「ダイエット中に頭痛に悩まされることが増えた」と感じる方はいませんか?
寝不足や身体の凝りが頭痛の原因と思っている方が多いかもしれませんが、ダイエット中の頭痛は「ストレス」と「脱水」の2つがおもな原因とされています。
ダイエット中の頭痛の原因と対策法について詳しく見ていきましょう。
目次
ダイエット中の頭痛のおもな原因は2つ
ダイエット中の頭痛のおもな原因は「ストレス」と「脱水」といわれています。以下では、2つの原因について深掘りしていきます。
ストレスによる緊張性頭痛
ダイエット中は、今までの習慣とは異なるように行動することが求められます。
好きなだけ食べてたものを我慢したり苦手な運動を続けたりしているものの、思ったような結果が出ないとストレスが溜まっていくでしょう。
ストレスが溜まっていくと、頭がベルトで締めつけられるような痛みを感じることがあります。
この症状は「緊張性頭痛」と呼ばれています。ただ、頭痛とストレスの関係はよく分かっておらず、ストレスだけで症状を説明できるわけではないといわれています。
ストレスは、ダイエット中における頭痛の原因の一つという理解でよいでしょう。
脱水症状による頭痛
負荷が高い運動によって多量の汗をかいて水分補給が不足すると、身体に必要な水分が不足することがあります。
水分不足になると血液の循環が悪くなり、脳への酸素や栄養の供給が減少することで頭痛を生じることがあります。
また、脳の周囲に流れている「髄液」は水分が不足すれば髄液も減ってしまうため、髄液減少も頭痛を招く要因の一つといえるでしょう。
糖質制限したら頭痛になるって本当?
巷では、糖質制限ダイエットによって頭痛を引き起こすともいわれています。糖質制限ダイエットは人気のダイエット方法として知られていて、実践したことがある方も多いでしょう。
もし、糖質制限によって頭痛を引き起こす可能性が高いのであれば、効果を感じているのにもかかわらず泣く泣くやめてしまう方もいるのではないでしょうか。
糖質制限が頭痛の原因になるかどうか、以下で詳しくみていきましょう。
頭痛になるのは低血糖が原因
画像引用:「日本内科学会雑誌第105巻第4号|低血糖性昏睡」
糖質制限ダイエットによって頭痛を引き起こすのは、低血糖が原因といわれています。
通常、血糖値は常に70~80mg/dlを下回らないように維持されていますが、糖質制限によって血糖値が70mg/dl未満になるとアドレナリンが分泌するようになります。
アドレナリンには血管収縮作用があり、血管が収縮後拡張する際に周囲の神経が刺激されるため、頭痛を引き起こす原因の一つといえるでしょう。
頭痛に悩まされたくないなら、糖質制限はやめたほうがよい?
たしかに、低血糖が原因で頭痛を引き起こすケースもありますが、極端な糖質制限ダイエットをおこなわない限り、頭痛に悩まされることは少ないといえるでしょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、糖質の理想的な摂取量は男女ともに1日に必要な総エネルギー摂取量の50~65%とされています。
たとえば、1日に必要な総エネルギー摂取量が2000kcalの人の場合、糖質摂取量を60%とすると1,200kcalになります。糖質は1gあたり4kcalと換算されるため、1日あたりの糖質量は300g(1食あたり100g)です。
その上で、糖質制限ダイエットは1食あたりの糖質量を20g〜40g程度におさえるダイエット方法です。
完全に糖質をカットするダイエット方法ではないため、低血糖の症状が出ることは基本的には考えにくいでしょう。ただし、以下のような方は低血糖の症状が出やすいといわれているため、注意が必要です。
- 糖尿病などの薬を使用している方
- 極端に糖質を控えた生活を送っている方
- 糖質制限しながら負荷が高い運動を長時間する方
ダイエット中の頭痛を防ぐための対策法
では、ダイエット中の頭痛を防ぐためには、どのような対策・工夫を施せばよいでしょうか。以下では、具体的な方法を挙げて解説します。
ストレスを溜め込まない
まずは、ストレスを溜め込まないことが大切です。ストレスは緊張性頭痛の原因になるといわれているため、ダイエット中に感じることが多いストレスをいかにして解消するか各自で考える必要があります。
以下では、ダイエット中のストレス解消法の具体例を挙げます。
新しい趣味を見つける:新しい挑戦によってワクワクできることを増やす
チートデイを作る:好きなものを好きなだけ食べる日を作る
食生活を見直す:食事の時間を整えて、バランス良く栄養が摂れるように心がける
睡眠の質を改善する:毎日同じリズムで就寝・起床する
しっかりと水分補給する
そして、脱水症状を起こさないようにするために、しっかりと水分補給することも大切です。
特に、糖質制限ダイエットをおこなっている方は、たんぱく質中心の食生活で腎臓へ負担をかけないためにも、水分を多めに摂取しましょう。
普段の水分補給には水やお茶などで問題ありませんが、脱水症状予防のための水分補給には「経口補水液」がおすすめです。
経口補水液とは、医学的治験から水分・塩分・糖分が最適バランスで配合された飲料です。水だけでは体液が薄まってしまい、余分な水分を外に出そうとする働きが進み、かえって脱水が進行してしまいます。
また、スポーツドリンクは一般的に糖分が多く含まれているため、血糖値の上昇に配慮が必要です。
さまざまなタイプの経口補水液がありますが、脱水症予防のためには水分・塩分・糖分の量に配慮した、ナトリウム含有量低めの経口補水液にしましょう。
ヨガやピラティスでストレス発散しながら楽しくダイエット
ダイエット中に引き起こす頭痛の2つの原因「ストレス」「脱水」は、工夫することで解消可能です。糖質制限ダイエット中でも、極端に糖質を控えたり負荷が高い運動を控えたりすれば問題ないでしょう。
ダイエット中でも楽しみながら健康的に痩せられる運動として、ヨガとピラティスがあります。運動に苦手意識がある方はヨガ、運動不足で筋力を鍛えたい方にはピラティスもおすすめです。
ダイエット中でも健康的に過ごせるようになるために、楽しみながら運動できるヨガやピラティスを取り入れてみましょう。