インターネットの記事で「ダイエット中に牛乳飲むのをやめたら痩せた」と書いてあるのをみて、ドキッとした経験はありませんか。
朝のカフェオレや寝る前のホットミルクが大好きなあなたからすれば、毎日の習慣を急にやめるのは正直つらいですよね。
結論からいえば「牛乳=悪」ではありません。
ただ、飲み方やタイミングを工夫したり量を見直したりすることで、ダイエットの味方にも敵にもなる存在です。
本記事では、「牛乳をやめたら痩せた」という理由やメカニズムを解説しつつ、やめる・続ける両方の視点から無理なく実践できる方法を紹介します。
「やめる?やめない?どっちが正解?」と迷っている方に向けて参考となる情報をたくさん詰め込みました。
まずは、牛乳をやめたら痩せるといわれる理由とメカニズムから解説します。
目次
牛乳をやめたら痩せたって本当?理由とメカニズムを解説
SNSや知恵袋でよく目にする「牛乳をやめたら痩せた」というのは本当なのでしょうか。
実際のところ、牛乳そのものが悪いわけではありません。飲むタイミングや代謝との関係を少し意識することで、体型への影響は変わってきます。
以下では、牛乳をやめたことで痩せたと感じる人が多い理由や背景にあるメカニズムを解説していきます。
牛乳をやめるとカロリーと脂質の摂取が減って太りにくくなる
牛乳には以下のように、意外とカロリーと脂質が含まれています。
- カロリー:122kcal
- 炭水化物:9.6g
- 脂質:7.6g
毎日1~2杯飲んでいれば、牛乳だけで1日あたり120〜240kcalほど摂っていることになります。
さらに、グラタンやシチューなどの料理にも使っていると、知らず知らずのうちに摂取カロリーが積み重なっている可能性があります。
牛乳をやめることはその分のカロリーと脂質を控えることになるので、結果として太りにくくなると考えてよいでしょう。
牛乳の糖分や脂質が脂肪として蓄積されるのを防げる
もう一つのポイントは、牛乳に含まれる糖分や脂質が体脂肪として蓄積されやすいかどうかです。
牛乳には、乳糖と乳脂肪が含まれています。糖質を摂ると血糖値が上がり、身体は血糖値を下げようと「インスリン」というホルモンを分泌します。
食べる量が多かったり活動量の少ない時間に摂ったりすると、インスリンの働きで体脂肪として蓄積されやすくなるのがダイエット中の懸念点です。
牛乳を飲む量やタイミングを変えるだけでも、脂肪の蓄積を防げる可能性が高くなります。一度検討してみてください。
ダイエット中に牛乳を飲みたくなったらどうするの?太らない飲み方と付き合い方
牛乳をやめた方が痩せるかもしれないと思っても、いきなり完全にやめるのは現実的ではありません。
むしろ、なにより牛乳が好きな人にとってはストレスになり得ます。
以下では、牛乳とうまく付き合うための4つのポイントをご紹介します。
低脂肪・無脂肪タイプの牛乳を選ぶ
1つ目は、普通の牛乳よりも「低脂肪牛乳」や「無脂肪牛乳」を選ぶことです。脂肪分のカロリーが減るため、単純計算でも無脂肪牛乳であればカロリーがおよそ半分まで下がります。
一般的に味はややあっさりしている傾向にありますが、慣れると飲みやすくて冷たいままでも温めても違和感が少ないのが特徴です。
料理にも応用しやすいため、試す価値があります。
朝か運動後に飲む
2つ目は、朝か運動後に牛乳を飲むことです。
朝は1日の代謝が上がる時間帯なので、糖質や脂質が脂肪として蓄積されにくくなります。運動後に牛乳を飲むことはたんぱく質とカルシウムの補給にもなり、筋肉の修復や骨の健康維持にも役立ちます。
1日1杯までを目安にする
3つ目は、1日1杯(200ml)までをひとつの目安にすることです。日々の食事全体を見ながら、無理のない範囲で取り入れるのが大切です。
豆乳やオーツミルクで代用する
4つ目は、豆乳やオーツミルクで代用することです。どうしてもカロリーが気になったり乳製品が体質的に合わなかったりする方におすすめです。
豆乳はたんぱく質が豊富で、無調整タイプなら糖質も控えめになっています。オーツミルクは食物繊維が多くほんのり甘みがあって、カフェオレやスムージーにぴったりです。
ただし、調整豆乳や加糖タイプの植物性ミルクは意外と糖質が高いことがあります。成分表示を確認してから選ぶのがポイントです。
やっぱり牛乳はやめたほうがいいの?やめるときに気をつけたいこと
牛乳をやめたら痩せたと聞くけど、やめて大丈夫なのかと迷っている方も多いでしょう。牛乳を控えることでカロリーや脂質を抑えられる一方で、身体に必要な栄養素も一緒に減ってしまう可能性があります。
以下では、牛乳をやめる・減らすときに気をつけたいことを紹介します。
牛乳で摂っていた栄養素を他の食事で補う必要がある
牛乳には、骨や筋肉など身体の組織形成に大切な栄養が入っています。もし牛乳をやめるなら、以下のような栄養素をほかの食べ物からとることが大切です。
- カルシウム:小魚、干しえび、豆腐、小松菜、ごまなど
- たんぱく質:納豆、卵、鶏むね肉、豆腐など
- ビタミンB2:卵、レバー、アーモンド、きのこ類など
偏った食事のまま牛乳をやめてしまうと、栄養不足から体調不良や肌荒れにつながることもあります。とくにカルシウムは不足しやすいので、意識して摂るようにしましょう。
代替飲料を選ぶときは成分表示をよく確認する
最近は、牛乳の代わりとして豆乳やオーツミルクなどの植物性ミルクを選ぶ方が増えています。
たしかに代替飲料は低カロリーなものが多く、ダイエット中には心強い味方となります。
しかし、意外と糖質やカロリーが高いことがあるため、成分表示をチェックすることが重要です。
選ぶときは、以下のポイントを確認しましょう。
- 無調整タイプor砂糖不使用か
- たんぱく質・カルシウムの含有量
- 1杯あたりのカロリー表示
ヘルシーなイメージだけで選ぶのではなく、自分の目的に合ったものを選ぶようにしてください。
本当にやめるのかもう一度よく考える
牛乳をやめると決めるのは簡単なようで、実は気持ちの整理が必要なことがあります。
朝のカフェオレを飲んでほっとする時間だったり、料理のコクを出すために使っていたりする方にとって、やめることが精神的ストレスになる可能性も出てきます。
完全にやめなくても、以下のような無理のない調整でも十分効果は期待できます。
- 量を減らす
- 低脂肪に変える
- 毎日は飲まない
ストレスがかかってイライラしたり、反動で暴飲暴食になってしまっては本末転倒です。
自分にとって本当に必要かどうかを冷静に考えたうえで判断しましょう。
ダイエット中でも楽しめる!牛乳を使った太らないレシピと活用法
牛乳を上手に取り入れた低カロリーで満足感のあるレシピを紹介します。紹介するレシピは、手軽に作れて材料もシンプルです。無脂肪乳や低脂肪乳を使えば、カロリーを抑えながら栄養もしっかり摂れます。
以下で気になったレシピは、すぐにチェックしてみてください。
混ぜて冷やすだけ|ぷるぷるミルクプリン
ダイエット中でも、ちょっと甘いものが欲しいというときにぴったりなのがミルクプリンです。低脂肪乳やゼラチンなどを混ぜて冷やすだけでできるので、カロリーも控えめで作り方も簡単です。
寒い日にもぴったり|あさり缶クラムチャウダー
身体を温めながらしっかり栄養も摂れる具だくさんスープです。あさり缶や野菜に牛乳を加えることで、鉄分やカルシウムなどの栄養素も摂れます。
シンプルで超簡単|濃厚バナナスムージー
バナナと牛乳で作れるスムージーは、朝食代わりや運動後の栄養補給に最適です。完熟バナナの自然な甘みだけで満足感があり、砂糖は不要です。
朝食におすすめ!ほうれん草と牛乳のスペイン風オムレツ
たんぱく質や鉄分がしっかり摂れる朝食レシピです。冷蔵庫にあるもので手軽に作れます。
ダイエット中に牛乳を飲むことに関するよくある質問Q&A
ダイエット中に牛乳を飲むことに関するよくある質問は、以下の3つです。
Q1.寝る前に牛乳を飲むと太りますか?
タイミングや量に注意すれば、必ずしも太るとは限りません。
寝る直前に糖質や脂質を多く摂ると、エネルギーが消費されず脂肪として蓄積されやすくなります。どうしても飲みたい場合は、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳を100ml程度に抑えて温めて飲む程度にしましょう。
空腹感を抑えリラックス効果もあるので、ダイエット中でも問題ありません。
Q2.ダイエット中にコーヒー牛乳を飲んでも大丈夫ですか?
自宅で無糖インスタントコーヒー+無脂肪牛乳(100 ml)なら、ダイエット中でも問題ありません。もし、甘さがほしいなど好みの味に調整したい場合は、甘味料(ステビアやラカントなど)を適量加えるとよいでしょう。
市販のコーヒー牛乳には砂糖がたっぷり使われているものが多く、積極的におすすめできません。どうしても飲みたくなって選ぶなら、無糖のコーヒー牛乳にしてください。
Q3.低脂肪牛乳と無脂肪牛乳の違いは?
脂肪量とカロリーに差があり、無脂肪乳のほうがより低カロリーです。
<100mlあたりの成分>
項目 | 低脂肪牛乳 | 無脂肪牛乳 |
カロリー | 43kcal | 37kcal |
脂肪 | 1g | 0.19g |
参考:fatsecret「100 Ml Milk(Fat Free or Skim, Calcium Fortified)
参考:fatsecret「Low Fat Milk」
選び方には好みや満足感も考慮できます。
牛乳とどう付き合うかをよく考えて無理せず納得できる選択を!
ダイエット中に「牛乳は太るのかも」と不安になる気持ち、とてもよくわかります。日々の小さな楽しみが体重の悩みに結びついてしまうと、罪悪感すら感じてしまいますよね。
しかし、牛乳が悪者というわけではありません。飲む量やタイミング、種類を見直すだけでダイエット中でも十分に楽しめます。無理に我慢してストレスを溜めるより、少しずつ見直しながら前向きに取り組むことが大切です。
牛乳とどう付き合っていくのかをよく考えて、無理せず納得できる選択を今日から始めてください。