『ピラティス始めたいけど、どのスタジオがいいの?』
『インストラクターになりたいけど、どの養成コースがいい?』
ピラティスには、マット、マシン、グループ、パーソナルといろんなレッスン形態があって、選ぶのも大変ですよね?
実はピラティスにはレッスンの形だけでなく、流派や団体によっても違いがあるって知ってました?
この記事では、ピラティス歴15年以上の現役ピラティスインストラクターが、ピラティスのスタイルの違いについて紹介します。
これを読めば、自分にぴったりのレッスンやスタジオ、インストラクターになるための資格養成コースを見つけるためのヒントが得られるでしょう。
それぞれの特徴を知ることで、過去にピラティスに挑戦したけどなんだかハマらなかったという人も、新たな発見や、自分に合ったピラティスに出会えるかもしれませんよ。
なお、この記事は、ピラティスの正確性よりも、分かりやすさを重視しています。さらにピラティスへの興味が湧いた場合は、ぜひご自身でより深く調べてみてくださいね。
目次
ピラティスのスタイルについて
ピラティスには、大きく分けて3つのスタイルがあります。
・コンテンポラリー(モダン)ピラティス
・エクササイズ(アレンジ系)ピラティス
それぞれのスタイルは、創始者であるジョセフ・ピラティスのオリジナルエクササイズをベースにしていますが、アプローチや目指す効果には違いがあります。
では、それぞれのスタイルについて詳しく見ていきましょう。
クラシカル(トラディショナル)ピラティス
創始者であるジョセフ・ピラティスが考案したオリジナルのエクササイズを忠実に守ったスタイルです。
スタジオや養成コースの説明に『伝統』『オリジナル』『忠実に』といった言葉があったら、このタイプ。このスタイルはエクササイズの順番が決まっていたり、比較的、動きがハードなものが多いのも特徴です。
ジョセフ・ピラティスさんは若い頃にボクサーやサーカス団員として活動していたため、そんな彼が作ったエクササイズは運動強度が高く、アクロバティックなものも意外と多いのです。
そのため、ピラティスはリハビリから始まったという話を聞いて「簡単そう」と思って始めてみたけど、思いのほか、キツくて挫折してしまったという人が多いのもこのスタイル。
オリジナルのピラティスを体験したい人や、運動に自信がある人にはピッタリですが、オリジナルの動きを再現するためには柔軟性や筋力が必要とされるため、初めての方や体力に自信がない方にはちょっとハードルが高いかもしれませんね。
ちなみに、ピラティスさんは具体的なマニュアルを残していないため、オリジナルに忠実といっても、流派や団体によって細かな違いがあるのも魅力のひとつ。
ピラティスには、エルダーと呼ばれるピラティスさんから直接指導を受けたマスターティーチャーが何人かおり、誰の教えをベースにしているかがクラシカルピラティスの中での、流派や団体の違いに現れてきます。
少し難しい言葉で言うと、形式美を追い求めるスタイル。華道や茶道をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
コンテンポラリー(モダン)ピラティス
コンテンポラリーピラティスは、ジョセフ・ピラティスが考案したオリジナルのエクササイズに、現代の解剖学やスポーツ医学、リハビリテーションの知識を取り入れたスタイルです。
スタジオや養成コースの案内に『解剖学に基づいた』『医学的アプローチ』といった言葉が出てくるのが、このタイプ。
現代人に合わせた修正や変更が加えられているため、体力に自信がない人や、腰痛や膝といった身体の問題を抱えている人でも、無理なく行えるようなプログラムが組まれることが多いです。
例えば、クラシカルでは背中を丸める(脊柱屈曲)エクササイズが多いのに対し(ハンドレッド、ロールアップ、ロールオーバーなど)、コンテンポラリーでは同じぐらい背中を反らせる(脊柱伸展)エクササイズ(スワン、フラットバックなど)を重視します。
これは、考案当時は鳩胸の軍隊姿勢の人が多かったのに対して、現代は生活習慣の変化などで、猫背の姿勢の人が多く、この改善に対応するため。
エクササイズの順番も、その人の状態に合わせて柔軟に変更することが多いので、グループレッスンでも個々に合わせた柔軟なクラスが展開されることが多いです。
スポーツや運動、または身体の疾患やトラブルと特化するものの違いによって、リハビリ、医療系、スポーツパフォーマンス向上、など団体の違いが出てきます。
ピラティス初心者はもちろん、体力、筋力、柔軟性に自信がない人や、特定の身体の問題を改善したい方にも適しています。少し難しい言葉で言うと、内容美。形よりも内容や本質的なものを追及しているスタイルですね。
エクササイズ(アレンジ系)ピラティス※
※ちなみに、一般的な呼び方ではなく私の造語です。
エクササイズピラティスは、ピラティスの要素を取り入れたフィットネスエクササイズです。音楽に合わせた動きや、他のエクササイズと組み合わせたプログラムなど、楽しさや効果を重視したレッスンが多いのが特徴です。
『筋トレと組み合わせて』とか『ピラティスマシン以外のトレーニング器具も使用』など、ピラティス以外の要素と組み合わせたものが多いのも、このタイプ。
ピラティス特有の哲学や原理を重視することなく、よりエクササイズ要素にフォーカスしているため、効果性を求める人に向いたプログラムが多い傾向にあります。
また、他のマシンやトレーニングと組み合わせたダイエットなど、特定の目的に特化したプログラムもあり、気軽にピラティスを楽しみたい人におすすめです。
実際、どんな団体やスタジオがあるの?
そんな疑問を持った人は、団体や養成の選び方などについて、こちらの記事で案内しています。
ぜひ、参考にしてくださいね。
>>ピラティスインストラクター資格はどこがいい?種類、選び方、PMA団体をご紹介
現役ピラティスインストラクターの体験談
筆者が最初にピラティスを学んだのはクラシカルピラティスの団体でした。自分からピラティスに興味を持って始めたのではなく、ピラティスの先生に「体質的に向いている」とすすめられたのがきっかけでした。
その先生のパーソナルレッスンを受けていくうちに、インストラクターになることよりも、ピラティスをより知りたいという思いから、クラシカルピラティスの養成コースを受講したのです。
説明したように、クラシカルピラティスはエクササイズが意外とハード、身体の硬い私にとっては、柔軟性を求められるエクササイズが大変、大変。
そこで、色んな人のレッスンや他の団体のワークショップに参加している中で、ピラティスにもいろいろなスタイルがあることを知り、コンテンポラリーピラティスにも興味を持つようになりました。
コンテンポラリーピラティスでは、解剖学的な知識を深く学ぶことができ、動くだけでなく頭でも理解しながら進める点が、ピラティスをより知りたいと思っていた私には魅力的に映りました。
そして、コンテンポラリーピラティスの団体でコンプリヘンシブ認定を受講、取得し、現在に至ります。
ちなみに、私の受講したコンテンポラリーピラティスの団体では、エクササイズはクラシカル程、ハードではありませんでしたが、解剖学は予想以上にハードでした。養成コースはそれなりに大変であることはお伝えしておきます。
自分に合ったスタイルの選び方
ピラティス自体にも様々なスタイルがあることを紹介しましたが、どのスタイルが自分に合っているかは実際に試してみないと分からないことが多いです。
だからこそ、最初からスタイルを決める必要はなく、まずは色々なスタジオやワークショップを体験してみることをおすすめします。
もし、ピラティスを始めてみたけれどしっくりこないと感じた場合、それはピラティス自体が合わないのではなく、そのスタイルがあなたに合っていないだけかもしれません。
異なるスタイルを試すことで、自分にぴったりのピラティスが見つかることでしょう。
ピラティスに慣れてきて、「インストラクターになりたい」と思う方もいるかもしれません。そんな人は、まず、通いやすい養成コースに参加してみるのがおすすめです。
また、私のように、「インストラクターになりたい」とは思っていなくても、ピラティスの理解を深めてみたいという人にも、資格取得講座はおすすめです。
レッスンを受けているだけではわかりづらい、ピラティスの深い部分を短時間で効率的に学ぶことができるため、ピラティスの理解が格段に進むことでしょう。
『興味はあるけど、大変そう?』と思っている人には、手軽に始められる、オンラインでの養成講座を利用するのもおすすめです。
自分のペースで学び、全国どこからでも受講できるので、忙しい方でもスムーズに資格取得が可能ですよ。
ピラティスを通じて、身体だけでなく心も健康に保ち、自分自身の成長を楽しんでみませんか。