ピラティスインストラクターを目指し、いざ資格を取ろうと思うけど、様々な団体やコースが存在し、どれを選ぶべきか悩む人も多いでしょう。
この記事では、数多くあるピラティスインストラクター資格の中でも、特に注目を集める『balanced body®(バランスドボディ)』の資格養成スクールについて、詳しく紹介します。
バランスドボディの資格養成スクールの特徴やコースの概要、メリット・デメリット、また、向いている人、向いていない人について徹底的に解説します。
国際的に認められた資格、解剖学や運動学を身につけるための丁寧なカリキュラム、コース中のスタジオ利用や資格取得後のフォローやサポートなど、バランスドボディ資格養成スクールの特徴と魅力を詳しく紹介します。
バランスドボディの資格養成スクールは、ピラティスを本格的に学びたい方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
ピラティスインストラクターを目指す方はもちろん、ピラティスに興味のある方も、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそも、養成コースとは
資格の重要性
ピラティスを教えるのに資格は必須ではありません。
しかし、インストラクターとして質の高い指導を行うには、ピラティスの深い理解や実践的なスキル、解剖学や運動学の知識、指導スキルなどが求められます。
養成コースは、これらを効率よく学べる学習の場であり、練習できる場なのです。
養成コースで学べるもの
主に以下のものを学ぶことができます。
- ピラティスの起源と基本理念
- ピラティスに関連する解剖学
- 具体的なエクササイズ技法
- レッスン構成の方法
- 効果的な指導テクニック
それぞれの団体やコースによって、特に重要とするものが違ったり、学びやすくなるよう工夫を凝らしたりするため、そういった点もコース選びのポイントです。
あなたに合った資格を見つけよう
ピラティスの資格は民間資格であるため、国家資格のようにカリキュラムが決められているのではなく、様々な団体が独自の視点で資格制度を設けています。
そのため、学習内容やカリキュラムに特色があり、養成コース選択の幅が広いのが特徴です。
選択肢の多さに戸惑うかもしれません。しかし、同時にあなたの目標やライフスタイルに合わせて、最適な資格プログラムを選ぶことができるメリットでもあるのです。
ピラティスインストラクターへの夢への第一歩として、ぜひとも自分に合った資格を見つけてみてはどうでしょうか。
balanced body®(バランスドボディ)とは
Balanced Body社(以下、バランスドボディ社)は1970年代からピラティスマシンを製造している老舗メーカーです。
アメリカのカリフォルニア州サクラメントに本社を置き、フィットネスやリハビリテーションの専門家向けに高品質な機器を提供し続けています。
カスタム家具の設計者だった創業者兼CEOのKen Endelman(ケン・エンデルマン)氏がピラティスのインストラクターから依頼を受けたことをきっかけにピラティスマシンの製造に携わるようになり、現在に至ります。
ケン・エンデルマン氏はピラティス業界の発展に大きく貢献し、ピラティスが世界的に広まるきっかけを作った人物の一人ですので、興味がある人はぜひとも調べてみてください。
ジョセフ・ピラティスのオリジナルデザインを研究しながら、更なる機能性の向上を目指して、多くのピラティスインストラクターに相談しながら改良を重ねており、オリジナルに忠実なものから、現代人に合わせて改良されたモデルまで、幅広いピラティスマシンを取り揃えているのも特徴です。
また、その機能性や使い勝手の良さから、様々な団体や流派からでも使われており、バランスドボディ製のピラティスマシンは世界100カ国以上で愛用されています。
そのため、ピラティスをしている人なら知らないうちに、バランスドボディのマシンに触れているかもしれませんね。
バランスドボディ資格養成スクールの内容
バランスドボディのインストラクター資格の教育部門は、ピラティスだけでなく解剖学にも精通したNora St. John氏により2004年にスタートしました。
※BalancedBody社は日本支社・本部などではなく、ATC(認定トレーニングセンター)が各自運営を行っているため、この記事ではzen placeが運営するバランスドボディ資格養成スクールについて紹介します。
バランスドボディのピラティスの特徴
- 解剖学や生理学の分野などの科学的なアプローチのモダンピラティス
- 段階的に学べるマット、リフォーマー、コンプリヘンシブの3つのコース
- 既に他団体で資格を持っている人向けのブリッジシステム
- 自主練習でのスタジオ利用が無料
- 充実した講習時間と実践的な課題
- 資格取得後のフォロー及びサポートが充実
養成コースの理念として、『ピラティスのエクササイズを学ぶことだけ』を目的としておらず、『クライアントの身体を正しく評価し、適切なレッスンを提供する』ことを目的にしています。
そのため、スタイルとしては『コンテンポラリー(モダン)』と呼ばれる現代の解剖学やスポーツ医学、リハビリテーションの知識を取り入れたピラティスであり、その特徴は基礎解剖学や運動学などにもしっかりと時間をかけた講義にも現れています。
バランスドボディ資格養成スクール、3つのコース
これからピラティスの資格を目指す人向けとして、以下の3つコースがあります。
- マットコース
- マット&リフォーマーコース
- コンプリヘンシブコース
それぞれ、コース毎にいくつかのクラスが含まれています。
マットコース
- ムーブメント プリンシプル
- マット 1
- マット 2
- マット 3
ムーブメント プリンシプルでは解剖学、評価、生体力学の基礎を、マット1、マット2、マット3では初級、中級、上級、及び、プロップスを使ったマットエクササイズを学ぶことができます。
マット&リフォーマーコース
※マットコースに以下の4つのクラスが追加されたコースです。
- リフォーマー 1
- リフォーマー 2
- リフォーマー 3
- 3D解剖
リフォーマー 1、リフォーマー 2、リフォーマー 3では初級、中級、上級のリフォーマーエクササイズを学ぶことができます。
コンプリヘンシブコース
※マット&リフォーマーコースに加えて以下のどちらか3つのクラスが追加されたコースです。
- アパラタス 1
- アパラタス 2
- アパラタス 3
もしくは、
- トラピーズ テーブル(キャデラック)
- チェア
- バレル
トラピーズ テーブル(キャデラック)、チェア、バレルのクラスではそれぞれのマシンのエクササイズを、アパラタスのクラスではそれぞれのエクササイズを学びつつも複数のマシンを活用したレッスン向けの指導も学ぶことができます。
クラス一覧及び料金
参考までに、クラスの一覧とクラス単体での料金は以下の通りです。
※zen place運営のバランスドボディ資格養成スクールの場合
クラス名 | クラス単体料金 (税込) |
ムーブメントプリンシプル | 70,000円 |
マット 1 | 120,000円 |
マット 2 | 120,000円 |
マット 3 | 120,000円 |
リフォーマー 1 | 140,000円 |
リフォーマー2 | 140,000円 |
リフォーマー3 | 140,000円 |
アパラタス 1 | 130,000円 |
アパラタス 2 | 130,000円 |
アパラタス 3 | 130,000円 |
トラピーズテーブル(キャデラック) | 180,000円 |
チェア | 140,000円 |
バレル | 70,000円 |
3D解剖 | 130,000円 |
単体ではなく、コースとして受けることで、お得なセット料金での受講が可能です。
マットコース | マット&リフォーマー コース |
コンプリヘンシブコース | |
クラス単体料金を合計した場合 | 430,000円 | 980,000円 | 1,370,000円 |
セット料金 | 350,000円 | 750,000円 | 930,000円 |
ブリッジプログラム(他の団体で資格を取った方向け)
既に他の団体でマットやリフォーマーの資格を持った人向けに、ブリッジプログラムがあるのも他にはない特徴です。
一部のクラスの免除を受けることができるため、始めから取り直すよりも短期間でリーズナブルにリフォーマーやコンプリヘンシブの資格を取得することが可能です。
ブリッジプログラム: リフォーマーコース |
ブリッジプログラム: コンプリヘンシブコース |
|
クラス単体料金を合計した場合 | 620,000円 | 1,130,000円 |
セット料金 | 500,000円 | 880,000円 |
バランスドボディ資格取得までの期間は?
実際に資格取得までにどれくらいの時間が必要なのか、マットコースを例に見てみましょう。
ピラティスマット インストラクターコースの場合
最短でも、受講開始から資格取得まで6か月近くかかります。
①:・4つのクラス(ムーブメント プリンシプル、マット 1、マット 2、マット 3)の受講
- 1クラスあたり、16時間の講座
- 1クラス2回から4回に分けて、期間は1カ月ほどで行われる
※開催スケジュールにもよるが、トータルで期間は4カ月ほど
↓
②:試験対策期間
受験までにクラス受講とは別に以下の条件が必要
- マットレッスン受講:20時間
- レッスンオブザーベーション (見学) :15時間
- マット指導練習:35時間
※人によるが少なくとも1~2か月は必要
↓
③:試験
※試験日は自分で選ぶことができ、事前の申し込みが必要
対策期間(試験までの日程)は開催時期やコースによって異なる場合があります。
認定試験の費用
認定試験を受けるには受講料が必要です。
マット認定試験 20,000円
※内訳
筆記試験:10,000円
実技試験:10,000円
バランスドボディ資格養成スクールのメリット、デメリット
バランスドボディ ピラティス資格のメリット
- PMA(Pilates Method Alliance)認定の資格団体
- 解剖学や運動学など体系的なピラティスのアプローチを学べる
- 段階的に、時間をかけてピラティスを学ぶことができる
- 自己練習のためのスタジオ利用が無料でできる
- zen place pilatesスタジオへのオーディションやでデビュー支援がある
バランスドボディは、国際的な非営利組織であるPMA(Pilates Method Alliance)に認定された資格団体です。
民間資格とはいえ、世界中どこでもインストラクターとして通用する資格と認められているため、ピラティススタジオなどへの就職や仕事を受ける際に有利です。
また、ピラティススタジオ以外に、以下のような場所でも活躍することができます。
- ピラティススタジオ
- スポーツクラブ、フィットネスジム、ヨガスタジオ
- 接骨院、鍼灸院
- 医療機関(病院・クリニック・リハビリテーション施設など)
- 開業(フリーランスなど)
3D解剖といった、粘土で立体的に解剖を学べるクラスなど、身体の動きの基礎の基礎から丁寧に学べるプログラムが用意されています。そのため、未経験の人でも最新の解剖学を楽しみながら、確実に身につけることができるのも特徴です。
コース自体の時間も比較的長めで、試験までにも充分な時間を割く必要があるなど、時間をかけて段階的に学ぶことができるため、知識や経験を着実に身につけたい人にもおすすめです。
また、zen place pilates運営のコースでは、無料でスタジオが利用できたり、資格取得後のサポートも充実しています。
特に、リフォーマーやコンプリヘンシブコースの場合、ピラティスマシンでの自己練習や指導練習のためのスタジオの使用料は意外と費用がかかるため、スタジオを無料で利用できるのは大きなメリットです。
バランスドボディ ピラティス資格のデメリット
- 人によっては、解剖学などが難しく感じる場合がある
- 資格取得までに時間がかかる
- 試験を受けるために必要な条件がある
- きちんと勉強しないと試験には受からない
難しい解剖学をわかりやすく、楽しみながら学べるように作られたカリキュラムとはいえ、解剖学などに全く触れたことが無い人にとっては、難しいと感じるかもしれません。
理学療法士やスポーツトレーナーとしての経験がない人や、今まで解剖学などに触れたことが無い人は、代表的な骨や筋肉の名前と働きなどについて前もって学んでおくと良いでしょう。
できる限り短い時間で資格を取得したいという人にも向いていないかもしれません。
また、試験を受けるためには授業の他に、マットコースで70時間、コンプリヘンシブコースでは150時間以上の課題や練習をこなす必要があります。
養成コースによっては、授業を受けていれば資格取得できるものもありますが、バランスドボディの場合、きちんと勉強していないと試験には受かりません。
特別、難しいわけではありませんが、勉強しなくても受かるような試験ではないことは理解しておく必要があります。
バランスドボディの資格はどんな人におすすめ?
バランスドボディの資格がおすすめな人
これまでの解説から、バランスドボディに適している人は以下のような人です!
- 国際的に通用する資格を取得したい人
- 解剖学、評価、生体力学の基礎を学びたい人
- 一人ひとりにあった、身体を正しく評価し、適切なレッスンができるインストラクターになりたい人
- 時間や期間をかけて、じっくり学びたい人
- 無料で練習できるスタジオが必要な人
- 資格取得後のフォローやサポートが欲しい人
- 既に他の団体で資格を持っていて、上級資格を取得したい人
バランスドボディはPMA認定の資格であるため、世界中で通用する資格を目指す人におすすめです。
解剖学や運動学を深く学びたい方も、3D解剖のクラスなど、体系的なアプローチで科学的に身体について学ぶことができます。
時間をかけて段階的に学べるコース設計なので、着実に知識と経験を積みたい方に適しています。
zen place pilatesスタジオが無料で利用できるため、自己練習や指導練習がしやすく、学んだことを実践する機会にも恵まれています。
ブリッジプログラムがあるため、既存の資格を活かしてさらに学びを深めたい方にもおすすめです。
バランスドボディの資格をおすすめしない人
- 解剖学や運動学に苦手意識がある人
- リフォーマーだけのコースを学びたい人
- 短期間で資格を取得したい人
- 費用を抑えたい人
- 簡単に資格を取得したい人
- 古典的なピラティスを学びたい人
バランスドボディでは比較的解剖学や運動学の講義が多く含まれています。これらに苦手意識がある方には難しいかもしれません。
これからピラティス資格を目指す場合、マットコースが必須になるため、リフォーマーなどのマシンピラティスの資格だけ取得したいという人にもおすすめしません。
授業や試験までのスケジュールが長期にわたるため、短期間で資格を取りたい方にも向いていません。
授業時間が比較的多いため、時間当たりの費用は安いのですが、トータルでの金額は他の団体と比べて、平均的か少し高めです。
また、試験までに自らもレッスンを受けたり、試験に落ちた場合は再試験にも試験の受講料がかかるなど、コース料金以外の金額が発生する場合もあります。
きちんと勉強しないと試験に合格できないため、楽に資格を取りたい方には向いていません。
解剖学や運動学などに基づいた科学的なアプローチをするため、オリジナルを重視するクラシカルピラティスとは異なる部分があります。そのため、古典的なピラティスを学びたい人にも向いていません。
バランスドボディの資格に興味を持ったら
バランスドボディでは、様々な形での説明会を行っています。
オンライン説明会
- Zoomでの説明会
- 所要時間 約60分
無料体験レッスン&説明会
- バランスドボディのマットグループレッスンを体験
- 所要時間 約120分
スクール見学&説明会
- 実際に行われている養成スクールのクラスを見学
- 所要時間 約60分
スタジオ説明会
- 実際にスタジオでの説明会
- 所要時間 約60分
実際の内容や、不安に思っていることにもしっかりと答えてくれるため、これから比較や検討しようと思っている人にもおすすめですよ。
説明会の開催日程はこちらからチェック!
>>Balanced Body®ピラティス資格
養成スクール 説明会
バランスドボディ以外の資格団体のおすすめは?
ピラティスインストラクターを目指す方の中には、バランスドボディの養成コースが合わないと感じる方もいらっしゃるでしょう。
あまり時間をかけたくない、マシンピラティスだけの資格が取りたい、そんな方におすすめなのが、初心者でも安心して学べるオンライン講座。特に注目したいのが、MAJOLI(マジョリ)のオンライン養成コースです。
MAJOLIのおすすめポイントは以下の通り。
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リアルタイムのライブレッスンとアーカイブ動画を組み合わせることで、忙しい方でも自分のペースで学習できます。オンラインまたは対面(銀座と梅田)で受講可能です。
ピラティスインストラクターを目指すなら、資格で選択肢を広げよう
ピラティスインストラクターの資格取得を考えている方は、まずは気になる団体の無料相談や体験会に参加してみることをおすすめします。自分に合わないと感じたら、無理に申し込む必要はありません。
ピラティスインストラクター資格の選び方や他の団体についても検討したい方は、「ピラティスインストラクター資格はどこがいい?種類、選び方、PMA団体をご紹介」という記事も参考にしてみてください。