低GIに入ってきます。乳製品も砂糖が入っている練乳、アイスクリームを除けば全てOKです。
しかし高GIのものを食べたくなる時もあるかと思います。そんな時の救世主が食物繊維、乳製品、豆類、お酢です。一緒に取ると血糖値の上昇が緩やかになるので、これらを取り入れると良いです。
うどんには海藻サラダをプラスする、食パンにはバターを塗る、白米には納豆を添える、チャーハンにお酢をかける、といった具合です。高GI食品を食べる際は、量を調節するかこれら救世主食品を組合せると良いでしょう。
低GI食品は食事の初めに食べる
食事は高GIより低GIのものから食べ始めます。同じものを同じ量、食べていても実は順序を変えるだけで血糖値の上昇を防ぐことができるのです。
食後より食間のお菓子
お菓子は食後のデザートよりは間食にします。これも血糖値の急上昇を防ぐためです。食後に高GIのお菓子を食べてしまうと、食事で上がった血糖値をさらに上昇させてしまいます。
低インシュリンダイエットの具体的なメニュー
普段の食事はこんな感じです。
昼食 シーフードミックスのパスタ、茹でブロッコリー
夕飯 玄米ご飯(140g)、ハンバーグ、冷奴、オクラのお浸し、日本酒
おやつ プリン
ランチに外食をしたり、夜に居酒屋にいくこともあります。
和食屋さんでは丼物よりはご飯(白米)の少ない定食にする、ハンバーガーショップでポテトのセットを注文した時には飲み物はミルクを選ぶ、居酒屋では初めに枝豆や酢の物を食べる、というようなことを意識しています。
低インシュリンダイエットのメリット・デメリット
次に実際にやってみて感じた低インシュリンダイエットのメリットとデメリットについてお伝えします。
メリット
①カロリー計算が不要
毎食ごとにカロリーを調べ計算をするのはなかなか労力が要ります。食べながら「これは〇カロリー、これは〇カロリー」と考えていては食事の楽しみも半減してしまいます。
「私は1日に○カロリーまで食べられるので今日はあと〇カロリーだけ」など気にしなくて良いので気楽に続けられます。
②空腹に耐えなくて良い
今まで食べていた食事量を変えずに低GIを心がけるだけなので、空腹感と戦わなくてすみます。 また、GI値が低い食品は体内でゆっくり吸収されるため満腹感が持続し、いつの間にか食べる量が減ったと感じました。
デメリット
①味や風味が独特のものがある
玄米やライ麦パン、全粒粉パンなどは独特の風味があります。クセのある味が苦手だなと感じる方もいるかもしれません。
②消化が悪い食品が多い
低GI食品は消化がゆっくりなものが多いですが、消化が悪いとも言えます。消化器官が悲鳴を上げるほどとはいきませんが、負担がかかっているのは間違いありません。胃腸の調子が悪いときはさらに悪化する可能性があるので、注意が必要だと感じました。
ここまで低インシュリンダイエットについて説明してきました。続いてよくある質問にお答えします。
まとめ
食品のGI値を覚えるまでが少し面倒かもしれませんが、従来のダイエット方法であるカロリー計算もハードな運動もいらないのが低インシュリンダイエットです。
即効性はありませんが、長いスパンで挑むものと思い、その分気楽に緩く続けてほしいです。
「昨日より体重が増えた」「一回だけ食べ過ぎた」などは後から振り返れば小さなことです。食生活を見直すことが出来ますし、リバウンドしにくいダイエットなので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。